蒸留酒
★〜☆★酔える・☆☆〜☆☆★あれば飲む・☆☆☆まぁ美味しい部類
☆☆☆★美味しい・☆☆☆☆絶品・☆☆☆☆★至福の味

・千年の響(沖縄今帰仁村・今帰仁酒造)☆☆☆
 泡盛の10年もの古酒である。非常にまろやかで、ロックが最高であろう。ここまで泡盛を寝かせると、泡盛独特の香りはかなり消えるので、泡盛の癖が嫌いな人にもお勧めである。720mlで2600円らしいから、かなり御買い得だと思う。そこらの10年もののウイスキーを買うよりも、絶対安くて美味しい。ラベルが和紙の包装であり、とてもお洒落であるが、気になったので剥いでみた。きれいなビンだった。

・山崎12年(サントリー)☆☆★
 山崎と言えば日本を代表するウイスキーであろう。720mlで7000円弱、自分で入手して飲む限度はこのくらいまででしょう。ストレートがお勧めとされているが、僕はロックじゃないとすぐ酔いつぶれてしまいます。このお酒、かなり木の香りが強いお酒で、樽の中で熟成していたんだなぁって言う感想です。口当たりはまろやかで、サラミとかかじりながら、そのあぶら分を山崎で流すと口の中が気持ちよくなって好きです。カロリーは気になりますけど。。。ピュアモルトを日本に取り入れ育ててきた、その技術力に感謝です。

・ジョセクエルボ(メキシコ)
 テキーラの中では一般的で、入手しやすいお酒ではないであろうか。ただ癖が強すぎて、僕はまだ好きではない。たまに飲んでいれば慣れてくるのであろうか。やはりテキーラはオレンジジュースでも混ぜて、サンライズとしないとツライ。カクテル用に買ったお酒を、ロックで飲んでも日本人向けではない気がする。

・菊之露(沖縄宮古島・菊之露酒造)☆☆
 宮古島の泡盛、720mlで1000円強である。コクがあって酒好きにはたまらない味です。イカの沖漬けを口に含みながら、菊之露のロックでククッと送ってやると、口の中に泡盛の香りと、イカのハラワタの豊穣さが絶妙に広がり、はぁぁと、腹の底から感嘆の溜息が出てきます。ただ、一瓶飲んで僕は二日酔いになりました。5年貯蔵・古酒とさらに上のランクも幾つかあるみたいなので、そちらも入手したいものです。泡盛ってやはり、値段のわりに美味しくて、御買い得度高いのでお気に入りです。1000円でこんなに美味しいお酒が飲めるとは、良い時代に生まれたものです。

・Hennesy NA-GEANNA(アイルランド)☆☆☆☆★
 ピュアモルトウイスキーの中でも、これが個人的には一番好きです。ちょっとペダンティックに解説すると、ピュアモルトって言うのは大麦だけで作られたお酒。シングルモルトは一つの蒸留所のモルトだけを使ったお酒で、山崎なんかはピュアモルト且つシングルモルトのウイスキーです。大麦以外だと、トウモロコシや小麦を使うんだけど、その場合グレーンウイスキーと呼びます。一般にウイスキーって言う場合は、モルトとグレーンのブレンドのことを指す場合が多いですね。しかもウイスキーはそれとは別に、作られた場所によって、アイリッシュウイスキーとか、スコッチウイスキーと呼ばれます。アイリッシュウイスキーは燻製香が無く、飲みやすいものが多いですが、その中でもこれは絶品。なぜだか軽いフルーツ香も漂っているような気もします。ホントはストレートが良いんですけど、咽喉癌になりかねないのでロックですが、口の中に含んで、舌の上で転がしてやると、柔らかな味が口いっぱいに広がります。700mlで10000円弱と少しお高いですが、そのくらい支払う価値はあるお酒だと思います。是非一度お試しあれ。

・Delamain XO Pale&Dry(フランス・コニャック)☆☆☆☆
 ブランデーの中でも、コニャック地方で作られるのをコニャックって言うけど、デラマンはその代表格ですよね。700mlで15000円程度って、こんな酒いったい誰が日常的に飲んでるんだろうなぁ。ちなみにブランデーのVSOPは4年熟成、XOは6年熟成ですから、XOの方が高いですね。話によりますと、デラマンのXOの場合、6年以上と言っても20〜25年寝かせてあるらしいですし、葡萄もグランドシャンパーニュなので、実は割安なお酒なのかもしれません。このお酒、とってもまろやかで、勿論口に含んだときの芳醇さは秀逸ですし、香りをかいだだけでも酔いしれることが出来ます。ブランデーって比較的蒸留酒が苦手な方でも飲めますが、これの水割りかロックの溶けてきた頃なら、蒸留酒初心者にはお勧めではないでしょうか。単純に美味しいって思いますよ。お酒好きな方へのお勧めは、ブランデーグラスで、ストレートを手のぬくもりで暖めつつ、香りを楽しむというところでしょうか。高くてなかなか飲み込めませんし。。。

・響 17年(サントリー)☆☆☆
 響のシリーズの中では、一番若くて安い酒なんだけど、それでも700mlで9200円ほどします。山崎の方がまだフルーティーに感じられるくらい、このお酒は樽の木の香りが強いです。このお酒はブレンディッドウイスキーで、モルトとグレーンが程よく調和しているんですけど、どちらかというと良質のスコッチなんかと似ているところがありますね。五大ウイスキーの中に、日本のウイスキーが入れられていますが、このクラスのお酒を飲んでやっと納得です。でも五ヶ国の中で、日本だけ異様に美味しいお酒が高い気がしますが、まぁ人件費と設備の置いてある地代でしょうか。まぁ他の4つが、アイリッシュ・スコッチ・アメリカン・カナディアンなので、日本のウイスキーの評価を高める、サントリーとニッカの御手盛りな気もしますがね。

・神の河(鹿児島県枕崎・薩摩酒造)☆☆☆
 乙類焼酎ってのは、飲んでると癖になるって言いますけど、これは飲み付けなくてもいける、かなり美味しい部類の焼酎です。薩摩なのに麦焼酎なんですけど、マイルドな中に若干の苦味があり、香りも高く、つまみも何も無しで、お酒だけをギンギンに冷やすか、ロックのどちらかで頂きたいお酒です。ちなみに、〈神の河〉って書いて、〈かんのこ〉って読ませます。長期貯蔵ってラベルに書いてあって、色も琥珀色しているので、たぶん何年か寝せてあったのだと思いますが、焼酎も何年か寝かせた古酒の方が、お酒としての完成度は高まるんですね。なかなか入手できる場所が無いのが傷ですが、どういう流通しているのでしょうか。何故か実家で売ってます。

・奴樽蔵(沖縄県那覇・久米仙酒造)☆☆☆
 ネーミングセンスはかなりいただけない、イタイ、どうしようかって言うくらいである。しかし、この酒実は久米仙の3年ものなのである。数ある泡盛の中でも、久米仙はその筆頭であろうが、このお酒は3年寝かせただけあって、味も本当に言うこと無い。のみ口はマイルド、優しい、う〜ん今日の会話は楽しくなかったけど、お酒は最高だったぜい!折角だから、もうちょっと飲む面子選べばよかったねぇ。さすがに最近の俺は、昔ほど、後輩の面倒見ようって言う意欲はなくなっているよ。

・いっしょに、いい時。(沖縄県宮古郡城辺・多良川)☆★
 昨日の宴の残りをあらためて味を確認しながら飲んだ。これは寝かせていないため、口当たりは少しキツイ。香りは米って言うよりも、少しフルーティーっぽさ入ってるから、水割りとかにすれば飲みやすくなって良いであろう。ただ、僕は蒸留酒を水割りで飲むのは好きではないので、ちょっと考える。沖縄の人はどうやって飲んでるのでしょうか。度数は43度もあるからなかなかのもんですけど、寝かせてなくてこの度数だと、マジ舌にきます。ここの酒造会社のお酒は、宮古島の鍾乳洞の中で温度を一定にして寝かせているらしいので、それを今度探してみようかと思ってます。

・久米仙 古酒(沖縄県那覇・久米仙酒造)☆☆☆
 H女史のホームパーティーに折角なので泡盛の古酒を持っていった。韓国料理に泡盛はかなりマッチする。下手にジンロとかを持って行くよりも、上質の泡盛の方が、韓国料理の味質を上げてくれるものと思われるが、その際に久米仙の5年ものは最適であろう。彼女のトッポギとか、サンゲタンとか、料理の上手さには舌を巻いて、下手な韓国家庭料理の店よりも、よっぽど質は良いよなぁって思って来たのだが、本当に美味しかった。韓国では引越しをした際に、友人を家に招く習慣らしいが、こんな美味しい料理を頂きながら、美味しいお酒をすすってしまって、本当に恐縮な限りである。でも、日本を介在しない韓国と沖縄の共通項は何か気になる。

・呑酔楽(鹿児島県大崎町・老松酒造)☆☆★
 この前の飲み会の残った芋焼酎を、譲り受けてきたのですが、この芋焼酎は美味しいです。僕はあまり美味しい芋焼酎を飲んだ事は無かったのですが、これはいけます。ただどうやら、酒造会社の選んだ幾つかの酒屋でしか販売しない、珍しいお酒のようです。芋の強烈な香りは強くなく、少し甘味の感じる、上品な出来上がりになっています。どうやら甕で寝かせることで、刺々しさを取り除いているようですが、やはり液体が呼吸できる陶器は、タンクなどとは異なる効用があるのでしょうか。25度ですし、ストレートがお勧めです。(20020128)

・I.W.HARPER 12年(アメリカ・ケンタッキー)☆☆☆★
 年をとるとだんだんバーボンが美味しく感じられなくなると、世間一般では言われるようですので、今のうちに飲んでおかないと損ですよね。まだ、美味しくいただけております。ちょっと甘さが強いから、バーボンはつらくなって行くのでしょうか、まだ分からない世界はたくさんあるものです。バーボンの独特の香りって、トウモロコシとライ麦の微妙なブレンドから来てるのでしょうが、これはオレンジのような香りがする気がします。ただ、気に入らないのがこの瓶なんですが、成金っぽいクリスタル感と、安っぽいキャップのギャップも、かなりイタイ世界です。せっかく味良いんだから、そこを何とかすればもっと人気出るはずなんですけどねぇ。あ、ラベルは好きなので変えないで貰いたいですけどね。(20020206)

・GORDON'S(イギリス・エセックス)☆
 カクテル用に入手したのですが、その前に少しストレートでいただきました。これは40度の方ですが、それでも、ストレートで飲むにはちょっと刺々しいですね。そう言えばジンの香り付けに使われるジェニパーベリーって、利尿(老廃物排泄)作用があるために肥満防止効果があるとされるのですが、ジンを飲んでもそうなのかなぁ。あ、カクテルに使っちゃ結局駄目で、ストレートなら効果が有るのかも知れないが、それはそれで辛いものがあるかもしれない。ちなみにゴードンのラベルについてる実が、多分ジェニパーベリーの実です。一度ご覧あれ。(20020307)

・Ballantines Aged 17 years(イギリス・スコットランド)☆☆★
 バランタインといえば、スコッチを代表する銘柄です。混じりっ毛が無いって言う意味で、シングルモルトの人気は高いですが、40種以上のモルトやグレーンを混ぜて、新しい味わいを作り上げたブレンディッドウィスキーも、人間の英知を味わうという意味で楽しんでも良いのではないでしょうか。香りは甘い感じなのですが、口に含むと木の香りがいっぱいに広がります。しかも後味がちょっとスモークを含んでいて、僕にはいまいち苦手な部類のお酒かもしれません。値段は750mlの瓶が10000円くらいですが、ちょっと高めかなぁって言うイメージです。(20020312)

・いいちこ 25度(大分県宇佐市・三和酒類)☆☆★
 大分肝臓強化合宿でたしなんで以来、愛飲しているお酒の一つです。言わずと知れた〈下町のナポレオン〉ですけど。麦の甘味がすっごく出ていて、しかも後をひかない甘さなので、どんなおつまみにも合います(今はキムチつまみにしてるけど)。これ飲んでると、あの頃の記憶もよみがえって来て、楽しくって、なんか元気が出てきて頑張れるんですよね。それまで唯一酒の中で、焼酎だけは苦手だったのですが、大分合宿の後は、とっても好きなお酒達の一つになったんですよ。その分レベルアップした気はしましたが。。。そういえば合宿中は、これにドライベルモットと、大分名産のカボスを加えて、カボスマティーニと名付けて飲むのがうちらのブームでした。でもそれだと誤解されそうなので、ブンゴティーニとかの方が良いかも。(20020409)

・ROYAL Aged 15 years(サントリー)☆☆☆
 山崎や響と違って、スモーク香があまりしないので飲みやすいお酒です。少し甘めな口当たりで、さらに軟らかい味わいなので、あまりウイスキーに慣れていない方でも飲みやすいお酒です。ただ、その舌触りの滑らかさに比しまして、度数の強さをけっこう感じますから、少し濃い目の水割くらいでいただいた方が良いのかも知れません。ロックで飲んでも少しアルコールを強く感じて、その点ではいまいちですかねぇ。やっぱりアルコールを感じないくらいのウイスキーこそが、ホントに良いウイスキーでは無いでしょうか。じゃなきゃ、酔っ払っていく過程が自覚できてしまう。(20020416)

・REMY MARTIN NAPOLEON (フランス・コニャック)☆☆☆
 Y助手から頂きました。少し香りは抑え目でしょうか。このクラスのブランデーですと、これからの季節、ウィスキーのようにロックや水割りでいただくのも良いかもしれません。ちなみにレミーマルタンはVSOP→リザーブスペシャル→クラブレミー→NAPOLEON→XO→XOエクセレンス→ルイ13世(その他のクラスはよくわかりません)ですので、ちょうど中間くらいのクラスでしょうか。少しタンニンが強くて渋みも感じますが、まぁこんなもんなんでしょう。ただ、まだ刺々しさが残っているので、もう少し寝かせておきたいナァって言う感じですが。あ、原料はファインシャンパーニュですって。ここでちょっと解説。ブランデーの原料には6階級あって、上からグランドシャンパーニュ・プティットシャンパーニュ・ボルドリ・ファンボア・ボンボア・ボアゾルディネールですが、ファインシャンパーニュとは、50%以上のグランシャンパーニュに、幾ばくかのプティットシャンパーニュを混ぜたものです。(20020502)

・請福 減圧マリンボトル(沖縄県石垣市 請福酒造)☆☆★
 減圧式蒸留って言うのは、泡盛の風味を損なうことなく、二日酔いを誘発する成分を押さえてくれるらしく、なかなか良いものらしいです。ただ、このお酒25度しかな いこともあって、とっても飲みやすく、かんかんロックでいけてしまいます。かなり 危険なお酒ですので、注意深くいただかないと大変になる可能性が有りますよ。味の方は本当に薄めのスッキリした感じで、水割りなんかにしたら、本当に水飲んでるよ うな気分になってしまい、危険度が更にアップしますのでご用心ください。 (20020512)

・島一番(鹿児島県奄美大島 西平酒造)☆★
 これは黒糖焼酎なんですが、かなり甘いお酒でして、その風味からなんだなんだな んだって言う感じです。ちょっと沢山飲むにはきついお酒では無いでしょうか。た だ、デザートワインの代わりに頂くと良いかも知れず、サーターアンダギーなどを頬 張りながら飲ませて頂きました。でも、鹿児島県のお酒だから、正確にはその辺と いっしょに頂くのはづれてるんですけどね。度数は30度ですが、香りが兎に角きつい ので、度数以上に癖が有って、少し水で割るくらいの方が美味しく頂けるのではないでしょうか。(20020512)

・Canadian Club CLASSIC(カナダ ハイラムウォーカー&サンズ)☆☆☆
 カナディアンクラブの12年ものです。このウイスキー、モルトよりもグレーンの割合が高いらしく、ちょっと他のと味わいが違います。ライ麦の味が強いのでしょうが、どちらかと言うとバーボンに近い感じかなって思います。燻製香も無ければフルーツ香も無く、極めて軽くて飲みやすい感じでしょうか。僕はけっこう好きです。ただ12年でもまだ、少し寝かし足りないなぁっていう刺々しさは残っています。ここには20年ものがあるようなので、いつの日か飲んでみたいものです。(20020524)

・座(サントリー)☆☆★
 杉の樽で寝かせているらしいですが、木の味が絶妙に脹らんで来まして、なかなかだと思います。日本酒の樽酒などが好きな方は、多分楽しめる面白い感じではないでしょうか。スモーク香も無く、比較的初心者向けな味わいでもあります。あとこの商品名なんですが、ウイスキーも、みんなで団欒の時に、気楽で飲んでくださいねって言うメッセージが感じられ、なかなか良いのではないでしょうか。ともすればウイスキーって格好付けがちですが、やはりお酒の一番の楽しみは一緒に飲む仲間と、そこでのウィットに富んだ会話ではないでしょうか。ちなみに値段は700mlで1800円くらいと格安です。(20020529)

・CHIVAS REGAL 12年(イギリス・スコットランド)☆☆
 ウイスキーって言うと、12年モノがだいたい基準とされていますが、12年と言う標準を作り上げたのがこのお酒です。そういう意味では、一度味わっておいた方が良いでしょう。しかし、いまいち僕が好きな味ではないんですよね。好きな人は好きなのでしょうが、僕はいまいち好きになれません。例え吉田茂が死ぬまで愛そうと、アイゼンハワーが手元から離さなかったとしても、魂を売る事は出来ません。他にいくらでも美味しいお酒はありますよ、ホント。(20020531)

・千代の夢(鹿児島県日置郡 田崎酒造)☆☆
 〈千日貯蔵古酒〉って書いてあるので、多分そうなんだと思います。芋焼酎ってお湯割りで飲むと、強烈な香りがしてつらいですが、ロックか水割りで飲んでいる分には、ほどほどに楽しむことが出来ます。しかし、古酒になってくると、とってもまろやかで飲みやすくなるので、ストレートでも十分楽しめるようになるから不思議です。たださすがに、お湯割りはつらいですけどね。今回はストとレートでチャレンジして、満足いく舌の感触でした。まろやかさと甘味って微妙に違うのですが、甘さはあまり感じず、ホントに舌を刺す蒸留酒の感覚が少ない、柔らかいっていう表現が適切なんですよね。(20020628)

・Grand Old Parr 12年(イギリス・スコットランド)☆☆☆
 スコッチの中では好きな部類です。あまり癖もなく、まろやかな味わいです。裏面にTHOMAS PARR(1483-1635)という老人の肖像がありますが、この方が長寿で当時有名だった方でして、肖像もルーベンスの描いた絵画が基になっています。単純計算で152歳まで生きたことになりますが、初婚が1543年に60歳で、再婚が1605年に122歳でというのは、いかにも胡散臭い。ただ、それを考慮しても、100歳を越える長生きの方であったとは思います。しかも死因は、かのチャールズ1世に会うためにロンドンへ赴き、都で暴飲暴食して亡くなったらしいです^^;(20020815)

・Reserve des Fiefs(フランス・ペイドージュ Coeur de Lion社)☆☆★
 カルヴァドスっていうのはご存知の通りリンゴで作ったブランデーです。クール・ド・リオン社はフランスの中でも有数のカルヴァドス産地ペイ・ドージュにあるようです。レゼルブはこの社の製品の中でも最も若く、4年以上寝かしただけですが、リンゴの甘い香りと、樽の微妙な香りが混じり合い、それなりにカルヴァドスの良さを味わえます。そう言えば本国フランスではカルヴァドスは下火のようですが、北欧・東欧を中心に、若者の間でちょっとしたブームになっているとか。しかも食後酒としてではなく、食事をしつつ、チーズを食べつつのね。日本でも流行る日は来るのでしょうか。(20021013)

・暖流 熟成5年古酒(沖縄県那覇市 神村酒造)☆☆☆
 昨日H女史のホームパーティーで頂いた。甘くまろやかな味わいで、しかも後味が爽やかですので、辛目の韓国料理とはとっても相性が良かったです。この神村酒造は、古酒専門の酒造会社みたいですが、10年ものになると一気に価格が4倍に跳ね上がるみたいです。一度飲んでみたいものですが、本土ではなかなか手に入らないですからねぇ。銀座の物産館へ行けば、それなりには良い品も入手できますが、近所の酒屋レベルだと無理ですからね。ちなみにこのお酒、ベルギーのモンドセレクションで3年連続金賞受容しているらしいですが、そう言えば泡盛ってモンドセレクションへ積極的に出品していますよね。何処の方針なんでしょうか?(20021020)

・MARTELL V.S. スリースター(フランス コニャック)☆☆★
 マーテルってヨーロッパでは一番良く飲まれているブランデーのようです。ここの会社の瓶には、必ずツバメが描かれているのですが、天翔けるツバメMarletteが、会社の名前と音が近いために採用しているらしいです。オーク樽からの樽出しの日に、ブランデーの香りに誘われて黄金のツバメが空を舞ったという伝説も加味されているようですが。で、味の方はやはり少し若いです^^;ちょっと舌や口の中を刺す様な、微妙な刺々しさが残っていまして、7000円でこれはちょっと不満足な気分ですが、スリースターっていうことは2年熟成ですから、まぁ仕方ないでしょう。マーテルでも、このクラスじゃダメですねぇ。(20021208)

・IMPERIAL(サントリー)☆☆☆★
 これ、サントリーで今まで飲んできた中で、一番美味しいウイスキーだと思われます。とてもまろやかで、舌の上で転がすとあま〜い味わいが口いっぱいに広がっていきます。一応43度あるのですが、口の中で全くアルコールの刺々しさを感じることなく、ゆったりと粘膜の奥へと染み入るような感覚に襲われます。ストレートで飲むのが一番のお薦めです。ロック好きの僕がストレートでウィスキーを薦める事は珍しいのですが、このお酒は是非とも傍らにチョーサーを忍ばせつつ、ストレートで舌の上で転がせましょう。ところで、サントリーのサイトで、このインペリアルの紹介が殆ど為されていないのは何故なんでしょうね。あまり利益率が高くないお酒なのかな?(20030226)

・Two Fingers Dos Dedos Gold(メキシコ ロス・アルトス ヘブン・ヒル・ディスティラリーズ社)☆☆★
 10年以上の竜舌蘭(サボテンの一種ですけどね)を使用した、とってもとろ〜んとした舌触りのテキーラです。テキーラの中で一番僕が好きな味わいでしょうか。あてに赤穂のあら塩を舐めながら、ストレートでいただいていたますが、癖があまり無くて、たくさん飲めそうで怖いです。ただテキーラは二日酔いに陥りやすいお酒ですので、あまりテキーラだけでガンガン攻めるのは止した方が良いです。程々に楽しむ時や、飲み始めの時に若干頂くのが良いでしょうか。ちなみにスタンダードテキーラなので、ある程度お砂糖混ぜてあります。(20030403)

・里の曙(鹿児島県大島郡 町田酒造)☆☆☆
 奄美大島で作られている黒糖焼酎ですが、ほんのりとした甘さは感じられるのに、糖分は残っていないという面白いお酒です。また3年寝かしてあるおかげで、けっこうまろやかな味わいが口の中に広がるのですが、同時にしつこくない軽いお酒でもあります。ちなみにサトウキビを醸造したらラムじゃないのかと疑う方もあるかもしれませんが、ラムは砂糖汁を蒸留させますが、黒糖焼酎は一度黒砂糖に精製した後、再び水に溶かして製造するという点で、ラムとは違うんですねぇ。この軽い甘さは、是非とも女性に勧めたいのですが、お気に召した方はロックで試してみてくださいね〜(20030410)

・aVia light & clear vodka(スロベニア aVia社)☆☆★
 旧ユーゴ連邦の一つ、スロベニア産のウォッカです。ヤフーオークションボケボケ見ていたら、700mlで1本480円とかだったので、ついつい落札しちゃいました。ウォッカとしての味わい的には、ヨーロピアンタイプでジンに近い味わいです。しかも25度とアルコール度数も低いので、スミノフあたりのアメリカンタイプのウォッカを飲みなれている人には意外な味かもしれません。この手のウォッカはカクテルにはあまり向きませんので、ロックでいきましょう。冷凍しちゃうと度数低いから危なさそうなので止めました。原料は大麦・小麦・トウモロコシのブレンドのようです。(20030427)

・DANZKA(デンマーク ザ・ダンツカ・ウォッカ社)☆☆
 デンマークの元酒類専売公社製造のウォッカです。普通蒸留酒の容器って瓶が多いわけですが、ここのは固めのアルミ缶でして、シェイカーの形をしており、それが何故だか欧州では流行っているようです。同じEU諸国って言う事もあるでしょうけどね。ただ日本人の美的感覚から言うと、この中が見えない蒸留酒の容器と言うのは、若干とっつき難い気もしますけどねぇ。ちなみにこれもヤフーオークションで購入しました。味の方は先日のスロベニアのウォッカと比べ、香草等の香りはあまりしない単純なグレーンウォッカでして、カクテルなんかにも合いそうです。(20030504)

・どなん グリーンボトル 30度(沖縄県与那国町 国泉泡盛)☆☆
 日本最西端与那国島にある3つの酒造会社の一つ、国泉泡盛で作られるお酒です。この会社は60度の花酒が有名ですが、一般用の飲みやすいお手頃価格のお酒がこれです。味が少し平板な気がしまして、これだけで飲むのはちょといまいち。ってな訳で、最後の方はウコン茶で割りながら飲んでいました。このクラスの泡盛ですと、ウコン茶だけでなく、柑橘系のジュースとか、普通に水ですとか、色んな割りものでカクテルっぽい味わいを楽しむのも一興かと思われます。やっぱり清香で飲んだ60度と比べてしまうと、強烈さが足りない…(20030523)

・春雨 カリー 30度(沖縄県那覇市 宮里酒造所)☆☆★
 カリーとは嘉例でして、沖縄弁で目出度い事、縁起の良い事だといいます。沖縄海洋博では皇室への献上酒として、沖縄サミットでは各国首脳への贈答酒&晩餐酒として、春雨の古酒が使われています。いわば沖縄を代表する醸造所の一つでして、そこの新酒がこのカリーなんですね。30度で新酒なんですが、とっても柔らかい感じでして、3年くらい寝かせているんじゃないかって言う錯覚に陥ってしまうくらいです。泡盛らしさを楽しみたい時はストレートで、さっぱり飲みたい方はロックがお奨めです。クセが余りありませんで、水割りにしてしまうとホントに水を飲んでいるような軽さになってしまいます^^;(20030524)

・暖流5年 琥珀伝説(沖縄県那覇市 神村酒造)☆☆☆
 ボトルや甕ではなく、樫の樽で5年間寝かしているために、薄っすらと色付いているんですよねぇ。そこから多分、琥珀伝説って言うサブタイトルを、銘柄に載せたんでしょうね。古酒と琥珀ってイメージも合致しますし、とってもセンス良いです。まろやかで滑らかで、これの水割りってとってもいけてます。古酒独特の香りが、水割にすると却って引き立ってくるようでして、香りを楽しみたいならこちらが、お酒っぽさを楽しみたいならロックで、酔いつぶれたいならばストレートでがお奨めでしょうか。ちなみにストレートだと、まだ若干の刺々しさがあります。(20030529)

・古酒家 七年熟成古酒(沖縄県那覇市 瑞穂酒造)☆
 製造元は瑞穂酒造ですが、古酒家っていう土産物物産店のオリジナルらしいです。確かに古酒っぽい感じもするのですが、新酒っぽい刺々しさがたくさん残っているんですよねぇ。七年物の古酒の舌触りではないような。。。もしかしたら七年物古酒と新酒をブレンドして、水増し(って言うのは日本語が変だな、酒増し?)しているのかもしれない、そんな感じにさせられるお酒です。まぁ、取り敢えず沖縄旅行した時に、古酒家と言うお店での土産物を買う事は、薦めないと言う事だけは確かでしょうか。水割りなら飲めないこと無いかなぁ。ツラー(20030603)

・瑞泉白龍 8年熟成古酒(沖縄県那覇市 瑞泉酒造)☆☆
 沖縄県知事賞を8年受賞したって言うから、けっこう期待して飲んだんだけれども、どうも僕の口には合いません。。。いや、不味いんでは決して無いんだけれども、そこまで賞賛する酒なのかどうかは疑問。どういう基準で県知事賞を選んでいるのか、そちらの方が非常に興味ある1本であります。新井白石の『南島誌』でも、首里の酒として紹介されている酒らしいので、昔から評価が高いのでしょうが、僕の口に合わないものは合わないんだから仕方ない。なんだろう、未だ若い気がするんだよなぁ。8年も寝かしているのに何故なんだか分からないけれども、でも未だ若い。(20030610)

・黄金の日日(沖縄県沖縄市 新里酒造)☆☆☆
 樫樽貯蔵の古酒に、金粉を散りばめた慶事用の泡盛であります。こういう縁起物の成金っぽいお酒って、味はいまいちと言うのが多いのですが、このお酒は普通に古酒として頂いても美味しい部類に入ります。度数が25度と泡盛としては低めなこともあり、飲み方は常温のストレートがお奨めです。ほんのりとした木の香りと、米の甘味が程好く調和し、非常にマイルドな感触が心地良い。ロックだとちょっと薄くなりすぎ、水割りだと香りだけになってしまいます。ちなみにこの新里酒造は1846年創業で、現存する酒造所の中では最古の酒造所とのことです。(20030617)

・御酒(うさき)(沖縄県那覇市 瑞泉酒造)☆☆☆
 このお酒に用いられる黒麹は、戦前の泡盛では一般的に使われていました。しかし、第2次世界大戦の沖縄戦で全滅してしまったのであります。ところが、偶然戦前に黒麹菌を採取していた東大教授がおり、戦時中は新潟に黒麹菌を疎開させて保存させていたおかげで、絶滅を免れていたのです。しかし、戦後の沖縄の酒造所は別の麹菌での泡盛生産を行っており、しかも沖縄戦前の酒造会社は軒並み廃業して残すは2酒造所のみでした。そんな訳で、黒麹菌も本郷で眠り続け、この味が再生されたのはなんと1998年になってからだったんですね。プロジェクトXで取り上げられても良いくらい奇跡的に残った味です。なんか泡盛のイメージとは若干違って、古酒じゃないのに味はマイルドで、とても優しい口触りです。黒麹って言うのは良くわからないのだが、白米系の米の酒の味ではなく、赤飯系の米の香りがします。不思議だ。(20030623)

・野うさぎの走り(宮崎県高鍋町 黒木本店)☆☆☆★
 ヤフーオークションで落札したんですけれども、先日高円寺で知ったためですね。衝動落札です。餅米焼酎と米焼酎の古酒をブレンドし、絶妙な中間的な味わいに仕上がっています。前も書きましたが、これのお奨めの飲み方はストレートでして、それが一番もち米の重さと言うか甘味が感じられまして、ロックにしてしまうと米焼酎部分が勝ちすぎてしまう気がします。あと、ビンの口の部分が、中心では無くて少しずれて付いているのが可愛らしいんですよね。とってもセンスの良いボトルですので、機会がある方は是非ともそこへも注目を!(20030714)

・瑞泉(瑞泉酒造 沖縄県那覇市)☆☆★
 いやいや、先述の瑞鮮酒造の新酒なんですけど、こっちの方が美味しい。ありゃりゃりゃりゃ。何故に寝かした古酒よりも、新酒の方が美味しいのか全くわから無いが、取りあえず僕は体質的に、瑞泉に関しては古酒よりも新酒の方が合っていると言う事が発覚。古酒の時に感じた作り物っぽさ、ちょっと蝋っぽいエグサが全く無く、非常に飲みやすいお酒であります。古酒の方が良いお酒だという先入観が有った僕には、少しショッキングなお酒かもしれません。ちなみに「佐久本之酒」とラベルに有りますが、これは昔瑞泉酒造が佐久本酒造という名称だったからとか。う〜む酒に歴史あり、歴史は酒なり。(20030731)

・キララ(八重泉酒造 沖縄県石垣市)☆
 ブルーの琉球ガラスに詰め込まれた、とっても可愛らしいお酒です。飲んで楽しむっていうよりかは、ちょっとした御土産用でしょうか。味の方は若干アルコール臭くていまいちですかねぇ。夏場に琉球ガラス傾けながら泡盛をいただくというのは、なかなか乙なもんでして、琉球ガラス代があるので何気にけっこうな値段だったりします。まぁこういうのは粋を楽しむものですから、酒の味云々言うのは些か無粋者というところでしょうか。本来的には酒は飲まずにそのままインテリアとして飾っておくものなんでしょうねぇ。さっさと飲んでしまって、別のお酒を詰めておくと良いかも。(20030825)

・鍛高譚(合同酒精 北海道旭川市)☆☆
 僕の酒紹介に一部上場企業が登場するのは始めてかも。合同酒精はオエノンホールディングスの中心企業でして、このお酒のおかげで株価上昇しています。あるある大事典だか何かで健康に良いお酒と紹介され、一時品薄感が強かったのですが、セブンイレブンで定価で買えましたので、芋焼酎ブームの2番煎じで買い溜めした方ご愁傷様です。味の方は紫蘇の香りがけっこう強烈に押し寄せるのですが、とっても爽やかで、紫蘇好きな僕としては十分満足できます。ただ、あまりお酒を飲んでいると言う気分にはさしてくれないお酒でして、酒好きには物足りないかもしれないですねぇ。(20030907)

・杜氏の隠し酒(奄美酒類株式会社 鹿児島県徳之島町)☆☆★
 福岡空港で思い出したように酒を買ってしまいました。そう言えば今回の九州で、全く酒を買っていなかったような気がして。2000本限定販売の古酒なのですが、黒糖焼酎の古酒は若干クセが強くなるようです。ところで、今出回っている黒糖焼酎はほとんど白麹なのですが、このお酒は昔ながらの黒麹を使っているらしく、その点でも貴重な味わいであると言う事です。アルコール度数が37度と少し高めなので、ストレートはつらかったです。ロックでそれなりに氷を溶かした後にいただくと、ほのかに甘めで、キリっと引き締まった感覚を堪能することが出来ます。ただ、2500円は高いかなぁ。(20031026)

・那由多の刻(雲海酒造 宮崎県臼杵郡五ヶ瀬)☆☆★
 蕎麦と麦と米のブレンド焼酎で3年寝かせた物です。そばじょ〜ちゅ〜雲海〜♪のCMが懐かしい雲海だけど、あれはいつの時代だったんだろうか?味のほうは甘めで、最初の一口は爽やかな林檎っぽい香りが広がるのですが、飲んでいると爽やか過ぎて、後味もあまり残らないお酒でもあります。そのためあまり飲んでいると言う気分にはさせてくれず、ついつい酒量が進んでしまうかも。そんな爽やかさを一番堪能できるのはロックでして、古いCMではありませんが、蕎麦焼酎はやはりロックで頂きましょうか。(20031115)

・博多小女郎 吟醸磨き(光酒造 福岡県粕屋郡粕屋町)☆☆★
 麦焼酎なんですが、5割まで麦を磨いていまして、本当に吟醸香がします。とっても不思議なお酒です。博多小女郎(はかたこじょろう)浪枕といえば近松ですが、小松屋惣七に恋慕する小女郎のように、艶っぽい香りを醸し出しつつ、しかしキレも良く気風の良い喉ごしは、浄瑠璃で気転を利かす様を表しているようです。とても軽やかなために、ストレートでも全然いけますが、ロックにした方がより麦焼酎としての味わいが高まります。ただロックにすると吟醸香が弱まってしまうので、どちらで飲みたいか好き好きでしょうかねぇ。水割りにすると薄まりすぎるので、それはお勧めいたしません。(20031125)

・古龍(今帰仁酒造 沖縄県今帰仁村)☆☆★
 友人が沖縄旅行へ行ったお土産でいただきました。古龍って言うから瑞泉酒造かなって思ったら、今帰仁酒造が國場組っていうっていう建設会社の外食部門である夢幻っていうお店に出しているお酒だったみたいです。けっこう泡盛っぽい香りと、程々のマイルドさが重なって、酒好きには馴染みの味となっています。ただ、少し寝かせたらもっと柔らかくなった(その分値段が高騰するけどねー)のになぁって残念でもあります。って、頂き物だった^^;上京途中に上野で下車してブラブラ歩いていたら、沖縄県物産公社の新店を見つけてしまったので、そこで豆腐ようなんかを買い込んだので、それをツマミに頂いています。今年も沖縄は良い感じだねぇ。(20040106)

・与那国 花酒(崎元酒造所 沖縄県与那国町)☆☆☆★
 正式にはこれは泡盛ではありません。60度もあるため我が日本国では原料用アルコールにカテゴライズされます。引火に注意しつつ飲むことにしましょう。だって、本当に酒のラベルにそう書いてありますし、ちゃんと引火実験にも成功しました。花酒の飲み方はロックに限る。何故ならば、ロックにしてやると、透明だったお酒が真っ白に濁るんですよねぇ。単に氷を加えただけなのに幻想的で、不思議な世界。カーっっって喉ごしが気持ち良く、甘い味わいは上品でして、与那国では冠婚葬祭に限って飲まれる特別なお酒であります。あと、瓶ごと冷凍庫に入れておいて、とろ〜っと飲むって言うウォッカと同じ飲み方も最近流行っているとか。ただクバ巻になっているから、冷凍庫入れづらいんだよねぇ。。。(20040119)

・静寂の時(高千穂酒造 宮崎県西臼杵郡高千穂町)☆☆
 トウモロコシ焼酎に初挑戦です。ただ、あんまりトウモロコシのお酒を飲んでいるっていう感覚はしませんで、同じ穀物っていう事もありますが、麦焼酎に近い味わいです。もっと焼きトウモロコシをイメージしていたんですが、やっぱ穀類なんだなってチョッと残念・・・。値段の方は麦焼酎とかと大差ない価格なので、まぁ話しのネタとしては一度飲んでおいても損はしないでしょうって言う感じです。瓶の方が綺麗なディープブルーでして、この瓶を楽しむために飲んでみるのはチョッとお奨めです。(20040221)

・珊瑚礁(山川酒造 沖縄県本部町)☆☆★
 古酒がメインの会社でして、一般酒(3年未満熟成の酒)も実は作っているっていう所なんですが、何が何が米の味がすごく淡くてフルーツのようです。最近飲んだ一般酒のなかでは、これは一番おいしいんじゃないでしょうか。寝かせていないお酒の場合、やはり舌を刺すような刺々しさが残る場合が多いのですが、これはとても爽やかなお酒です。まろやかとか軟らかいって言うとちょっと違うのですが、爽やかで瑞々しい、今まさに青春を横臥するような味わいだと思ってください。ところでこの会社、30年物5万円720mlというとんでもない古酒を発見してしまいましたぁ。はぁって溜息しか出ないですねぇ。(20040309)

・菊之露 吟撰 古酒五年(菊之露酒造 沖縄県平良市)☆☆☆
 ここの酒造会社は色んな古酒出していますが、今回は40度の五年もの古酒です。こう言うお酒は、常温ストレートをちょびっと舌の上に垂らしてやるといい。カーッと痺れるような感覚が広がり、そのあとにふわ〜〜っと甘くて深い味わいが襲ってきます。そして飲み込む時に鼻へと強烈な米の香りが上がっていき、最後にはスッキリと消えていく。最早ここまで来ると職人技の粋を見せ付けられている(ん?味あわせ付けられている、かな?)という感じですが、沖縄の夜風にでも吹かれながら飲んだら、どんなに清々しくて幸せだろうかと、むか〜〜っし訪れた青く白い島に思いを馳せながら飲んでいます。つまみはアンダンスーとチラガーと豆腐よう。至福の時。(20040418)

・富乃宝山(西酒造 鹿児島県日置郡吹上町)☆☆☆
 なんなんだこの酒。芋焼酎のはずなのに、とっても癖が無くて淡くてさっぱりしている。芋焼酎が好きな人は気に入らないでしょうが、芋焼酎はちょっとと思っていた人間の認識は150度くらい変えてくれる一品です。確かに芋焼酎の癖はほんの僅か残っているのですが、それよりも磨き抜かれて淡い味わいになっています。貰い物なので値段分かんなかったのですが、調べてみたらこの値段でこの酒は確実に買いです。見つけたら問答無用にケースで買いです。本当は☆☆☆★をつけようかと思ったんだが、野うさぎの走りと同じはちょっと行き過ぎかなぁっと☆3つ。ただ、里の曙なんかよりも断然美味しいから、☆3つ半に限りなく近い☆3つと言う事で。ロックがいいと思いますが、こんな芋なら毎日でも飲みたいと思います。(20040613)

・ZUBROWKA(ポーランド ズブロッカ社)☆☆
 代表的な香りつきのウォッカです(っていうかまだ書いていなかった事に驚き、よく飲んでいるんですけどね)。バイソングラスというバイソンが好んで食べる香草が1本、ビンの中に入っていて、それがとても爽やかな香りと味わいを醸し出しています。このお酒の飲み方は、何と言っても冷凍庫へ入れておき、ガンガンに冷やしてトロトロになった所をストレートで頂く。これです。すっごく美味しいのですが、確実に咽頭癌になりそうなので、最初の喉越しだけストレートで楽しみ、あとはロックでちびちびと頂きましょう。しかし口に含むと、ほんとこのバイソングラスの香りが広がり、しかももともと粘度の高いお酒なために、舌の上でまろやかに転がるんですよねぇ。ただし、このお酒をウォッカだと言って、カクテルに使うのはあまりお薦めしないかも。ちょいイマイチになること多し。(20040718)

・黒糖酒 ラム原酒(ヘリオス酒造 沖縄県名護市)☆☆☆★
 日本産のラム酒です。おさらいですが、ラム酒とは黒砂糖に精製する前の糖蜜を発酵させ、蒸留して作ったお酒でして、黒糖焼酎とは別物です。この原酒を5年もの間、樫樽のなかでゆったりとした時間を過ごさせたのがこのお酒でして、度数も50度あります。最初はストレートで挑戦しましたが、若干強すぎます。ところが、ロックにして、コロコロコロコロ氷を溶かしていたら、自然と絶妙な味わいに落ち着いてきます。あまりお酒に強くない人は、水割りにしても非常にしっかりとした、強い味わいを残しますので、これはなかなか良いですよぉ。最近お気に入りの上野のわしたショップっていう沖縄物産館で入手いたしました。チラガーっていう豚の顔の燻製を頂きながらチビチビやっていますが、基本的にちょっとクドイおつまみとの相性が良いでしょうか。あっさりしたおつまみだとおつまみが負けてしまいます。(20040725)

・時の旅人 米焼酎(藤居酒造 大分県大野郡野津町)☆★
 同じ名前で麦があってそちらの方が有名ですが、これは米焼酎の洞窟甕囲い酒です。何て言う銘柄の米を使っているのかちょっと分からないのですが、若干癖が強いです。って言うか、何となく苦味を感じます。元々は麦焼酎の会社で、最近米焼酎まで手を伸ばしたようですが、もう少し精進が必要ではないでしょうか。長期貯蔵って書いてありますが、まだ寝かせ方が足りない気がします。多分。麦よりも米の方が繊細(っていうか味の差が大きい)でして、もっと軟らかくなると苦味が味の深さに変わる筈ですので、数年後のこの会社の米焼酎に期待を込めたいって言うところでしょうか。(20040821)

・山原くいな 30度(田嘉里酒造所 沖縄県大宜味村)☆☆
 ヤンバルクイナが生息する大宜味村の泡盛です。昔は今帰仁から酒を購入していたのだが、戦後の琉球民政府の政策に乗っかって、戦前の製糖工場を利用して始められた酒造会社のようです。味わいはとってもオーソドックスな泡盛でして、あんまり特長っぽい特長が無いのが特徴でしょうか。十分美味しいのですけど、色んな泡盛を飲み比べてきた身としては、いまさら飲むには物足りない感じがするお酒です。でもそのおかげで、かえってこれから泡盛に挑戦してみたいって言う人には、お薦めしてみたい泡盛かも知れません。インディカ米と麹の泡盛独特の風味がとっても体現できると思われます。(20041102)

・常盤(伊是名酒造所 沖縄県伊是名村)☆☆☆
 沖縄本島から北へ行った所に伊是名島って言うのがあるのですが、そこの島でつくられた泡盛。「じょうばん」って読みたいところですが、「ときわ」がブランド名です。味わいは若干スパイシーでして、今まで飲んできた泡盛の若い奴の中では、一番相性が良いかもしれない。辛口、ドライ、さっぱりしていて後味が心地良い。香りはちょっとスッキリさせたアーモンド臭がしていまして、全体として男っぽい力強いお酒です。おつまみ的には香りの強い物を持ってくると、負けなくて良いと思いますが、今日は一緒に購入した豆腐よう(賞味期限直前で半額)と一緒に頂いています。豆腐ようの強烈な香りを泡盛の鮮烈な香りが洗い流してくれまして、本当に美味しい。いや、星3つ半でも良いんだけど、600ml900円弱でそれは過去の他の酒とのバランス的に気が引けただけです。そんくらいお買い得。(20041104)

・舞富名(入波平酒造 沖縄県与那国町)☆☆☆
 いやぁ、これも美味しいです。与那国島に3つある酒造所のうちの1つです。当然、花酒もありますが、ここは与那国唯一古酒を作る酒造所のようです。口に含んだ時にはスパイシーさが際立っていますが、舌の上で転がしていると、次第に果実が発酵したときのあの若干甘い香りも漂ってきます。熟れたメロンとかが好きな人には是非是非お勧め、これは本当に豊かだなぁ。上の常盤を飲んだ時には、あれが最近飲んだベストだろと思ったんだが、舞富名とならべると甲乙つけ難くなってしまった。ラベルがアヤミハビルっていうちょっとグロテスクな蝶なので、実はあまり期待せずに飲んだのですが、これは癖になるタイプの酒ですね。古酒や花酒はこれ以上の味わいって言うことなのか!!??今回も上と同じ理由で☆3つですが、ちょっと古酒&花酒を頑張って探してみたくなってきました。(20041119)

・舞富名 花酒(入波平酒造 沖縄県与那国町)☆☆☆☆
 ネットサーフィンしていたら、わしたショップ上野店で限定販売っていうことでチャリ飛ばして買ってきました。これはマジですんごい。日本にこのクラスの酒があるんだ(しかも4合で4千円弱っていう安さ)っていう驚きです。舞富名を飲んだ時のあの熟れたメロンのような味わいが、さらに舌に突き刺さる強さを兼ね備えている。しかも単に痛いのではなく、心地良い痛みです。偶然の出会い、捜し求めての遭遇、酒との出会いっていうのは人生に本当によく似ている。どの酒と相性が良いのかも人それぞれだし、気に入って長く付き合う奴もいれば、気に入っても一期一会の事もある。最初は気にならなかったのに長い付き合いになる奴もある。不思議だねぇ。ところで花酒だから与那国の時と同じように、ロックでいただくと白濁するのですが、与那国よりも白濁の度合いが少ないですねぇ。この差は何処から来るのでしょうか。さぁ、次は古酒に挑戦しましょう。(20050126)

・舞富名 7年長期熟成酒(入波平酒造 沖縄県与那国島)☆☆☆
 3点セット全て揃えました。これが舞富名古酒です。とっても美味しいお酒なんですが、僕には少しマイルドすぎる気が・・・寝かせたおかげで、舞富名が持ついい意味でのキツサが取れてしまって、なんかあくが抜けたというか、一歩手前というか、物足りなくなってしまいました。ちょっと期待外れでショックです。ストレートでいただいても、未だ弱すぎでして、どうにもこうにも手の施しようがありません。こういうお酒は、酒に気を取られすぎないような場面で、友達と会話をしながら嗜むのとかには良い酒かもしれません。主役ではなく脇役にはもってこいかな。(20050228)

・三白酒(中華人民共和国 浙江省烏鎮)☆☆
 白い米で作った白い酒を、白い器に入れて飲む、っていうことで三白酒と呼ばれているらしいです。と言っても米ではなくて米と麦のブレンドで作った焼酎でして、って言うとちょこっと語弊があるか、日本で言うところの花酒です。実際にロックにしてやるとうっすらと白濁していくのですが、度数も55度あったりします。果物の熟れたようなあの味わいでして、舞富名に近かったりして驚いていますが、こちらの方はちょっと癖が強すぎます。ちなみに紡績のOさんが友人から頂いたけど、どうぞと言う事で貰ってしまいました。ありがとうございますm(__)mちなみに烏鎮は藍染の産地でもありまして、三白酒・藍染めともに水の素晴らしさが支えていると言う、江南の水郷です。ただ最近は観光地化してしまって、見所はあまり無いようですが・・・(20050531)

・秋の露 樽(常楽酒造 熊本県球磨郡)
 球磨焼酎、つまりは米焼酎ですね。樫の樽で貯蔵する事で、若干の香り付けをしてやるのがこのメーカーの特徴のようですが、グラスに注いだときの色合いも、少し黄色味を帯びていまして、木に包まれていたと言うのが伝わってきます。しかし、香りや味わいの方は、色艶から想像するほどは木の香りはしません。ほのかに鼻へと木の香りが抜けて行くくらいでして、いい塩梅ですねぇ。勿論ロックとかでも美味しいのですが、チビリチビリとストレートをゆっくりと口に含みながら、じっくりと堪能するのがお薦めです。米のうま味と木の香りを、心ゆくまで堪能してもらいたい焼酎ですね。ブランド名の秋の露も、たわわに実った稲穂をイメージしたネーミングらしいですよ。(20060614)