2002年11月 |
1日(金)
ついに月も変わって11月ですか。めっきり晩秋に突入ですね。今日はとりわけ寒い。研究室からふと窓の外を見ると、そろそろ木々の色づきが目立ってきましたので、楽しい限りです。
そういえば先日テレビを点けていたら、松本幸四郎が出ているドラマが合ったので見たのですが、(普段何も見て無くても、テレビはついている家^^;本読むときも電話する時も、消音にしてはいるがついてはいる…)このドラマのタイトルって〈天才柳沢教授の生活〉って言うんですねぇ。ついついほくそ笑みながら見てしまいました。柳沢教授と言えば、日経史的には慶応の柳沢先生でしょうが、非常に人間味溢れる方ですからねぇ(ってそれほど詳しく知っている訳でもないが)。ご本人見たらどんな感想なんでしょうかと、ついついドーデも良い事を考えたりしていました。
7日(木)
社経史の投稿していた論説の評価が、漸くと帰ってまいりました。社経史ってABCDも甲乙平丁も優良可不可も、何も判断基準が無く、単に評価とコメントが送られてくるだけなのですが、一応〈再投稿を強く勧める〉と書いてあって、至極納得がいくコメントばかりでしたので、わざわざ丁寧に指摘頂いたコメントを参照にし、早々に改良したいと思っています。テクニカルな改善点が殆どで、内容を左右するような点はありませんので、時間はそんなにかからないでしょう。
それにしても、前回の理不尽なコメントからは、大きく改善されているのですが、審査員でも変わったのでしょうか。近世との連続はどうなのかとか、プロト工業化との関係はどうなのかとか、論説の外在的批判ばかりだった前回とはうって変わり、真っ当な批判が頂けた事は幸いです。また、紙数の関係で中途半端に書き込んでいたエネルギー転換と技術革新の話に関して、全く取除いて東大経済の『経済学研究』で1論文とし、その分他の部分を充実させたことが功を奏したようです。
そう言えば〈プティフ〉へ行ったら、全品200円引きセールしていた。そしてそれよりも重要だが、日本酒1升2000円引き(10000円以上の日本酒は1升3500円引き)セールも同時に、さらにキリン淡麗1杯100円などという企画物も行っていた。なかなか営業努力を頑張っている、若しくは在庫の整理でお得かもしれない。で、基本的に日常の食生活で金使わない僕が、何故プティフなんか行っているかというと、後輩の恋愛相談にのる為に。俺が失恋直後だと知りつつ、良い度胸だと思いながらも、付き合い始めの半分ノロケ、半分苦悩な相談を聞いているのはやはり楽しい。人の恋話ってやっぱ面白いよなぁって再確認しつつ、あぁ、クリスマスまでには幸せになろとも思う。
8日(金)
そう言えば何げに、HP製作開始から丸1年が経ちました。うーん長かったような、短かったような。それにしても歴史のページをふと眺めていると、自分がどのタイミングで本や論文をたくさん読み、どのタイミングでは読んでないかがわかって反省する。傾向として自分の作業がたくさんあると、殆どそればっかりで、専門外に気を配らない自分がいて、やはり良くないなぁと思う。また、最近の歴史のページはコメントが甘口になって来たと、一部から言われてしまいましたが、傍若無人な僕でも過去の文章読んでいて、好き勝手言い過ぎかなと思うこともあるので、どうなんでしょうねぇ。また気分によっては、辛口コメントに変えるかもしれないですが、今のところは現状くらいの辛口度で^^;
お酒のページはよく飲んでますねぇ。我ながら。まぁ飲んでも外で飲む場合は、酔いに任せて詳細な味の批評をかけないことが多いので、殆ど書かないのですが、それも含めるともっと色んな種類の酒を飲んでますから、もっと節制しなければと反省。ここ最近は1週間にウィスキー3本のペースで飲んでいましたが、さすがにこれ以上続けると肝臓とか壊しそうなので、ペースを緩めなきゃと思ってます。。。この前の失恋した時なんて、1時間ちょっとでジン1本空けて、なんと8年ぶりの3日酔いを体験してしまいました。お酒はゆっくりと楽しみながら飲まなきゃいけませんねぇ。せっかくの美味しいお酒達に失礼に当たると言うものです。あと、カクテルとかを、ベースとなる酒別に分けようと思いつつも面倒でやっていないです^^;
茶系のページは気まぐれに更新しているだけなので、あんまり分量は増えてませんねぇ。このページが好きと言ってくれる女友達(人妻)もいるのですが、最近は同じ紅茶ばっかり飲んでます。たまには冒険して、色んなお茶飲まないとねぇ。
雑感のこのページは、我ながら人が見ていることを全く気にせず、なんでもペラペラ書いてしまってますが、別に直接聞かれてもペラペラ友人とかにも話してしまっていますし、って言うか、聞かれもしないのに自分からペラペラ愚痴っていますから、まぁ良いでしょう。それにしても最近やっぱビデオ・映画ネタが減ってますね。見る気分になれないんですよねぇ^^;;;いやぁ、いつも深夜に電話をかけるにも関らず、嫌な顔しつつも愚痴に付き合ってくれる皆さんには感謝しています。この場を借りてお礼しときますm(__)m
あとコンセプトとして増やしたいなと思っているのが蔵書リストなんですが、なかなかそれも面倒そうなので、放置したままになっています。専門書はまだ大丈夫ですが、新書文庫辺りは、ボケボケと重複で買うことがそろそろ出始めているので、何らかの手段で、簡単に存在が把握できるようにしておかないと、無駄な出費が増えかねないですからねぇ。しかも著者別・分野別・出版社別とどんな分類にすれば良いかもよく分からないし、ちょっと整理法が思いつかない。。。ページを無駄に増やすのも面倒だしなぁ。それとも単純にエクセルに放り込む方が良いのかなぁ。
さてと、このHPがいつまで続くかは分かりませんが、取り敢えずまだ飽きていなので頑張りましょう。でもやっぱりさすがに、就職出来た時は削除もしくはリニューアルするのかな。どうなんだろ。
9日(土)
経済の改修工事で五月蝿いので、家でボケボケサブゼミ用の石井寛治を読んでいたら、いつのまにかうたた寝。。。すると携帯が鳴り出して、起された。電話口には京都のJ氏がいて、さらに耕地整理のT氏にも替わられ、史学会後の飲み会に参加しろとのお話でした。史学会2000円も会費取られるみたいだし、どうせ後々書籍化されるだろうと、参加せずにいたのですが、J氏に呼ばれたら行かざるを得ないだろうと、眠い眼をこすりながら本郷まで飲みにいそいそ行きました。
〈だん(って言うか旧海や)〉に行くと、そこにいたメンツは俺が学部4年の時に、学部3年〜D2だったメンバーで、おぉぉぉっていう感じに懐かしく、駆けつけ3杯をして貰えなかったので、テンション的に乗り切れないながらも、参加させていただきました。話題は史学会のネタが中心でしたが、阪大の中林さん(僕が学部4年の時にD3でしたのでちょうど、飲み会メンバー皆の共通の先輩なんですね)批判とか、野島さん、淳さん、高村さん、吉田さん等々の話題が色々と登場し、久々に国史チックな話題に加われて楽しかったです。
でもトーク聞いてて思ったのは、やっぱり文学部の近代史っていうのは、ある種独特の立場にいるよなぁっていうことです。古代史にしろ中世史にしろ近世史にしろ、文学部系の歴史系のみで共通項を生み出せ、あまり悩む必要は無いわけですが、近代史というのは法学部にもあれば、経済学部にもあれば、農学部にもあれば、教養学部にもあれば、他も多数あるというように、とにかく色んな学部に散らばっている学問なんですよね。僕は経済に来てしまった人間なので、ある種物事をスパっと切って見ることも可能(この点に関しては後述)ではあるのですが。しかし、文学部に在籍する人間としては、より切実に、自己のアイデンティティーを確認せざるを得ないようなんですねぇ。歴史像を描く、その点への誠実なまでの執着と、自己の研究として行える対象範囲との葛藤、そんな議論経済にいたら聞けやしないですし、やっぱ大切ですよねぇ。
で、経済では大局的な物の見方は必要でないのか、この点が次ぎに問題になってくるわけです。先日の飲み会で社研の中村さんやY助手等に言われ、色々と反論していたのですが、今の大学院生の養成システムの中では、はっきり言って大局的なことは考えない方が、短期的戦略としては有利だ、と僕は考えます。勿論自分が歴史学に携わり、何を考えていきたいかと言う時の話とは離れますが、取り敢えず、学会誌に論文を載せ、就職しないことには生きていけない。大局的に物事を考えるにしても、今現在の自分の未熟さというのは当然あるでしょうが、それにしても、そう言う大きな話に触れない方が、論文は審査を通りやすいし、掲載されやすいように見受けられる。
もし僕が霞を食べて生きていけるならば、もっと鷹揚と構えていられるのでしょうが、残念ながら家賃・光熱費・通信費を固定的な経費として、書籍代・食費・飲み代・デート代等々その他にも必要な経費は多々ある。一応1年間分の生活費の貯蓄くらいはありますが、1年で終わると言う保障が無いまま、無分別に理想を追い求めていられるほど、僕も世間が分からないわけでもない。この前の『経済学研究』への投稿も、掲載許可が出ているから言うが、心血注いで書いたわけでもなく、論文本数をそろそろ作らないといけないと思いつつ、1ヶ月で書き上げた物だ。そのレベルの物で良ければ、手持ちはまだ2本分くらいはある。
でも、そうじゃなくて、ある程度大きな話をしつつ、しかも実証水準が伴う物、これを書きたい訳である。橘川さんには博論を書く時にと言われたが、でもやはり論文1本1本で大きなこと言ってやりたいという欲求もある。橘川さんや谷本さんなど、まず僕の就職の事まで考えてくれつつ、色々コメントくださる先生たちは、無難で手堅い方向性を勧める。一方で中村さんやY助手など、僕の研究者としての方向性を考えることを重視し、心血注ぐよう指導してくれる方たちもいる。この両方向の必要性というのは重々承知しているつもりなのだが、丁度良い塩梅の落とし所が、僕にはまだ見つけられない。無難を薦められれば反発したくなるし、冒険を薦められれば不安がよぎる。
印象的なセリフ(修論を書いたとき)に、武田さんから、宮地君がこんな大きな事を言うとは思わなかった、というニュアンスのことを言われたのがある。どうやら僕は、それなりに手堅くまとめてくる印象が有るようだが、実は自分としては手堅いのは大嫌いなのである。もし溢れ出る金があり、何の不安も無く研究を出来る身分なら、生涯(研究生活)50年通して、たった一つでもデカイ事言えたら良いなぁなんて思っている人間である。ただデカイ事言うためには、それなりに下準備が必要だし、日常はその下準備だと思っているので、それが手堅い姿に感じられるのかもしれない。大石さん読むのも、高村さん読むのも、石井さん読むのも、将来何とかしてやっつけたいと思っているからであって、その辺りの後継者となろうなんて意識はこれっぽっちも存在しない。ただ目の前のパンは切実なのである。このジレンマ!
ってな訳で、ボケボケCDでも聞きながら、家で飲みなおそうと思って、ふとCD見てて思ったんですが、ぼくの最もたくさんアルバム持っている歌手って誰だと思います?実は我ながら意外なんですよねぇ。アルバム枚数3枚はけっこういるので、4枚から。4枚はドリカム・中島みゆき・永井真理子の3名ですね。次ぎ5枚がいなくて、6枚は工藤静香。7枚に渡辺美里と松任谷由美、で、一番たくさんアルバムを持っている8枚に輝いたのは、我ながら驚いたのですが岡村孝子様でした。<ソレイユ><Kiss><シュー・フルール><ミストラル><満天の星><BRAND-NEW>それに<AFTER
TONE>のTとUです。
好きな歌手って年代によって微妙に変化しますし、昨今は歌手の移り変わりがすごく激しいですが、よくよく思い出してみれば、ぼくの中高時代はやっぱ孝子様が占めてたんですねぇ。勿論シングルになればぜんぜん順位は違ってきますが、中高生にとってアルバムを買うっていう行為は、それなりにやっぱ大きな意味を持つわけで、毎月の資金のやりくりの結果がこれだと思うと、もう一度聞き返したくなるって言うものです。ってな訳で、今は<AFTER TONE T>などを聞きつつ書いています。
なんだかんだ言いながら、やっぱり大学入ってからはCD買うことは減ったのかな。GLAYにしてもジュディマリにしてもゆずにしても、ここまで思い入れて買った歌手もCDも無い気がするからなぁ。大学入ってからの歌手が軒並み3枚っていうのは、ある意味象徴的かもしれないですね。
10日(日)
昨日の続きで今日も<AFTER TONET>を聴いている。本当に名ベストアルバムですよねぇ。一番最初に知った曲は確か〈あなたの夢をあきらめないで〉だったと思うんだけど、それがきっかけでこのベストアルバムを買ってから、岡村孝子ファンを始めた気がする。ちなみに、一番好きな曲は〈ピエロ〉なんですよね。あと〈はぐれそうな天使〉も名曲。彼女の曲ってアップテンポな曲でも、聞いててエグサが無いので、眠れぬ夜にかけていると、良い子守唄代わりになったものです。
このアルバムじゃないけど〈青い風〉も大好きです。〈オードシェル〉に入っているのかな?シングル持っているためアルバム買わなかったんだよなぁ。たぶん金が無かったんだろうな。あと今の僕にお薦めな曲は〈クリスマスの夜〉。〈ソレイユ〉の中に入っているんだけど、歌詞がしんみりきます。世の中そんなもんです。
14日(木)
今日はA.ヘップバーンの話でもしましょうか。僕の理想の女性であり、永遠の恋人。うち遊びに来るとみんな驚くのですが、大きな彼女のポスターが、バンバンバンと3枚も張ってあります。一枚は〈ローマの休日〉で髪を切り、軽く持ち上げて見せるシーン、残りの2枚は何年前だかのシャネルのポスターで、彼女の写りが良かった奴なんですけどね。部屋の3方面にそれぞれ一枚づつですから、ほんとにA.ヘップバーンに囲まれている感じなんですよ。
最初に見たのは多分〈ローマの休日〉だったと思うのですが、あれは本当に惚れ込みましたねぇ。グレゴリ―・ペックとのやり取りがとっても良いですし、ローマの街があれは良かったですねぇ。その後、〈ティファニーで朝食を〉〈麗しのサブリナ〉〈マイフェアレディ〉〈シャレード〉〈昼下がりの情事〉等々々、代表的なのは見てますねぇ。昔淀川長治さんが生きていた頃、彼女は〈マイフェアレディ〉の演技が評価されず、それで女優としては盛りを過ぎてしまったと語っていました。確かにそんな気もします。ちなみに〈マイフェアレディ〉は作品賞と監督賞でオスカー受賞、主演男優賞では共演のレックス・ハリソンがオスカー取っているのに、A.ヘップバーンはノミネートすら無しですよ。ちなみにこの年、主演女優賞は〈メリー・ポピンズ〉のジュリー・アンドリュース。あんな子どもじみた演技で無く、A.ヘップバーンこそが2度目のオスカーを貰うべきだったのに、全く。。。無理を通しても、ミュージカルも彼女の歌でやるべきでしたよね。歌上手いんですよ。ムーンリヴァ―覚えてるっしょ?
でも、彼女の人生はそれじゃ終わらないんですよね。ご存知の如く国連ユニセフ親善大使として、世界各地を駆け巡りながら子ども達の命の大切さを訴えていく。ユニセフ親善大使って言うと、黒柳徹子のせいで胡散臭さを感じますが、彼女は自身が癌に冒されているのに、病身を押して戦地に出かけていき、最期の言葉はソマリアの子ども達を心配した言葉だったとか。第2次世界大戦中のレジスタンスから、銀幕の妖精へ、そして戦場に舞い降りた聖女へと、彼女の人生丸ごと好きなんですよねぇ。
よく、「日本人はオードリー・ヘップバーンに恋をした」って言われますが、ご多分に漏れず僕もそんな典型的な日本人です。マリリン・モンローでも、イングリット・バーグマンでも、ビビアン・リーでも、やっぱり〈日本人の恋人〉の称号には役不足なんですよね。この先頑張っても、多分ジュリア・ロバーツだって彼女には追いつけないんじゃないかなぁ。そのくらい彼女の存在は別格なんだと思いますよ。今、日曜洋画劇場とかで彼女の作品放映すれば、まだまだそこそこいい数字取れるんじゃないかなぁ。
15日(金)
最近は神保町散策が功を奏している。先日は梅村又次・中村隆英『松方財政と殖産工業政策』を1200円で見つけてしまったし、今度は下谷政弘『日本化学工業史論』を2500円で見つけてしまった。ネットで古本探すのが主流になる中、足で実際に古本屋巡っていると、ネットを利用しない古本屋が、驚くほどの安値で珍しい本を扱っていたりするから侮れない。
梅村・中村の本なんて、僕が学部時代から捜し求めていた本で、ネット上では10000円を越えるから手が出ないなぁって常々思っていた本でして、古本屋で価格見たら汚い殴り書きで12なんちゃらと読めたので、あぁ12000円かと一瞬思ったんです。ところがよく見ると1と2の間に「,」がある感じなので、恐る恐る店の人に価格を聞いたら、1200円とのこと。心躍らせながら買っちゃいましたねぇ。
下谷さんの本は、近くにあった森村市左衛門『独立自営』が、良い値段するよなぁって思いながらボケボケしていたら、ふっと目に飛び込んできた訳ですよ。これもネット上で5000円を下る事は無いですから、そんな気分で価格を見たら2500円。森村なんてさっさと捨て置き、喜色満面古本屋のおばちゃんに感謝の言葉を投げかけながら、買わせて頂きました。同じ古本屋でついでに鳥海『日本近代史講義』が200円、星埜『社会構成体移行論』が100円だったので、それらも買っちゃいましたけど。
そうそう、なんとか両親とも働く場が決まりまして、失業生活4ヶ月にも別れを告げたようです。五十代過ぎの手に職も無い人たちですから、ラッキーだと思います。まぁ家も山もなーんにも無くなっちゃいましたけど、別にそんなもの相続したいとも思ってませんし、元気でやってくれているようでなによりです。
20日(水)
今週末くらいに、本郷の銀杏は見ごろを迎えます。銀杏並木と澄み渡った青空、なにものにも増した幸せだと思いますよ。明日は、友達と高田馬場で焼き肉★たまには贅沢もいいですよね〜