2003年6月

2日(月)
 週末の動向から。金曜はとある猛者と勝負をする事になりました。種目は何にするかとなって、僕は蒸留酒系が良かったのですが、対戦相手が醸造酒系を望んだので、ここは妥協してワインでの対戦となりました。各自が自分の飲みたいワインを3本づつ持ちより、どちらかが潰れるかしたら勝負ありという対戦で、2人とも飲みきったらドローと言う対決でした。

 で、急遽対戦カードが組まれたので、なかなか審判を見つける事が出来なかったのですが、7階のソファーで眠っていた耕地整理のT氏を捕獲し、無事審判立会いの下、対戦を実現する事が出来ました。対戦結果は、相手が2本目の途中を飲んでいる最中にギブアップしてしまったので、何故か僕は3本以上飲まなきゃいけなくなり(って今考えれば、何で残ってるワインを俺は全部飲んでしまったんだろう^^;;;;)、自分が用意した白以外に、相手の赤を飲んでしまったので、土曜は若干まったりペース。雨降っていたこともあり、家でぼーとして過ごす。

 日曜は本郷へやってきたら、雨上がりのキャンパスに5月祭に来た子達で溢れている。いやー、若い子が多いキャンパスは景色が良いなぁっとか思いながら、御茶ノ水まで移動し、中央線に乗って国分寺へ。報告を聞き終わったあとは、そこらにいたメンバーで飲み会へ。就職組みの先輩方の計らいで院生は只飲みでした☆

 さて今日は経営史の書評のゲラも送り返した(2週間も余裕があったんですよ、ホントホント驚きです)し、市場史研究会の準備も一通りは終わったし、次ぎは旧土地向けを書き直すか、経営史の全国大会向けのデータ分析進めるか…でも、最近映画行ってないからそれを見に行くかぁ。

3日(火)
 図書館バイトを終わったら、突然大学時代の友人からTelが入り、御茶ノ水で飲む。会社の愚痴をたくさん聞かさせて頂きました。愚痴は単純で、後輩の幹事がなっとらんという話でして、しかもそいつの会社はサービス業ですから、サービス業に携わる人間が、2-30人の飲み会も仕切れないなんて、いったい如何するんだとかいうお話でして、言われてみればそうかもなぁ、とか思いつつ拝聴してまいりました。

 確かにうちのサークルって異様なサークルでして、男は全員真っ当に幹事くらい出来るようにさせられましたので、幹事が出来ない後輩って言うのは頭に来るんでしょうねぇ。僕なんてどちらかって言うと、やらなきゃって言うよりも、幹事するの趣味ですから、誰もやらなきゃ喜んでしてしまうのですが、会社という組織ではなかなかそうもいかないらしく、なんで仕事以外でストレス溜めなきゃいけないんだよと愚痴もつのるらしいです(笑)そういう観点から見ると、大学って会社組織に比べてヒエラルキー無いところだよなと実感。理系は知りませんけどね。

 って、今日はそんな話書くつもりじゃなかった。実は6月3日って言うのは、雲仙普賢岳が噴火した日でして、あれから12年の月日が流れ去ろうとしています。あれは、立ち入り禁止区域に無理やり報道陣が入り込み、タクシーの運転手さんまで巻き添えにしてしまったという悲惨な災害でして、運転手さんもたくさん亡くなられているんですよねぇ。で、実は僕等の高校の修学旅行が6月4日から雲仙〜阿蘇〜長崎って言うコースでして、火砕流での死者がはっきり判明しないまま名古屋駅から旅立った思い出があります。(今から考えると、強行突破したうちの高校はある意味すごいが)

 旅行に出てしまった身としては被害など分からない訳ですが、宿泊先の旅館に何故か雲仙町長(有名な島原市長ではない)さんが尋ねてきて、えらい歓迎を受けたものでして、あぁすごい空間に今いるんだと感じた記憶が残っています。実際は島原側は大変でしたが、雲仙側は全く被害が無く、だけれど印象で宿泊キャンセルが相次いだということで、うちの高校程度の宿泊に町長さんまで挨拶に来ていたんでしょうけどねぇ。それにしても、被災地って言うと、阪神大震災でもなく、津波の奥尻町でもなく、噴火の三宅島でもなく、やはり高校時代にほんの隣街まで出かけた雲仙火砕流が僕のイメージを形作っています。そんな火砕流の13回忌が本日でして、巻き添えをくらったタクシーの運転手さん達のご冥福を祈りたいと思います。

 さて、もう一つ今日は書いておきたい話が。何時だったかっで、好きな政治家として麻生太郎を挙げたのですが、今回の発言には些か落胆をしております。東大の五月祭での講演会で、創氏改名を肯定するような発言をしたんだとか。創氏って言うのは戸籍制度の導入な訳ですが、夫婦別姓が基本の朝鮮民族に、無理やり日本的な夫婦同姓を押し付けた制度。現在の日本での夫婦別姓への拒否反応の根深さを考えれば、無理やり夫婦同姓にさせられた苦しみも分かろうかと言うもんです。また改名って言うのは朝鮮名から日本名に変える事。確かに麻生氏の言う如く、取っ掛かりは日本名を名乗ることを許可する事だったかもしれませんが、制度が出来た後に、下級官吏などが無理やり日本名に改名させるように働きかけたのは事実でして、事実の一部だけ取り出し、都合の良いように歴史を作り上げる姿勢には落胆させられざるを得ない。好きな政治家だけに残念ですねぇ。

5日(木)
 難産だった社経史の論文が届きました。既に誤植を2つ発見^^;源蓄っていったい何なんねん…。図表の史料名も間違えてるし…。俺校正ダメダメかも。。。前の論文は村名の漢字変換間違えてたしなぁ。ちょい凹んでます。論文の内容説明はまた別の機会に。(>_<) あ、抜き刷りはいつ届くか分からないまま…半年以内には抜き刷り届いてくれるかなぁ。

6日(金)
 秋田の温泉へ旅行へ出かけた友人からのお土産で、キリタンポセットなるものを頂いてしまいましたので、今日は友達呼んで季節外れの鍋などしておりました。しかもエアコンをガンガンにかけつつの鍋です(笑)でもでも、キリタンポ鍋って実は初体験だったんですけど、これがまた全く普通の鍋とは違うんですねぇ。一応セットの作り方を見て作ったのですが、そもそも材料からして全く普通の鍋とは違いましたからね。

 まずはセットについていたスープを水で7倍に希釈し、若干温めておく。これに、牛蒡のささがきと、舞茸、それにセットについていた比内鶏で一煮立ちさせる。これに、葱と白瀧を加えてもう少し煮込む。だいたい火が通ってきたら、弱火くらいにしてセットのキリタンポを加え、形が崩れる寸前まで煮込む。良い感じになってきた所でセリ(この季節に手に入るわけも無く、水菜で代用)をぶっ込み、ほんのわずかの熱を加えて出来上がり。

 セリの代用に春菊使おうかとも思っていましたが、水菜にして大正解でして、そのシャキシャキ感と、キリタンポのモチモチ感が絶妙にマッチしていました。しかもゴボウの田舎っぽい味わいと、舞茸の風味が加わり、葱の甘味と比内鶏のコクが加わって、贅沢な晩餐会を楽しませていただきました。今日は普通に茶をすすりつつ鍋でしたが、メンツによっては日本酒かっ込みながらキリタンポなんていうのも乙かもしれません。でもそりゃまた冬の話だな・・・

8日(日)
 昨日の話になりますが、漸くと〈シカゴ〉見てきました♪キャサリン・ゼタ・ジョーンズのカッと見開いた力のある瞳、あれが強烈にインパクトのある作品でした。見事な助演女優賞受賞に相応しい名演技でしたねぇ。う〜〜む、あのボブカットは夢に出そうなくらい脳裏に焼きついてしまった(笑)。主演のレニー・ゼルウィガーはなんかモンローっぽいキュートさに溢れていて、嫌な悪女じゃないところが作品として好感が持てます。リチャード・ギアのちょっと息のあがった演技は、年相応の愛嬌というところでしょうか。いい年のとり方しているよなぁ。あと、女看守長役のクイーン・ラティファも確かに見事でしたねぇ。ルーシー・リューとか、脇役人もなかなか豪華でしたよ。

 秀逸なエンターテイメントっとでも評すべき作品でして、何も考えずに心の底から楽しめた作品でした。僕的にはけっこう笑っていたのですが、周りはあんまり笑ってなかったんだよなぁ。。。あぁ言うジョークはみんな嫌いなのかなぁ^^;やっぱり土曜の深夜の映画館の客層って言うのも、また一種偏りがあるのかも知れないですけどね。

 時は1920年代のシカゴでして、退廃的な雰囲気がいいですねぇ。脚本は〈キャバレー〉のボブ・フォッシーな訳でして、あのデカダンとはまた違う退廃がそこにはあります。キャバレーのデカダンが陰のデカダンとすれば、シカゴのデカダンは陽のデカダンでしょうか。一九三〇年代の伯林と一九二〇年代の市俄古、その対照性が非常にデフォルメされている感じがします。個人的な趣味としては、もうちょっと暗さがあると好きなので、キャバレーの方が好きなのですが、そういう部分が嫌いな人はシカゴの方が評価が高くなるかもしれませんね。

 そんなこんなで、〈ブリジット・ジョーンズの日記〉と〈真実の行方〉をレンタで借りてしまった(^^)前者はレニーのアカデミー初ノミネート作品、後者はリチャード・ギアが弁護士役している作品です。

 さてと、<ブリジットジョーンズの日記>です。わざわざ6kgも太ってまでこの役に挑戦したレニー・ゼルウィガーがとってもチャーミングです。洋の東西を問わず、三十路って言うのはなかなか大変なんだなぁって思わされながら見ておりましたが、ヒュー・グラントの駄目男ぶりもなかなか良いですし、コリン・ファースの堅物男ぶりもなかなか。って事でこのページを更新しようと思いつつ、ネットサーフィンしていたら、世の中のブリジット・ジョーンズ論って言うのが非常に盛んで、些か驚いていたりします。

 彼女(って言っても小説と映画との両面からだろうけど)がここまで注目を浴びるのは何故なんだろうか。あるサイトで見かけた「上野千鶴子は否定するだろうが」っていうフレーズに笑ってしまったが、恋愛下手な可愛い子(って30過ぎに言うのもなんだが)って言うのが、一番男心を掴み易いっていう見本みたいな作品でしょうか。美人で魅力的なんじゃなく、崩れているけど程よく可愛い子、に男は惹かれていくもの、その身近さが多分女性の琴線に触れたんではないかと思われます。綺麗な女性ではなく、優秀ないい女でもなく、男に好かれる恋下手な等身大の女性を演じたレニーに拍手って言う作品です。

10日(火)
 〈スコア〉のエドワード・ノートンですよ〜!〈アメリカンヒストリーX〉のエドワード・ノートンですよ!リチャード・ギアの弁護士役見ようと思って借りたのに、これは何処からどう見てもエドワード・ノートンがリチャード・ギアを喰っていました。すごい演技力です。おどおどした子羊の様な瞳、悪魔のような犯罪者の顔、身震いしてしまうくらい彼の演技は素晴らしいです。あ、前に書きましたように、〈真実の行方〉の話しているんですが、はっきり言ってだらだら長くて、作品的には冗長な作品でして、大どんでん返しで何とかもっている程度の作品ですが、エドワード・ノートンが秀逸。

 リチャード・ギアは〈シカゴ〉の銭ゲバ弁護士とは対照的に、真実を見抜こうとして必死にノートンを弁護する、云わば正義の人なんですよね。脳天気な〈シカゴ〉の弁護士役を見た後だったので、そのシリアスさが良かったですね。でも、よ〜く考えてみると、〈シカゴ〉にしろ、〈プリティ・ウーマン〉にしろ、〈トゥルー・ナイト〉にしろ、どうもリチャード・ギアって脇役はっているイメージなんだよなぁ^^;;;主役をしているのに共演者を引き立てている存在のリチャード・ギア。やはり未見の〈愛と青春の旅立ち〉でも見てみないとその良さは分からないのかなぁ。

13日(金)
 今日は残念な訃報(って、あんまり喜ばしい訃報って言うのはないんだが)が入りました。グレゴリー・ペックの死です。僕が映画を好きになったきっかけと言うのは、多くの人と同様に〈ローマの休日〉でして、一時期でしたけど、あの記者さん役に憧れて、新聞記者になりたいなぁなんて思っていた時期もありました(今じゃ爆弾犯の代名詞ですが)。実は今年はA・ヘップバーンの死去10年でして、アメリカ国内では彼女の切手が発売されていますし、〈ローマの休日〉の再ブームの予感もあったんですけどねぇ。

 そうそう、このサイトでも前に紹介しましたペック扮する〈アラバマ物語〉のフィッツ弁護士ですが、アメリカ人が思い描く20世紀のヒーローNo1に選ばれた直後でもあったんですよねぇ。彼の事を大した演技じゃないと評する方も多々います。確かに色気は足りないですし、狂った演技も似合いませんし、悪役だっていっぱいいっぱいでして、演技の幅って言う意味では第1級の俳優では無いのかもしれません。ですけど、あのアメリカ人たちが好む、典型的な旧き良き時代の、正義の役を演じつづけ、愛されつづけたっていうのは、やはり素晴らしい俳優さんだったんだと思います。

 実世界においても彼はリベラリストでして、俳優協会の会長として、ハリウッドに集う俳優たちの権利擁護のために働き、ベトナム反戦運動でもハリウッドを指導した人物。こういう偉大な人材を失ってしまったのは悲しすぎる。ネオコン中心に無茶な道を進んでいるアメリカを、包み込む良心がまた一つ消えてしまったのが惜しまれます。

15日(日)
 市場史研究会で報告をしに、牛に引かれて長野へ言ってまいりました。さすがに最近は新幹線が出来たおかげでアクセスも良く、門前町のおじちゃんの話では年660万人の観光客が来ているとかで、その賑わいは全国の門前町の中でも有数ではないでしょうかというほどでした。大会終了後に時間のある方々で善光寺を回ったのですが、御開帳も終わった後ですが、かなりの賑わいを見せていました。今はガイドしてくれたおじさんの店で買った、山牛蒡の辛し味噌漬をあてに、泡盛のクラブソーダ割りなどを飲みながら、ツラツラサイト更新しています。

 それにしても、門前町のおじさんがガイドしてくれていましたので、色々と聞いてきたのですが、どうやら善光寺門前で常設の店舗が出来たのは明治以降のようでして、近世期には仮設店舗のみの町であったようであります。しかも元々善光寺は無宗派の寺のようでして、近世期以降天台宗と浄土宗で共同管理しているようですが、今でも檀家さんなどは無いとのことです。しかもこのお寺は興味深いことに、早くも鎌倉あたりから女人の救済を重視しているように、女性の信仰の対象として重要であったようでして、牛に引かれて善光寺参りの故事も、老婆の参拝に関するエピソードであるとのことです。

 さて話は前後しますが、市場史研究会は初めての参加(長野経済短期大学が会場で、山内さんから谷本さんへ話がきて、それで僕が発表させていただく運びとなったのです)だったのですが、ほぼ全てが始めてお会いする方々ばかりでして、普段とは違う方々と交流できたのが良かったです。藤田貞一郎氏と同業組合に関するお話が出来たり、岩本由輝氏からランチに蕎麦食べながらお話聞けたり、挙げ始めたらきりが無いのですが、北海道からいらしていた白木沢旭児氏から色々と伺えたり、山田雄久氏とは帰りの新幹線もご一緒出来たりと、色んな方々に親切にして頂けまして、楽しい2日間を過ごすことができました。小岩信竹氏から、このサイトを見たことあると言われた時は、冷や汗ものでしたが^^;;;

 本当に普段は山手線の線路内で生活している人間でして、外に出ると言う事がなかなか無い不精者ですから、今回のような機会が出来たのはありがたかったです。昨年度の最後(就職されて〆の言葉)に、京大から助手で東大へ来られたN女史が、東大って言うのは普段一緒に行動するって言う連帯感は薄いけれども、学問的な考え方には共通性があると述べていた話などを思い出しながら、知らず知らずのうちに東大経済史系の枠を作りかねない点への自制と言うのは考えていたんですけどね。やはり東大系ではない方々と話をすると、日常の経済と社研の往復で得ている「常識」とは違った世界がそこにはあるわけでして、もっと積極的に山手線の外に出ないとなぁと反省仕切り(お財布的な限界は当然ありますが)でもありました。

 また同時に、そんな場では普段だったら聞けないような阪大の院生の裏話ですとか、神戸大の院の話とか、あぁ、その辺は東大と同じだなぁっとか、そこらは違っているよなぁっとか、サイトでは書けない話も楽しんできたりしましたけどね♪

 家に帰ってきたら、有斐閣の基礎知識の原稿を若干変更しろとの御達しが来ていまして、7月末かぁ、旧土地も出したいしなぁ、経営史の報告要旨締め切りもその辺だしなぁと、若干憂鬱気味な酒。

22日(月)
 金曜に〈めぐりあう時間たち〉を見て参りました。ニコール・キッドマンのアカデミー主演女優賞作品なのですが、それよりもメリル・ストリープの演技力が圧倒的で、しかもジュリアン・ムーアも複雑で微妙な演技を熱演していましたし、ニコール・キッドマンの受賞は順番だからといった要素が強いんでしょうね。メリル・ストリープがアカデミー無冠だったと仮定したら、絶対彼女の方が受賞をしていたはずです。もちろんニコール・キッドマンの演技も素晴らしいのですが、メリル・ストリープとの比較してしまうと見劣りがしていました。

 話しの内容は、躁鬱状態の鬱の部分を非常にクローズアップした上に、そこにレズビアンテイストを散りばめ、非常に陰影の強い作品となっていました。比較的テンションの高い時に作品を見たのですが、それでも日常に戻るには若干の時を要してしまいました。絶対に沈んだ気分の時に見ることはお勧めしません。フィリップ・グラスの手がけた音楽がすごく印象的でして、あれがこの作品の雰囲気を異様なまでに形作っているような気がします。最初から最後まで、あの音楽が作り上げる暗さと衝撃さで作品が流れるので、映画に娯楽性を求める方は見ない方が良いでしょう。

 映像的には、3つの時代を錯綜的に行き来するのですが、服装や髪型、時代性を表したエピソードで観客が時の行き来に戸惑わないよう、非常に繊細に描き分けていまして、その点は見事としか言いようがありません。そしてめぐりあう時間たち、もう少し、ヴァージニア・ウルフとローラ・ブラウンのめぐり合いを露骨に結びつけた方が、個人的には良かったのでは無いかとも思ったのですが、その辺はヴァージニア・ウルフの〈ダロウェイ婦人〉をリアルに読んでいると、また違った感想を持ったのかも知れませんね。英語圏ではこの小説は当然知っている作品なんでしょうか?英文学不勉強で^^;

 またこの作品は、脇役人の演技も素晴らしいの一語に尽きる出来でして、ヴァージニアの時代にはメイド役のリンダ・バセットが良い味出していますし、ローラ・ブラウンの時代では夫役のジョン・C・ライリーは〈シカゴ〉で記憶に新しいですし、子役のジャック・ロベロも良かった。そしてクラリッサ・ヴォーンの時代のエド・ハリスがまた見事。ジュリア・ロバーツとの〈グッナイ・ムーン〉や〈アポロ13〉くらいしか知らないのですが、薬で現実と妄想が不可分になってしまったエイズ患者のゲイの詩人っていう、メチャクチャな設定の役柄をよくこなしていました。色々なシチュエーションで死を描いている作品ですが、一番死と対面していた彼の存在が、現実の死と妄想の死との違いを鮮やかに体現していましたねぇ。

 まぁ、事実を基に作り上げた作品ですから仕方無いのでしょうが、冒頭のヴァージニア・ウルフの自殺のシーンって言うのは、あんまり重要性を感じなかったんですけどねぇ。自殺に失敗でもしていた方が、作品としてのメッセージ性の強さは、より明確に出来たのではないのでしょうか。

 ところで、品川の友達のお店まで出かけて来ました。〈Cafe Carpe Diem〉と言います。品プリの反対側出口を出て、インターシティーホールも越えて北品川方面へ向かいますと、赤い店構えの洒落たお店があります。なかなか可愛らしい感じで、仕事帰りのリーマンやOLのお店ですねぇ。フードメニューもけっこう美味しいので、軽くオードブルでもつまみながらグラスを傾けるには、なかなか良いのではないでしょうか。もし良かったら、一度行ってみてやって下さいm(__)m

 そう言えば、カーペ・ディエムっていうと、ロビン・ウィリアムズの〈今を生きる〉を思い出しますねぇ。あれを見たのは中学校時代だったのかなぁ。死せる詩人の会。懐かしいなぁ。

 昨日は大学時代のサークルのOB回で新宿へ。どうやら今年が40周年記念だったらしく、50歳過ぎのOBから現役までいて、もうわけわかめ^^;各代数人しかいないのに、あわせたら無茶苦茶な人数になってました・・・懐かしいメンツに、見たことの無い大OBさんたち、知らない現役、よくもまぁあの統一性の無い空間を作り上げたもんだと感心していたりしました(笑)しかも土曜の夜ということで、2次会の店探すのが大変そうだと、一度一次会を終わった後に、若手のOBは再び2次会も同じ店に戻る。長らく飲み会に参加してきているが、2次会を1次会と同じ店に戻ったと言うのは初めての経験で、いやはや世の中色んなことがあるもんだ。でも3時くらいになると、もう体力的にきつすぎで、タクって帰らせていただきました。。。

 帰りのタクシーの中で、運転手さんとボケボケ話していたのですが、最近はタクシーの利用者が、昼間に限れば増加傾向との事。夜間の社用は依然として少ないみたいですが、昼間のタクシー利用が増加傾向という事は、そろそろ景気も回復局面に入り始めてきていますねぇ。株価の回復も単純に欧米につられている側面もありますが、実体経済も上向いてきていると考えても良いのではないかと思います。もうちょっと色んなタクシーの運転手さんの話を効かないと分かりませんが、ようやくと最悪期は脱出できそうですねぇ。

 もしかしたら旧土地でも報告することになるかもしれない。経営史とのダブルヘッターになるのかな。

23日(月)
 旧土地の報告をする方向で話が進みつつあり、それに伴って7月の編集委員会向けに手直ししていた投稿を、一先ず店晒しにすることに・・・まぁ、社経史あるから良いかぁというところでしょうか。それにしても、秋って言う事は知っているが、いまいち旧土地がいつで、経営史がいつか把握していないのだが、学会参加資金でとんでもない事になりそうな予感。。。やだなぁ。

 そう言えば、未だに社経史の抜き刷りはやって来ないのだが、このままで良いのだろうか、それとも催促の電話を入れた方が良いのだろうか・・・・・。う〜むまだ1ヶ月経っていないし、社経史の抜き刷りはこのくらい来ないもんなのかなぁ、よくわからんなぁ。。。

 本日、ヴァージニア・ウルフの<ダロウェイ婦人>を入手。完全に市場史研究会終わって休息モードに入っているな^^;

27日(金)
 今日はお台場までTMのトリビュートライブへ行ってきましたよ♪まずは〈Give you a beat〉でオープニングが告げられ、いきなり〈Wild Heaven〉!いいでしょ〜。その後〈Get Wild〉〈Don‘t Let Me Cry〉〈Beyond the time〉いいでしょ〜♪その後もMC挟んで出るわ出るわ、〈永遠のパスポート〉〈Fool on the Planet〉〈The Point of Lovers‘Night〉〈Just One Victory〉〈2分の1の助走〉〈girl〉〈SPANISH BLUE〉もう最高!!!その後ちっこい浅倉大介とかが〈交響曲“D”〉のイントロをやった後に、一気に怒涛の〈KISS YOU〉〈Come on Let‘s Dance〉〈Love Train〉〈You Can Dance〉〈Self Control〉いいでしょ〜♪

 もうここまで来て、体中汗びっしょりで、途中のバラードっぽい辺りでかなり汗はひいていたのに、ラストにかけてもうグッタリビッショリ。でもでも、アンコールがかかって、〈Seven Days War〉〈All Right All Night〉〈Dive into Your Body〉。もうメチャメチャ良かったですよ♪感激感激!!!しかも、一段高くなっていたところだったから、すっげー見晴らしが良くって、会場もステージもバッチリ見えましたしね。それにしてもUTUは格好良いなぁ。KINEさんも相変わらず面白いなぁ。今回は哲っちゃん抜き(実は北京コンサートの予定だったらしい、SARSでポシャったけど)だったんですけど、十分楽しかったですよぉ〜

 TMって言えば、中学時代・高校時代よく聞いていたよなぁ。オールナイト日本の水曜日だったっけかな?楽しみにして聞いていたんだもんね。ふぁぁぁぁ。ホントに感動もんでして、あの頃って金ないからコンサートなんて行けなくて、大学生になったらTMは活動を休止していて、ってな訳で、今になってこんなに楽しませて貰っているんですよね。名曲多いですよねぇ。一曲一曲ごとに名古屋時代の色んなシーンが蘇ってきて、テレビ小説見に押しかけた小さいお好み焼き屋に、いっつも行っていた今池のカラオケボックス、下手くそなのに楽しかったあのボーリング場、道幅いっぱい占領して闊歩していた駅までのあの路地、未だに頭ん中TMがリフレインしながら光景が浮かんできます。なんか至福の3時間弱でしたよ♪

 とってもいい席チケを取ってくれた後輩に感謝をしつつ、明日襲い掛かるであろう筋肉痛に怯えながら、今晩は10代モード♪

 ってか、お奨めしていた6939UMCJが今日、瞬間122000円をつけて終値は117000円です。長野までに上がっている予定が若干遅れましたが、来週辺りいつでも売ってよい水準になって来ました。う〜〜む、怖いくらいに好調な出来ですねぇ。しかも外資が買い始めたようなので、もう少し上がりそうでして、でも欲は出さない方が良いかなぁっと、今週末は思案のしどころですねぇ。でも相場全体に上昇基調ですし、この前のタクシーの運ちゃんの話ではないですが、そろそろあれが底だったと思いますよ〜。

 さて、お奨めのドラマでも。NHKの深夜ドラマなんですが、稲森いずみ主演で〈ブルーもしくはブルー〉です。一人二役やっているんですが、博多弁の彼女がメッサ可愛くてグッーっすよ。あと、〈ぽっかぽか〉で〈ハハ〉していた七瀬なつみがいい味出します。その他、石黒賢とか宇津井健、中尾ミエにベッキーとかも出ています。この時間帯に如何にNHKが力を入れているか分かる、そんな素晴らしい出来のドラマに仕上がっていますよ。シリーズを追うごとに、だんだん質が上がっていくような気がするのは僕だけなんだろうか。

28日(土)
 <めぐりあう時間たち>ってなかなか良かったなぁ。なんかメリル・ストリープの作品でも見ようかなって思って、レンタビデオやへ行き、作品を選んで家に帰る途中、横断歩道をボケボケとチャリで渡っていたまさにその時、なんだか見知った顔が・・・おいおいおい、とか思いながらよく見たら、やっぱり大学時代のサークルの友人でした。なにやらこれから、酒好きな友人達と飲むとか言う話。う〜〜む、今日は休日モードで髭すら剃っていないからなぁっと、一度家に帰り、彼女からの連絡を待つことに。

 美味しい日本酒好きなメンバーが集まっているという事で、全く見知らぬメンバーの中だったけど、酒好きなら良いやって思って参加させて頂きに行って参りました。最近蒸留酒系が多い宮地的には、若い可愛い子達と日本酒飲むだけで緊張もん、って言う話はあるのですが、美味しい酒の魅力には勝てず、ずぅずぅしくも参加させていただきました。本当に感謝ですm(__)m一応それなりのお酒は持って行ったのですが、美味しいオードブル等を並べて頂いて、あぁこれじゃ飲み勝ってしまうよなっと躊躇しつつ、心いくまで飲んで来ました☆心理学系の話題ってあんまりよくは分からないのですが、犬山のアイちゃんの話し始め、色々とウェットに富んだ話を楽しんできました。
 
 ところで、今日経営史の学会の報告の書が届きました。今年は報告者が多いらしく、報告時間を30〜35分にしろとか。関西系の院生が軒並み経営史に雪崩れ込んだんですね。まぁ良いですけど。

30日(月)
 今日も訃報から。往年の名女優であるC・ヘップバーンが亡くなりました。享年96歳だとかで大往生みたいですが、名優が逝くというのは寂しいものがあります。〈冬のライオン〉〈招かれざる客〉〈アフリカの女王〉など、何が彼女の代表作なのか分からないくらいの名優なんですが、僕のお勧めは〈旅情〉です。あのヴェニスの美しい街並みと、一人で海外旅行をする気ままなアメリカ人女教師、その自由さと気ままさがとっても印象的でした。

 そんな彼女の素敵なエピソードを(ネタ元は川本三郎『アカデミー賞』中公新書、1990年、22-27頁)。彼女のアカデミー賞ノミネートは12回と最多、受賞も4回で最多なんですけれども、パーティーが嫌いな彼女は、一度もアカデミー賞に出席したこと無かったんですね。(それでも4回も賞を与えてしまうアカデミー賞もすごいが、ちなみにハリウッドに協力的だったらもっと受賞回数が多かったって言う話も)。その彼女がたった一度だけアカデミー賞に出席したことがあるんですね。実質的なパートナーだった故スペンサー・トレーシーとの共演作〈アダム氏とマダム〉のプロデューサーで、長年の友人でもあるローレンス・ワイデンガーへのアーヴィング・タールバーグ賞のプレゼンターとして。

 そんな彼女にアカデミー賞会場は鳴り止まぬ拍手を送ったんですよね。そして彼女は「よかったわ、〈今ごろのこのこやって来て!〉と言われなくて」なんていう短いスピーチを行い、トロフィーを渡してすぐに舞台を下りていったんですよね。しかも、表に停めてあったリムジンへ乗り込むために。会場にいた滞在時間は僅か15分だったとか。それって別に嫌味たらしくなく、本当に人が集まるシチュエーションが苦手なだけで、普段はとっても素敵な女性で、みんな本当にそんな彼女が大好きだったんでしょうねぇ。