2002年8月 |
2日(金)
〈ダージリン〉の本郷店へ初めて入った。千駄木の方のダージリンは何度か行った事があるのであるが、本郷店はいつも混んでいるのでちょっと躊躇っていたのである。ただ驚いたことに、千駄木店に比べてメニューがいやに少なく、千駄木店と比べてしまうと良くない。多分あの広さという問題もあるであろうし、ある程度のショバ代も考慮すると、千駄木のようにランチも出来るしお茶も出来る、そういう営業の仕方は出来ないのであろう。客の回転を早める、そんな感じである。
味の方は千駄木と同じく、なかなかお勧めできる。ナンがしっかりしていて、僕は好きな焼き心地であるし、カレー本体も、種類は少ないものの、比較的需要の高そうなラインナップで、まぁ良いんで無いかと思います。ただ、千駄木店はフルーツとサラダも付いていますよ。まぁ系列店だと言っても、同じサービスしなきゃいけないって言うわけでは無いので良いですが、折角行くなら千駄木店が良いと思います。
次に〈レジェンド‐光と闇の伝説‐〉の話でも。大いなる駄作という名に値する、そんな作品でした。取り敢えずストーリー展開が訳わかんないし、いくら映像美のみを追求するにしても、もう少し流れを練り直さないと、2時間弱も見続けるには忍耐が必要になる。これの主演が若かりし頃のトム・クルーズなんですが、昨今の精悍な印象とは打って変わって、お姫様を助けに行く青年ナイト、この設定がそのまま体現したような美しさで、何故彼が女性に人気があったのか、よく分かる気がします。まぁ、それ以上は語ることも無い作品ですね。
5日(月)
住基ネット始まっちゃいましたねぇ。困ったもんです。どうしましょう。取りあえず、情報を漏洩した人間は、官僚であれ、市区町村の役人であれ、一族郎党市中引き回しの上、打ち首獄門くらいに出来ないと、安心は出来ないですねぇ。それぐらい厳罰にしても、金のために情報を喜んで売っちゃう輩は多々いるんだろうナァ。何せ数億をチリ人妻に貢ぐため横領しても、なかなかバレないお国ですから。ちょっくら人の情報を売ることなんて、バレない限り副業くらいの認識で、犯罪意識すらない奴らもいるだろうし。
あと、ハッカーをナメチャいけませんよ。彼らは趣味でシステムを破ってるんですから。しかも1億2千万人以上の日本人の様々なデータなら、かなりの価格で売れるでしょうし、趣味と実益を兼ねて、多くのハッカーがチャレンジするでしょうねぇ。何ヶ月くらいシステムは持つのでしょうか。ファイアーウォールかけて、安全だなどと話している輩は、大臣なんていう肩書きつけてても、詐欺師、もとい官僚に上手く丸め込まれている全くのアホか、他人を騙すことで利益を得る詐欺師の一味か、その二者択一でしょう。まぁご当人も官僚出身ですし、後者でしょうけど。
お上のやることは、大概ほっておいても何とかなりますし、支持しない事は従わないだけですから、基本的には、別にどうでも良いというスタンスなのですが、個人情報の流出だけは、こちら側からは何ら対策の立てようが無いですからね。
個人のデータが一括して行政が把握すること事態は、まぁ便利な側面もあるでしょうから、一概に否定する気は無いですし、番号つけられてもそんなに違和感は無いんですよね。しかし、ネット上でそれを遣り取りしちゃぁ御仕舞ですよ。例えばどっかの田舎の、のどか〜〜な役場で、深夜にでも進入されて、そこのコンピューターから、全データをDLされないとも限らないですし、それとも知らないうちに、全市区町村役場は、FBI並みの管理システムに変わったのでしょうか。
多分、まずどっかでデータ流出が発覚して、マスコミがこぞって叩いて、一時停止に向かうと思いますが、文京区がデータ流出第一弾の現場で、被害者に巻き込まれないことを願うしかないですねぇ。やれやれ。
8日(木)
今日は〈マグノリアの花たち〉を見ました。〈愛と追憶の日々〉のシャーリー・マクレーン、〈プレイス
イン ザ ハート〉のサリー・フィールド、〈月の輝く夜に〉のオリンピア・デュカキス、そしてこの〈マグノリアの花たち〉で助演女優賞にノミネートされ、〈プリティ
ウーマン〉で主演女優賞にノミネートされ、〈エリンブロコビッチ〉で念願の主演女優賞を受賞することになるジュリア・ロバーツと、アカデミー女優4人を擁する、キャスティング見ただけで素晴らしいに決まっている映画です。ちなみに監督は〈摩天楼はバラ色に〉のハーバート・ロス。
世間一般ではこの4人ではなく、ドリー・パートンの評価が高いみたいでして、彼女の美容師役も確かに秀逸ですし、もう一人ダリル・ハンナも、2面的な役を上手く演じています。取りあえず、この6人の女優の名演を堪能する、それ以外の何者でもなく、我が種族は刺身のツマ的にちょっぴり出演しているくらいです。
6人中で誰が一番名演技かと問われると、かなり悩まざるを得ないのですが、僕的にはサリー・フィールドがお奨めです。泣けます。ただ、シーンとしては、シャリー・マクレーンとオリンピア・デュカキスの掛け合いの場面が絶妙なので、未見の方は是非とも見ておいてください。
名作だという評判は聞きつつも、あまりにも地味な作品なので見ないでいたのですが、これを見た後だと、〈プリティ・ウーマン〉や〈ノッティングヒルの恋人〉〈エリン
ブロコビッチ〉程度で、ジュリア・ロバーツの作品を堪能した気分になっていたのは、少し恥ずかしいくらいです。作品に占めるキャストとしてのウェイトという点では、ジュリア・ロバーツの重要性は低いですが、作品としての完成度は、代表3作よりも幾分も高いのではないでしょうか。
たまにこういう作品を目にすると、ハリウッドの映画も、探すと良い作品が出てくるので、馬鹿にしてはいけないと思わされます。あと、ちょっとヒネタ楽しみとしては、彼女達の髪型に注目すると、そのバリエーションの豊富さに感心してしまいます。
話は変わりますが、最近テレビ朝日で〈サトラレ〉がドラマとして放映されていることが発覚。そもそもテレ朝なんて、ドラマを作る能力は存在しない(土曜ワイド劇場の一部は別として)のですが、この作品は、映画での名作〈サトラレ〉を冒涜しているとしか思えないほどひどい出来でして、悲しくなってしまいました。あまりにもツライので、見なかったことにしましょう。。。
11日(日)
僕の生まれた1974年は、昭和で言うと49年と言う微妙な年でありまして、往々にして昭和40年と同じ40年代でカテゴライズされてしまいます。で、話題としても情報としても、40年代的なものを共有できていると、年上も年下も思うらしいのですが、そこはやはり49年でありまして、若干の誤差が有るわけですね。
そんな事を何故思ったかというと、同年代くらいともちょっと上の人たちと話していたときに、ピンクレディーや山口百恵の話題は共有できるわけです。しかし、キャンディーズの話題というのは、〈春一番〉とか〈ハートのエースがでてこない〉とか、有名な曲はともかく、歌手としてのエピソードとかは全く分からなく、ピンキーとキラーズやヴィレッジシンガーズを語るのと、大して変わらない世界になってしまう訳です。
ちなみにネット検索したところ、キャンディーズの解散は1978年、山口百恵引退が1980年、ピンクレディー解散が1981年らしいので、4歳か6〜7歳かの差で、記憶の中では全く違う位置を占めているみたいです。後2者の場合は、主にドリフでの寸劇等を中心に記憶しているので、まぁその辺を見ていたのでしょう。
そう言えば、〈8時だよ全員集合〉の最高視聴率をとったあの、停電ハプニング。当然の如くタイムリーに見ていたわけですが、それがいつくらいの出来事か検索かけたら、1984年でして、最終回のほんの前年の出来事なんですね。ひょうきん族に追われていたとはいえ、本当に生放送の特性を最大限に発揮し、線香花火の如く、最後の華々しさをを見せたというところでしょうか。
そうそう、土曜の夜8時の時間帯、〈8時だよ全員集合〉をみるか〈俺たちひょうきん族〉を見るかは、小学3〜5年生にとっては重大な人生の選択だったわけで、結局ドリフを最終回まで見続け、負けたっていう虚脱感を受けた記憶が、そこはかとなく蘇ったりします。あれ以来、スタッフが過剰にウケている番組はいまいち苦手でして、とんねるず・ダウンタウン系列もそのまま苦手だったりします。反対にウンナンやナイナイの系統は好きなんですよねぇ。ま、いいかそんなこと。
話は全く変わりますが、最近再び株がお買い頃になって来ている。もう少し買い増ししたいところだが、ここで買ってしまうと、現金と株の資金配分が崩れてしまうのでじっと我慢。ちなみに僕の現金と株の比率は4:6くらいになるように心掛けています。どこの株が良いか時々聞かれますが、コンサルタントではないので、コンスタントにお奨め銘柄などありません。株は自己責任で買いましょう。ちなみに、僕が指針としているお奨めHPを紹介。〈株式投資
正統派〉でyahoo辺りで検索かけてみてください。
などと言いつつも、前回のアトラスは本当に儲けてしまったので、次もちょっと推奨銘柄。あ、外れても怒らないでくださいね。安くなっているアトラスを再び勧めてもいいのですが、PALTEKっていう半導体商社も良いんですよねぇ。独立系なのですが、この地合の中頑張っています。IR開示を積極的にやっているのも良い感じです。
14日(水)
ちょっと前の話ですが、飲んでいるときに、友人がおもむろに葉巻を取り出して吸い始めたんですね。酔っ払っていたのもあって、それがとても格好良く思え、ぴょっぴり吸わせて貰いました。過去に2度ほどメンソールのタバコを買い、勿論100円ライターも購入し、それぞれ20本だか24本だか入っているうちの1本づつ吸って、という経験はあったわけです。(ですから計2度で2本ですね。残りは捨てちゃってましたから。)それ以来のタバコ体験になるはずでした。
ただどうやら友人によると、それはタバコを吸うという行為ではなく、タバコをふかすという行為であるらしく、主流煙を肺まで入れないと、吸ったという行為ではなかったらしいのです。そこで、この前が実質的にタバコを吸うという行為に対する初体験となってしまったようです。
で、初めてのタバコなんですが、最初から若干酔っていたというのはありますが、葉巻からの主流煙を思いっきり肺に入れたあと、完全にいっちゃってる状態に近づき、頭は朦朧としたまま、ダウンしてしまいました。少し時間をおいて、頭を持ち上げると猛烈な吐き気。お店を出て、前の通りで胃もキレイになったのですが、酒に酔い過ぎた時の気持ち悪さとは違う、強烈な悪寒。新宿で飲んでいたのですが、危険を感じてタクシー捕まえて家に帰りました。電車動いてたのに^^;;;
で、帰ってきてから又トイレに駆け込み、そのまま記憶が無いまま、目覚めたときにはフローリングに横たわっていました。時計を見ると、8時間以上経過しているにもかかわらず、依然として不調。一瞬二日酔いかなと思ったのですが、慣れ親しんだ二日酔いの不快感とは異なる、言葉では表せない気持ち悪さが、頭と、舌と、肺を襲う。。。取りあえず、口の中の違和感を取り除きたいと、必死の思いで歯を磨くが、舌の中から湧き出すように、苦く気持ち悪い感覚が口中に広まってくる。そんなこんなで諦めて、ベットの上に横になるものの、二日酔いならば治まる気持ち悪さも、全く癒されないまま打ち続く状態。しかも口の中は苦く気持ち悪いまま。24時間になろうかという間、のた打ち回って、若干体調も回復した後、ようやく現場復帰できたりしました。
タバコがこんなものだとは知りませんでした。。。どうやら体質的に、僕はタバコを受け付けないよう出来ているらしいです。以前と比べて、副流煙には諸々の事情から慣れて来ましたが、主流煙の攻撃はかわして生き続ける事にしようと、強く決心した出来事でありました。
15日(木)
今年も8月15日はやって来ました。日本人が一番過去を振り返る日であり、そして戦争について考える日。個人的には祖父母は当時満州にいまして、祖母は必死に日本へ逃げ戻り、祖父はシベリアへ抑留されて行く、その一経過点に過ぎないわけですから、我家として戦争が終わるのはもう少し時を要するわけですが、取りあえず1945年この日が、日本という国にとって画期である事実は、50年だか100年だかもう少しの間は変わらないことでしょう。
しかも日本近現代史などを扱っていますから、好むと好まざるとに関らず、同年代と比して、色々と考えることもあります。例えば靖国神社に参拝する石原慎太郎の後ろで、石原コールが流れている状況は、集団で勢いに乗ると、何でもやってしまいそうな危うさを感じざるを得ません。30万人は誇張にしろ、その数字を理由として、南京事件自体を否定するような論調が見られるのも困ったものです。そうかと思うと一方で、戦争や徴兵などに対して、現在の価値観から過去を糾弾する意見もまだまだ多く見られます。
重要なのは、過去の事実は事実として認識し、それを否定や肯定という価値判断を下すことなく、そこから現在におけるメッセージを読み取る、その程度に留めておくことだと思います。過去の或る事象というのは、それ単独で存在するのではなく、種々の要因の交錯の中で紡ぎ出されているのですから、単細胞的な善悪二元論は避けるべきだと思いますがね。
ただ現在的な価値観から言えば、外交手段として存在する戦争や、経済ブロック形成手段としての戦争も、多分肯定されないでしょうから、年1回でも真摯に戦争の愚かさを考え直す機会がもてるのは、極めて好ましいと思います。もちろん石油利権をめぐる戦争や、政治体制を押し付ける戦争も肯定されないでしょうから、現在戦争が肯定される局面は殆ど無いのではないですかね。唯一是認されているのが「原状回復」「安定」のための戦争でしょうか。
湾岸戦争ではクウェートの原状回復を目指し、アフガン侵攻ではテロ集団焙り出しのため、ボスニアでは非セルビア人救済のため、ソマリアでは内戦停止を目指して、実際の目的はともかく、名目上はそんなこんなで戦争が行われている。そしてその幾つかでは、日本も戦争の協力をした訳である。それが良いのか悪いのか、残念ながら僕は確信を持ってどちらかとは言えないが、極力戦争という選択肢を避ける道を選びたいものです。
16日(金)
〈Monster’s Ball〉を見てきました。邦題は〈チョコレート〉、ハル・ベリーが黒人女性として始めて、主演女優でオスカーを獲得したあの映画です。授賞式での「ちょっと待って、74年分なのよ」と言葉を詰まらせた姿、あのスピーチを見てから、ストーリーは良く知らないままに、どうしても見たかった1作だったわけです。
映画自体を一貫して流れるテーマは人種差別、しかしその付随的テーマとして、死刑制度、過食と肥満、児童虐待、自殺、轢逃げ、売春、老人介護、貧困等々等、これでもかと言うくらい主張が詰まっている作品です。それを恋愛映画に仕立て上げているんですから、かなり深淵な作品になってます。そしてこのメッセージ性の強い作品の中で、ハル・ベリーとビリー・ボブ・ソーントンが、非常に素晴らしい演技を共演しています。
次々と変化するシチュエーションの中で、二人の役者が次々と、変化に対応した絶妙な演技を繰り広げる様は、名作という以外、何の表現の仕様もありません。ちなみに、株主優待券で只で見たのですが、この映画なら1500円真っ当に払って見てもぜんぜん後悔しない、っていうか2000円くらい払いたくなる、そんな映画です。ただ、あまりにも様々な主張を詰め込んだために、2つか3つの映画を一度に見たような感覚に襲われてしまったんです。本当に良い映画なんですけど、1本の映画として見た場合、残念ながら纏まりに欠ける感はせざるを得ないでしょう。でも、ここ数年では、〈ダンサー・イン・ザ・ダーク〉に次ぐ名作だと思います。
こういう映画を見せられると、やっぱりアメリカという国の奥深さを思い知らされます。デフォルメされているであろうとは言え、そのマイナスな意味でも、それを語ろうとするプラスの意味でも。
映画館はおば様達や熟年夫婦が多い感じでして、まぁ日にもよるのでしょうが、ちょっと普段と違った客層に感心したりしていました。しかし、この映画を恋人同士で見にくるというのは、いまいち僕にはわからない感覚です。(まぁどんな映画でも、恋人同士っていうのは見かけますが)この映画は見終わったあと、会話しづらいですよぉ。多分。
最後に若干のネタバレ。ラストシーン、僕はきっとハル・ベリーが錯乱するか、ひょっとすると拳銃かナイフでも取り出すのではと思い、緊張感に包まれて待っていったのですが、見事に裏切られちゃいました。そーーいうエンディングなのかと、まだまだ読み取れなかった自分の未熟さを感じさせられました。
21日(水)
MSNメッセンジャーの調子が悪いらしく、研究室で描いた文章がUP出来ないなぁ。まぁそのうち直るだろう。今日部屋の本の整理していたら、伊藤隆『昭和初期政治史研究』が見つからない。。。教養の頃の持ち出し講義でレポート描いた、思い出の本なのに何処へやってしまったのだろうか。買いなおすとけっこうな値段だしなぁ。困った困った。
22日(木)
久々に古いCDを聞いてみる。エリック・クラプトンの「WONDDERFUL TONIGHT」カップリングは「LAYLA」です。これ、1992年に篠ひろ子と中村雅敏主演でやってたドラマで、篠ひろ子の息子が萩原聖人、娘が一色紗英だったかな?なんでそんな古いCDを引っ張り出したかというと、そのカップリングの「LAYLA」(って言うか、元はもっと古い有名な曲だったと思うけど)が、最近何だかの車のCMの曲として使われてて、そのCMがちょっとお気に入りになっているから。
最近のCMってセンス良いの多くて嬉しいですよね。あと、NTTドコモだかの、ミスチルの曲使ってるあのCMも好き。彼女の両親へ始めて会いに行く大学生だかが、道に迷って携帯で画像通信しているやつ。なんか、ライフスタイルって、こんなに変わってきているんだっていうのが、すっげースマートに表現されてて、買い換えるかどうかはともかく、その技術革新への憧れは確実に抱ける。(まぁ、俺の携帯Jだから、買い換えることは無いんだけど。長期割引に突入してるし)
でも今まで車のCMで琴線に触れるようなのって無かったのに、今回のエリック・クラプトンはやられた。まぁ、世間では車を買う年代に入っているって言うことなんだろうけど、最近寂しいのかなぁ。そかもなぁ。
26日(月)
今日は〈エリザベス〉の話でも。1999年にアカデミー賞にノミネートされてましたね。同時に主演女優賞でもケイト・ブランシェットがノミネートされていたはずです。どちらも〈恋に落ちたシェークスピア〉に掻っ攫われて(かっさらわれるってこんな字なんですね^^;)しまいましたけどね。ちなみに彼女はイギリス人でもアメリカ人でもなく、オーストラリア人なのですが、この前のアカデミー賞では、〈バンデッツ〉で助演女優賞にノミネートされるなど、昨今の注目女優の一人です。
この映画、色んなサイトで感想を見て回っていると、ある程度のイギリス史の知識が無い人だと、見ても殆ど高い評価が与えられていないようです。確かに、ブラッディメアリ(笑)の頃の影響を維持しようとして、権謀術数を繰り広げるスペイン大使ですとか、フランスと手を組むスコットランドですとか、カトリックと国教会の対立ですとか、歴史好きにはたまらない描かれ方をしているのですが、その背景が分からないと、ちょっとストーリーは辛いかもしれません。
ただこの映画の見所は、様々な困難に直面する中で、普通の恋する乙女であったエリザベスが、偉大なる女王へと変貌していく過程を描いており、単純な歴史ドラマというよりも、人間の成長を描いていると見たほうが適切でしょう。しかも、リチャード・アッテンボローがエリザベスの側近役を務めており、ある時期までは彼女を補佐するのですが、次第に彼の意見から彼女は巣立っていく、そして最後には引退を勧められ去っていく、そんな役を見事に演じ上げています。
映像としましては、当時の暗い宮廷を忠実に再現しようとしていまして、それが、全体的に暗いイメージを与えているようですが、まぁ、照明が過度な宮廷より、よっぽど権力争いのイメージを表現しているように思われます。それとの対比で、最後のヴァージン・クイーンとして凛と立つ彼女の姿と、その素晴らしい教会内の明るさ。そこにイギリスの画期を描こうとした意図が伺えるというものです。
28日(水)
実を言いますと僕の場合酒飲みなのですが、酒飲みと言いましてもそれは一様ではなく、飲む酒というのは年とともに微妙に変化しております。中学から大学2年頃までは、殆ど日本酒一筋で生きてきまして、それ以外には風邪をひいたときにカリン酒飲むくらいだったんですね。学部に入る前は三千盛か飛騨の鬼殺しくらいだったのですが。それが大学入りますとビールを飲む機会が増えたものです。ただ日常的にはやはりメインは日本酒でして、色んな居酒屋で色んな日本酒探したものです。
これが学部2〜3年の終わり頃にかけて、ワインを飲み始めるようになったんです。サークルの後輩におごる為には、日本酒よりもコストパフォーマンスが良いワインへと流れたんですね。この場合は、居酒屋でって言うよりも、家に持ち込んで宴会形式で飲む酒という意味で、4合で700円くらいのワインとなったわけです。まぁ、深夜の長電話しながらの、饒舌のための潤滑油の役割も果たしていましたが。(研究室系の友人関係では長電話しませんが、これでも最長8時間半の記録を持ってます^^;)
これが、3年の頃になってくると、今TDLで遊んでるUとか、大阪にいるOとかがバーボン・ウィスキー派だったので、一時期そちらに流れたりもしましたが、この頃から、日本酒も飲めば、ワインも飲めば、ウィスキー系も飲めば、ビールも飲むという、無節操な飲み方になって行ったような気がします。これが4年の頃になると、サントリーからブランデーのV.O.っていう、1000円で飲めるブランデーが登場したために、日本酒・ワイン・ビール・バーボン・ウィスキー・ブランデーがごちゃ混ぜになり始めました。
そして大学5年の大分肝臓強化合宿での焼酎な日々を経て、ついに焼酎にも開眼してしまった僕は、6年次にはカクテルセットの景品が当たったのをきっかけにカクテルを飲み始め、8年次には沖縄ブームにのって泡盛も取り込み、今や無節操さ溢れる状態になってしまったわけです。多分今何が一番好きな酒の種類かと聞かれても、結論は出せないような気がします。
酒とは酒そのものも素晴らしいですし、酒を飲む場も楽しいですし、一人で飲む酒も味わい深いですね。また、幸せな乾杯、やけ酒、勝利の美酒、祝杯、旅立ちを見送る酒、涙酒、人生は酒と共にあるものです。酒が飲めなくなるときは、死ぬ時だと思っていますからね。
ただ、酒に飲まれちゃいけません。まだまだその点反省することも多いですよね。前に比べれば飲まれること少なくなりましたが、今でも年に数回酒に飲まれてのた打ち回っております。自戒自戒。
30日(金)
今日はぶっちゃけ、昨日の失敗談でも語ろうかと思っていたら、小泉首相訪朝のニュースが飛び込んできて、えらいこっちゃという処でしょうか。ついでなんで両方とも書いときましょう。
夏休みっていうのは、僕もカテキョー先の子どもも、普段と違う生活をするために、カテキョーに行く日や時間が無茶苦茶になってくるんですね。で、前回行った時に、次は30日にしましょうと決めていたのを、僕は30日の木曜日と勝手に思い込んでいたわけです。ですけど、30日は金曜日なわけで、普段ならどこかで気付き、携帯メールででも日時の再確認をするのですが、昨日は全く何の疑いも無く、カテキョー先に行ってしまったんですね。
で、お母さんの方もキッカリとは、日時を覚えていないので、そのまま子どもの部屋まで通されて、そこで待っていたわけです。時間になり子どもが入ってきて、じゃこの前の続きをしようか、と語りかけたところ、先生今日でしたっけ?と疑問を呈されてしまい、僕は???状態です。更に念押しで、30日でしたよねとカレンダーを見せられると、ようやく30日は金曜だということが発覚、木曜はその後予定があったらしいので、替わりにカテキョーすることも出来ず、ただただひたすら恐縮しつつ、本当にお騒がせしましたと、逃げ帰るように戻ってきたわけです。
予定の日を忘れるということは、時々ありますし、予定の日を間違えて早く行ってしまうというのも、日常生活ではよくあることですが、カテキョーで違う日に行くというのは初めてだった上に、部屋にまで上がり込んで待っていたのですから、無茶苦茶恥ずかしかったです。
こっから訪朝の話。まさか成果の見通しが付かないまま、単なる人気取りのためだけに首相が訪朝するなど、よもやあり得ないでしょうから、何らかのカタチが見えるとは思います。日本を取り巻く状況のうち、一番の攪乱要因である北朝鮮との関係が好転するならば、それこそ安全保障上最も好ましい事態であります。どうせどこかで払うお金なんだから、植民地統治時代(さすがに戦後の賠償というのは訳わかんない言い掛かりですが)の賠償を、韓国の時のような援助という名目に拘ることなく、払ってしまったほうが良いでしょう。金額も韓国の事例が参考になるでしょうし、そんな大変な作業じゃないでしょう。
それよりも、奇しくも昨日、北朝鮮で石油と天然ガスが確認されたというニュースもありましたし、払った賠償金以上の経済的利益を、北朝鮮の開発等の中で獲得した方が、好ましいと思いますけどね。金正日は北京や先日はウラジオストクなど訪れていますし、中国やロシアの経済的状況を見れば、北朝鮮が市場経済に向かうのも近いのではないかと、個人的には思ってます。これから近代化しようなんていう国、日本近辺では殆ど無いわけですから、近代化の過程で生み出される利益を、中韓その他との競争の中で、出来るだけ沢山得られるようにしないといけませんね。
それにしても、月曜からの合宿の準備が終わらない^^;;;Y助手に免除のお願いしたら、丁重に拒否されちまった。後2日で準備できるかなぁ。
31日(土)
切羽詰るほどに現実逃避がしたくなる。今日は〈招かれざる客〉を見てしまった。別にアガサ・クリスティーが原作ではなく、黒人男性と白人女性の人種を越えた結婚に関するストーリーである。スペンサー・トレーシーの遺作でもあり、K・ヘップバーンの2回目のアカデミー主演女優賞獲得作品でもある。小ネタとしては、この作品はアカデミー賞の作品・主演男優・主演女優・助演男優・助演女優等でノミネート(主演女優は獲得)されているが、後述の重要な役割を演じたシドニー・ポワチエはノミネートすらされていない。また同1967年の作品・主演男優などを獲得した〈夜の大捜査線〉にもシドニー・ポワチエは出演しているが、こちらでも全くノミネートも受けていない。不思議な話である。ちなみに、助演男優は司祭役のセシル・ケラウェイ、助演女優はポワチエの母役のビア・リチャーズ。
ポワチエ演じるエリート黒人医師と、革新的な新聞社主スペンサー・トレイシーとその妻K・ヘップバーンの娘が恋に落ちた。しかし日頃人種差別撤廃を唱える新聞社主も、我が娘の問題となると頭を抱えるという話である。悩む悩む怒る悩む。確かにK・ヘップバーンの演技は素晴らしいが、〈冬のライオン〉や〈旅情〉と比べて、いまいち僕には印象が薄かった演技でもある。それに比べてスペンサー・トレイシーの最期の輝きは素晴らしく、他の作品見たことは無いのですが、最後のシーンなども非常に感銘を受けさせられました。
セットや音楽など全く金を使っていませんし、今のハリウッド作品から考えれば、全く隔世の感がありますが、前に書いた〈アラバマ物語〉にしろ、ハリウッドというのは本当に単なる娯楽作品製作ではなく、人々に様々なものをアピールする、素晴らしい作品を制作していたんだと思います。〈エリン・ブロコビッチ〉ですら色あせて見えるというものです。これって元々は舞台劇だったりするのでしょうか?何となく、各シーンのつくりが舞台向けであったような気がしますが。ただ悩みというのは静かな行動ですから、舞台作品として感動するためには、スペンサー・トレイシーやK・ヘップバーン以上の演技力は要求されるでしょうがね。
そう言えば話は変わりますが、国会図書館がHPの保存に向けて動き出すそうです。現在ネット上の情報は引用史料として使えませんが、そのうち、番号つけられてしっかり管理され、歴史学にも利用できるようになって行くと思われます。個々の人々の主張や日常が書き込まれているHPの保存は、特に社会史の分野などでは非常に意味を持つことでしょう。経済史や政治史など他の分野でも、メイン史料としては使えなくても、色々と面白い史料が発掘できるようになるのではないかと思います。