2004年4月 |
1日(木)
辞令頂いてきました。学部長の神野さんからいただいたのですが、えらいアッサリシタもんで、まぁそんなスタートです。提出しなきゃいけない書類をワンサカ頂いて、既にうんざり気味…助手は僕を含めて3人採用、あとCOEの特命助手1人で、計4人の辞令交付だったのですが、僕以外の残りの3人は女性でして、ちょっと肩身狭い感じ^^;;;一通り色んな説明を受けたのですが、まぁ習うより慣れろですね…基本的にマニュアルは読まないタイプの人間なので、そのうち体で覚えるでしょう。なんか疲れてしまった。初日だから色々書きたいって考えていたんだが、また後日ですね。
2日(金)
今日は生協のカードの更新に、図書館カード(学部入学から10年間使っていた唯一のアイテムだったのに…)の更新に、書類の提出。更には若干助手室に引っ越す事となるんだが、助手室の工事が行われるため、完全引越しはもう少し先なんですね。そのため、取り敢えずすぐには使わない書籍類を、図書館で借りたブックトラックに乗っけて3往復。これでけっこう疲れてしまい、まだ引っ越しても良さそうな物は多々あるんですが、先送りする事に決定。ドタバタした日々はいつまで続くんだろうかと思いつつも、それを何気に楽しんでいます。
さて、助手になるにあたって、各先生方に挨拶回りしたんですが、一番たくさん受けたのは博論を出せっていうご指導でしょうか。先日中村隆英さんの研究会で、慶応や早稲田の方々と話していた時の様子だと、各大学やっぱり状況は同じようですが、やっぱり課程博士を取れっていうのが、やっぱり逃げられない昨今の傾向のようです。論文の本数が少ないんだから、論文集的ではなく、やっぱり新たに1つの論で書き下ろしをするのが良いと言うのがまず一点。次いで、やっぱり論文5本分くらいが博論の目安になるだろうと言うのがもう一点。薄々分かっていたとは言え、退学してしまったから3年と言う時限爆弾も抱えた訳ですし、もう後にはひけ無いんですねぇ。。。
次いで受けたのは、前回の書評に絡めてのご指導でした。書評とかって機械的に仕事をこなすって言う傾向に陥りがちだが、それも1つの自分の考えを発表する場だと積極的に捉え、自分の考え方、アイデアなどを披露するように心掛けた方が良いんじゃないかとの事。確かに、ある程度業績の数をこなさなきゃって言う意識はあった訳でして、前段とは背反しますが、2+1年と言う時間を貰った事を積極的に捉え、自分に与えられた機会を最大限活用しつつ、もっと自分の考えている事を複層的・立体的に表現するようにしないとなぁなんて思っていました。
さらに、僕の研究姿勢に関しても叱咤いただきました。自分の論に適合的な史資料等をみつけると、猪突猛進に突き進み、相矛盾する資料をどう処理するかとか、試行錯誤が至らないという事。確かに、自分で何気なく史資料の取捨選択していまして、その時々では適切な判断をしていると思っていますが、もっと意識下で強く判断を働かすという、自分の欠如していた点を見つめなおす。推論が当っている時は良いが、外す時はとんでもないミスを犯しかねないと言われ、確かにその危険性は自分でも感じるなぁと恐縮。
あと、研究史の位置付けを、自分の都合の良いように解釈する嫌があると指摘されてしまいました。自分ではそんな風には思っていなかったのですが、学部時代や修士時代に読んで、十分に消化しないままって言う書籍や論文も多々あるのは事実でして、もう一度読み直す時に来ているのかもというのは確かに感じました。これも先の段とは齟齬を来しますが、院生時代に比べたらバイト時間分の週10時間も自由になる時間が増えますし、何とかこなさないといけないんでしょうねぇ。こうやって書いてくると、俺何人いたっけ?って言う気分にもなりますが、金貰って好きな事出来るんだからまいっか。
5日(月)
なにやら政治経済学・経済史学会(旧土地制度史学会)より、事務局委員に任命する書状が届きましたので、事務局委員になるようです。いまいち何をやるのかは良く分かりませんが、朝早く起きるようにとの話を聞いていますので、朝早く起きるように頑張ります。一応奨学金で無くお金貰う立場になったので、今までの12時登校から姿勢を改め、10時には大学へ入ることを目的に就寝起床をし初めてますので、そんなに大変では無いつもりなんですが、平日は遅くまで飲み過ぎないように頑張りましょうね…人間目標を持って生きる事は大切です。
そう言えば今日は、大学院の入学式なるものが開催されたとの噂です。佐々木毅っていう総長は、ちんどん屋の格好をして正門から安田講堂まで大名行列よろしく練り歩いたり、色々と奇妙な試みを考案する御仁のようですが、大学院の入学式って言うのもその一環でしょうか。冗費節減とか、そういう発想はあの人の中には無いんでしょうかねぇ。新たに無駄な歳出を増やして、独立行政法人化への真摯な姿勢に欠けているとしか言い様が無い。あ、佐々木毅で思い出したが、法学部のロースクールの建物が、ガラスのプレハブと呼ばれているらしい。言い得て妙だなぁ。
あ、そう言えば最近、キムタクがCMしている洋服知りません?あれが僕のお勧めの2776クリムゾンが輸入販売しているブランドです。暴騰したあと暴落して、再び値上がっていると言う、無茶苦茶ジェットコースターな株価になっていますが、まだ売らずに持っています。あのブランド(Town&Country通称タウカン)売れると思います?ニュースステーションの後続の古館の報道ステーションでもスポンサーしているみたいで、けっこう力入れて頑張ってます。どうか皆様、タウカンをよろしくお願いいたします。あの陰陽道みたいなマークを見かけたら、是非とも買ってみて下さいm(__)m
8日(木)
前々から書いているように、イラクへの自衛隊派遣は反対なわけであるが、それとはまったく別次元として、何故バグダットに平然と出かけていっている日本人がいるんだ?国連すらまだ完全には戻っていないバグダットに、外務省の渡航禁止も解除されていないのに、ボケボケと出かけて行ってアルカイダに拉致られる平和ボケが存在する事が信じ難い。自衛隊は派遣するべきでなかったと思うが、それでも軍隊じゃないと身が守れないから自衛隊が行っているのであって、しかもその自衛隊すら比較的安全な南部のサマワへの派遣であるにも拘らず、中部のバグダットへ何も考えずに行けると言う神経が理解できない。周りの人間とかも止めなかったんだろうか?
日本国内にいてテレビだけ見ていたんであろうが、戦争って言うものに対する認識がからっきし欠如している。ブッシュの終戦会見後もアメリカ兵は死に続け、この前はアメリカ軍の傭兵の遺体が、吊るされ、足蹴にされたばかりだと言うのに。日本としても奥大使や井上書記官の死を経験している訳で、イラクが安全な場で無い事くらい理解できるだろうに、わざわざソフトターゲットになりに出かけて行く愚か者がいたなんて、クラクラ来る。前もユダヤとパレスチナが交戦中のエルサレムの聖誕教会に物見遊山に行っていたバカップルがいたが、あれと同レベルの愚か者だ。自業自得と言えばそうだが、実際殺されてしまったら大変だし、全く迷惑な奴らだ…。いったいどうなるんだろ。
10日(土)
今日は政治経済学・経済史学会(旧土地制度史学会)の理事会等があったため、事務局員、就中編集会担当(守秘義務があるので色々聞かないで下さいね、他委員会担当の事務局員にすら話せないんですから)として、はじめてその手のものに参加してまいりました(何気に学会のサイトで名前upされているんですね)。で、懇親会で話題になっていたのですが、この学会、一部で東大関係者の学会だと思われているようですが、全くそんな事はありません。ちょっと好意的に見て、旧9帝大関係者の学会だと思っている方もいるようですが、それも全く間違っています。優秀な人材なら、東大関係者だろうが、関西だろうが、私大だろうが、男女・人種・種族も問わずウェルカムです(問うのは生死くらいでしょうか)。
あと、大塚史学じゃないからとか、講座派はちょっととか、そういう見方も大きく間違っています。現実世界における経済史・マル経理論・農業経済等の位置付けを考えた時に、その内部でさらに細かいカテゴリー分けしている時代でもないかと思います。そんな訳で、いろいろと報告の機会をたくさん持ちたい(且つ持たざるを得ない)若手の研究者が、皆さん積極的に参加して頂けたらなぁって言う感じです。個人的な感想から言いますと、論文審査も比較的親切(実は経営史の方が親切ですが、あれは3ヶ月に1度の〆切と言う難点が存在します)ですし、投稿し易さと言う面でもお勧め度高いんですけどねぇ。
さらにやはり、対象としている分野が経営史よりも広いって言うのも、政治経済学・経済史学会(旧土地制度史学会)のメリットではないでしょうか。〈歴史と経済(旧土地制度史学)〉に過去に載った論文を見ると、本当に様々なジャンルの論文が載っていまして、僕も農商務省の論文を出す時に、経営史はやっぱり躊躇しますし、歴研や史学雑誌はあまり経済史の人は読みませんし、そんな時に〈歴史と経済(旧土地制度史学)〉は適当かなぁなんて思ったんですけどね。(ちなみに社経史は既に1本ありますからで、それ以上の他意はないです)
んな訳で、若手の研究者の皆さん、特に東大系じゃないからとかが理由で、政治経済学・経済史学会(旧土地制度史学会)への加入を見合わせている方が居たとしたら、それは勿体無いなぁって言う感じでして、大学毎の塊なんかじゃなく、もっと大学際的に、ドシドシ学会報告や投稿をして頂けたら良いんじゃないかなぁって言う気がします。しかも論文の審査者は2人でして、1人しかいない学会のように審査者の当たり外れのブレもあまり無いですし、今日見ていた印象ですと審査結果を踏まえて編集委員会で丁寧な議論が行われていますし(経営史における3人体制の委員の部分を、委員会が行っている気がします)、レフリー論文にカウントできますし、発表の場所探す時には選択肢に入れてみてくださいm(__)m
まぁ、僕はお茶汲みやコピー配布等の雑用だけで、何の権限も無いので、上の文章が僕の思い込みに過ぎず、間違っていても何の責任も持てませんが(笑)
12日(月)
今回のイラクでの誘拐事件で、被害者家族が並んで記者会見したりテレビに出演しているため、何やら北朝鮮拉致被害者家族との既視感を抱いているのですが、しかし、拉致家族を見ていた時に沸々とわき上がった怒りや、シンパシーが、今回はあまり感じない自分がそこにはいる訳で、なんでなんだろうなぁって色々と考えていました。
1つには先日書いたように、拉致被害者家族が日本国内や旅行先から、北朝鮮工作員に拉致られて連行されてしまったの対して、今回の誘拐被害者達は自分で態々危険なイラクのスンニトライアングルに入りこんで捕まっている点。9.11以後の世界では、アメリカ上空で民間機がハイジャックされた時に、アメリカは問答無用に撃墜する方針を示していますし、テロリストの要求は一切のまないって云うコンセンサスが世界的に出来上がっていますし、それらを諒解の上で紛争地帯に入って行った人々と言うのは、やはり拉致被害者とは違うと思う訳です。
しかし、それだけなのかなぁって思いつつ、昨日〈サンデープロジェクト〉を見ていたら、何となく分かりました。僕はたぶんあの家族にあまりシンパシーを抱けないんですね。18歳の少年の父親が、「帰国後またイラクへ行きたいと息子が言ったらどうしますか?」っていう質問に対して、「本人が行きたいって言うなら尊重します」って言うような台詞を吐いたんですね。これだけ日本政府や各国政府、それにマスコミや市場や四方八方に甚大な迷惑を及ぼしながら、また危険なイラクへ行かせるっていうのは、明かにおかしいでしょう。
退避勧告を無視してイラクへ行き、そこで捕まり、多くの人に迷惑をかけたならば、情勢が落ち着いて他人に迷惑を掛けない環境が整った後、再びイラク復興の手伝いをしに行けば良いのであって、自己責任も持てない状況下で、平然と未青年の息子が紛争地帯へ、ボケーっとでかけて行くのを放置できる親というのが信じられない。同じ愚を繰返すときに、それを止めもしないっていうのは、呆れ果てて口をポカ〜〜ンとあけてしまった。明らかに家庭教育の失敗だろうっていうのを、テレビって言う機器は残酷なまでにも映してしまうからなんでしょうが。
あと、僕はそもそも自衛隊は撤退させるべきだと思っていますが、このテロリスト達の要求をのむ形での撤退は好ましくない。脅せば屈するという誤まったメッセージを送ってしまったら、連鎖反応的に世界中の日本人達が、そして国内にいる日本人も、危険に晒される事となってしまう。3人の生死に関係無く、テロリストの要求は厳然と拒絶するべきですね。そういう意味で、リスクを承知でスンニトライアングルに入って行った被害者は同情できないし、テロリストや被害者家族の要求を飲んで自衛隊を撤退するのも好ましくない。ただしその後で、紛争地帯への自衛隊の海外派遣に関しては議論する問題だと思います。
13日(火)
今日は院生室から助手室への引越しをしました。って言っても、まだダンボール3つ開けていなかったりするので、完全に引越し完了とは言い切れないのですが、院生室の鍵も手放してしましましたし、基本的には経済学部棟1010室に棲息することとなります。午前中はレイアウトに伴う若干の工事があったので、明細書見ていたら7桁越えして驚きましたが、昨年度の予算で工事をしていますから、あぁ、国からの本当に最後の手切れ金かと感慨ひとしおでした。日経史の院生室でも結構恵まれていたと思いますが、助手部屋は更に居心地良いです。どこからか、研究環境が改善されたんだから、論文書くペースをアップさせろと言う声が聞こえて来そうな気分です。
育英会の免除職申請の手続をやったり、棟が変わった為にネット接続の環境を改めたり、今日も何やかんやでざわついた一日でしたが、明日は何やら教授会へ連行されて挨拶させられるらしい。クワバラクワバラ。でも明日雨っぽいんですよね。スーツ嫌だなぁ。
あ、スーツで思い出しましたが、先日の政治経済学・経済史学会(旧土地制度史学会)には、10年前の大学入学式で来たスーツを着用。学部時代なんて、そんなにスーツ着る機会ないので、あまり着ることなく次のスーツを買ったりで死蔵していたスーツだったのですが、よっぽど布質が悪いのか、虫に喰われる事も無くあったので、ちょっくら着てみたりしました。基本的に5年くらいは普通に同じ服を来ているのですが、さすがに大学入学時から残っている服と言うのは極々僅かでして、何となく感慨深かったですね。しかし我ながら、人前で話をするの下手だなぁ。皆ああ云うシチュエーションでは、ウィットに富んだおしゃべりをされますが、僕はどうにもこうにも…
話戻りますが、引越しの最中であんまりお話しも出来なかったのですが、経図の利用やら何やらで東大の方へいらしていましたが、阪大の農業機械のO氏が立教の助手に就任されたとかで(って噂自体は前々から知っていましたが)、東京へ引っ越されてきたと言う事でして、東京が賑やかになるのは何よりです。家庭持ちを誘うのはどうも悪事を働いているようで気が引けますが、たくさん飲める方なのでまた飲みに行きたいものです。京都で楽しかったカラオケも是非ともまた。
しかし、もう院生室に戻ることは無いのかぁ。。。
16日(金)
いやぁ、初任給いただきました。っていうか、自分が給料いくら貰うかも知らされず、給料日がいつなのかも知らされず、とりあえず右も左も分からないまま、給与だけが振り込まれるという不思議な世界なんですが、貰ってみてへぇ〜〜って言う感じです。皆さんこんくらい貰っていたんですねぇ。ちなみに今月は働き初めの月なので、住居手当が来月にまわされるっていう難点が存在するんですが、それを加味して毎月の手取り額を割り出すと…日本酒換算で9斗5升も頂いてしまいました。
こりゃ、今までと比べたときに飲める酒に比べて、日本酒3斗分くらい毎月の収入が増加しましたので、1斗樽が毎月3個家に余分にやって来るイメージですよねぇ。置く場所困るなぁ。ちなみにそのうちの1斗分が都市手当ですので、官僚が都市手当をくすねる為に、東京都に一時席を置くっていうネコババを考え出した理由も分かります。
あと、税金や社会保険料って、イメージでもっと取られると思っていたのですが、税金が4升弱、社会保険料が1斗ちょっとと、予想より遥かに少なかったので驚いています。2斗くらいは持っていかれるのかと思っていた…^^;
そう言えば大学の教官用メールがまわってくるようになったのですが、大学中の訃報が回って来るんですね…しかも本人や名誉教授だけじゃなく、2親等までの訃報情報がまわるらしく、大学から頂くメールの大半が訃報です…滅茶苦茶憂鬱なんですけど…工学部の名誉教授とか、理学部の教授の親とか、そんな訃報メールいらないのになぁ…
18日(日)
〈恋愛適齢期〉を見てきました。原題が〈Somethings Gotta Give〉なんですが、邦題の方がいいですよねぇ。勿論〈恋愛小説家〉に引っ掛けて付けたタイトルでしょうが、原題をただカタカナにして並べる昨今の風潮より、僕は日本用のタイトルを付けてくれた方が好きです。だって〈ゴーン・ウィズ・ザ・ウィンド〉よりも、〈風とともに去りぬ〉の方がグッと引き込まれるし、〈タームス・オブ・エンディアメント〉よりも〈愛と追憶の日々〉の方が見たいと思わせるでしょう。
で、一言で言うならば小粋な映画です。アメリカ映画である事が嘘であるくらい非常に丁寧でして、特に小道具の使い方がすごく印象的です。時には砂浜に落ちている小石だったり、時には眼鏡だったり、時にはロウソクだったり、時にはハイネックのセーターだったり、それらがとってもシンボリックに使われていまして、言外に気持ちを表現する、その演出の妙と言いますか、とにかく洗練と熟達を兼ね備えた映画です。こういう細かい気配りって、日本映画やフランス映画にはよく見られるものの、アメリカ映画でこういう繊細さを表しているのが意外だったのですが、とっても良かったですよ。
で、主演は名優ジャック・ニコルソンと名優ダイアン・キートン、ダイアン・キートンの妹役にこれまたアカデミー女優のフランシス・マクドーマンド、ジョン・キューザックの〈アイデンティティ〉に出ていたアマンダ・ピートが娘役で、あとキアヌ・リーブスなんかも出演していまして、キャスティング的には面白くない訳が無い。もう、どいつもこいつもいい演技しやがるんですよ、こんちくしょう。年齢を気にして恐る恐るする恋って、初恋とはまた違うおっかなびっくりの所があって、その辺りの表現力がやはり卓越しています。とってもいい。
特にダイアン・キートンがとってもチャーミングで可愛らしいんですよねぇ。あんな54歳なら20歳も年下のキアヌ・リーブスが惹かれるのも分かるよなぁなんて思いながら見ていましたが、なんであんなにいい笑顔しているんでしょうか。しかも大人の魅力ではなく、少女のような可愛さなんですよ。不思議だ。たぶん大人の魅力を追及したら、この作品は成立しないんですよね。何歳になっても少女のように、少年のように恋愛をできる、若い相手とも同年代の相手とも、そいう年齢は関係なく恋愛をし、その時はいい顔になる。そんな映画です。
ジャック・ニコルソンがお尻を出して踊ったり、ダイアン・キートンのあられもないヌードシーンが有ったり、笑いどころ満載なコメディ映画なのもいいですよね。シリアスに扱ったら年齢の重さが出たでしょうし、淡く初恋のように扱ったら白々しいですし、それをコメディにする事で克服している。映画館の中、肩で笑ってる時も有りましたし、本当に吹き出しちゃった時もあるんですが、とってもえがったです。でも不満を感じるところも有って、それはこの作品を本当に楽しむ年齢と経験に、今の自分はまだまだ辿り着いていないよなぁって感じた点でしょうか。もっともっと経験豊かな人を対象とした映画でして、映画館には40・50過ぎたおじ様おば様達もけっこういましたが、その辺りになったらまた見たいですねぇ。
22日(木)
今日は再びイラク人質問題に関して。3+2人の人質は解放されて何よりだったわけですが、世間一般的に大きなバッシングを受けているようです。まぁ、僕もここでかなり早い段階から批判していますから何なんですが、ちょっと行き過ぎでは無いでしょうか。てっきり批判しちゃいけないような雰囲気をマスコミに作られ、誰も批判しないだろうと思っていたのですが、こんなに世間のバッシングを喰らうとはちょっと意外。やっぱり退避勧告を無視したって言うのと、家族が反省しなかったって言うのが大きかったのでしょうか。
ところで、当初は放映されなかった人質映像が解析されるにつれて、色々と不可思議な点が湧き上がってきているとか。もともとイスラム誘拐犯が西暦を使ったり、宗教的フレーズが見られなかったりと、従来のイスラム教狂信者達とは違っていたとは言われていましたが、ここへ来て、イスラエル製の機器を使っていたり、3人以外に日本語を話している声が聞こえたりと、かなり衝撃的な事実が明らかになってきています。解放直後で精神的に不安定と言う3人の快方を待って、警察による調査がしっかりと行われるのを待つのがいいのでしょうが、今の段階では、日本赤軍の残党とか、そのような勢力の関与の可能性が高いのではないでしょうか。
そもそも広島や長崎という固有名詞を知っているっと言う事で、かなり教育水準が高いのではと言う想像と、あまりにもスペルミスやらが多すぎると言う教育水準の低さの印象という矛盾が言われていましたが、イラク人ではなく日本赤軍等の関与があれば、それらの矛盾も解消されるのではないでしょうか。しかし、ビデオ映像の中に日本語があったと言うのはかなりの驚きですねぇ。そう考えると、ダッカ人質事件の超法規的措置で非難を浴びまくった福田赳夫の息子が、今回は官房長官として人質事件の対応に当たっていたと言うのは、世の中の不思議さって言うのを感じさせられる事象ですよねぇ。多分父親を見ながら、福田康夫は自分ならって言うシミュレーションを考えていたでしょうし、因果としか言い様が無いですね。
何はともあれ人質は生きて帰って来た訳ですから、日本語を話す犯人グループの人物とか、彼ら彼女らがそのうち語ってくれるでしょう。あんまり責めすぎて、事情聴取できないような情勢にならないよう、マスコミには無茶しないようにして貰いたいものです。
27日(火)
そろそろ終わりそうなので、〈ロード・オブ・ザ・リング王の帰還〉を見てまいりました。3部作の完結編ですね。言わずと知れた昨年度のアカデミー作品賞&監督賞及びその他もけっこう受賞だったんですが、基本的に〈でっかい作品作ったね努力賞〉だったって言う事がよく分かります。極めてダラダラ、どうしてここまで長くする必要があったのかよく分からない症候群に陥っていまして、映画って言うのは兎に角色んな話を詰め込めばいいのかどうか疑問状態に突入しています。2と同じで家でビデオにすれば良かったと激しく後悔中…
いや、いい映画なんですよ。いい映画。3時間半で1300円なんだから、コストパフォーマンス的には格安でしょうし、色々と手の込んだCGなんかを駆使していまして、手の係り具合×3時間半を1300円で割ると、確かにお値打ちな映画なのかもしれませんが、何でもでかけりゃ良いって言うもんじゃないだろうと言う、あのアメリカ人の食事に対する疑問と同じ疑問を抱かせてくれる映画であります。
しかも主人公のイライジャ・ウッド、フロド役なんですが、彼が非常にちっぽけな存在でしかなかったのが今作でしょうか。2見た人は2でも軽い扱いになっていたって言うかもしれませんが、あれ以上に主役っぽい感じは消え失せています。イアン・マッケラン扮するガンダルフが主人公以上に大活躍して戦いますし、ショーン・アスティン扮するサムが主人公以上にいい心の揺れ動きを見せますし、タイトルの王の帰還が意味するのはヴィゴ・モーテンセン扮するアラゴルン。華々しい戦いの裏側で、フロドは地味〜〜〜に歩き続けるんですよ。しかも同行のサムの方が見事に描かれていますし、原作の〈指輪物語〉を読んでいないので断言は出来ませんが、ちょっと脚本に難があり過ぎなんでは…
フロドも次第に指輪に魅了されていっているって言うのは分かるんですが、1と2の流れで魅了されていきますから、3にきてからの心の揺れって言うのはよく分からないんですよねぇ。なんかずっと駄目駄目な感じで彼だけ推移しちゃって、どうもなぁ。あと解せない点で言うと、亡者の軍隊をアラゴルンが引き込むんだけど、こいつらが圧倒的に強い。圧倒的に強ければ強いほど、何でこいつら今まで呼び込まなかったんだって言う疑問がわく。しかも、サブキャラは次々と死んでいくのに、メインパーティーはみんな元気ピンピンって言うのも、ちょっとねぇ。嘘でもいいから誰か殺してくれよっていうくらい予定調和に収斂していくのがいただけない。
でもでも、とってもいい映画ですよ。こんなに素晴らしい映像技術が見られるなんて、やっぱりアカデミー賞の地味な賞を総なめにしただけはあります。いや、ビデオで見ていたらケツも痛くなんないし、とってもお勧め。あと、2だけじゃなく1ももう一度見ておくんだったって言う感じだから、3作連続で見るともっと楽しめるので、チョー時間が連続で余っている人は、じっくりとロード・オブ・ザ・リングをクリアするって言うつもりで、半ば引き篭もりながら見ればとっても楽しめます。一般人が空いた時間を利用してみようと言う映画では無いので、その点を間違えなければとても楽しめるいい映画です。
29日(木)
しかし全く、あの議員たちの年金未納はなんなんだ。福田官房長官・麻生総務大臣・中川経産大臣・谷垣財務大臣等々の重要閣僚たちだけに留まらず、菅直人民主党代表・鳩山民主党前代表と与野党問わず、どいつもこいつも未納期間があるって…(まぁ、僕も学生免除特例がなけりゃ払う気が無かったので、大きな事は言えないけど)しかし、制度が複雑だって、その制度作っているの自分達だろと呆れ果てるし、行政が悪いと行った菅直人は厚生大臣やっていたんだし、まったくどいつもこいつも何考えて存在しているんだか。
っていうか、普通に考えればこれだけの大問題は内閣総辞職に直結するくらいの大問題のはずが、野党のトップたちも同じ穴のムジナで、グダグダになってしまって店晒し。しかも特権的な議員年金は今まで通りを続けるって、もう何と言うか…泥棒に刑務所運営させるようなもんだよなぁ。議員に関する制度を、議員自身に決めさせると言う事自体が民主主義の限界なんじゃないかとさえ思う。性善説に基づきすぎだな。懐を肥やすことが目的の議員も多いだろうに。
ところで、オリビアに会いに若干帰省してきます。GWに帰省した事なんて過去一度も無かった気がする。混んでいるだろうなぁ。