2007年8月 |
3日(金)
そういえば1日に阿久悠が亡くなったというニュースが流れていましたが、そのおかげで今晩はNHKで彼の追悼特集をやっていましたねぇ。まぁ8割方曲は知ってはいるんですが、タイムリーに聴いて楽しんだ曲じゃないために、へーっていう感じで昭和を楽しむものの、意外と感慨って言うのは湧かないんですよね。勿論カラオケとかへ行けば上の世代が歌うので、それに合わせられるくらいのレパートリーとしては持っていますが、本人が歌っている姿って言うのは始めてみた歌も…
でもまぁ曲調として昭和はいいですよね。岩崎宏美の〈ロマンス〉〈シンデレラ・ハネムーン〉とか、桜田淳子の〈わたしの青い鳥〉とか、石川さゆり〈津軽海峡・冬景色〉に、郷ひろみと樹木希林〈林檎殺人事件〉、西田敏行〈もしもピアノが弾けたなら〉、フィンガー5〈学園天国〉〈恋のダイヤル6700〉、山本リンダ〈どうにもとまらない〉〈狙い撃ち〉、都はるみ〈北の宿から〉、五木ひろしと木の実ナナ〈居酒屋〉、堺正章〈街の灯り〉、田原俊彦と研なお子〈夏ざかり、ほの字組〉、ペドロ&カプリシャス〈ジョニーへの伝言〉と〈五番街のマリー〉、石野真子〈狼なんか怖くない〉、あべ静江〈みずいろの手紙〉、尾崎紀世彦〈また逢う日まで〉、森田公一とトップギャラン〈青春時代〉、八代亜紀〈舟唄〉〈雨の慕情〉、杉田かおる〈鳥の詩〉、それに勿論ピンクレディーや沢田研二の数々など。意外と知ってはいるんだよなぁ。
この辺の昭和が全部まるごと阿久悠作詞というのは凄いという表現以外は出来ませんが、最近の曲と比べても歌詞がいいなぁって思うのが、僕がオヤジになってしまったからだろうかとちょっと凹む気持ちも・・・でも繰り返しになりますが、僕はこの世代ではないので悪しからず。。。
9日(木)
今年の夏の土用は、去年行きそびれた〈吉塚うなぎ屋本店〉へ行ってきました。吉塚といっても場所は中洲にありまして、何故に店名が吉塚なのか分かりません。吉塚さんがやっているからなのか、昔吉塚にあったからなのか、それはよく分かりませんが、創業から130年を超える老舗うなぎやさんなので、福岡の鰻といえばまずはこのお店です。割きは関西風の腹からでして、しかもせいろ蒸しが無いので、多分明治の初めからずっと関西風の蒲焼だけなんでしょう。というよりも、昨今はせいろ蒸しが多いですが、昔の博多や福岡では関西風の蒲焼しか食べなかったんだと推測されます。
去年は土用の丑の日に出かけていったのですが、考えが甘すぎたようでして、店内はもはや入場中止の上に、店頭で売っているお持ち帰りの鰻も殆ど完売という状態でした。というわけで、今年は丑の日を外して行きましたが、それでも行列はありました。老舗恐るべし。味の方は行列ができるだけあって、パリッとした焼き加減と、若干フワッとした身のバランスが、なかなか美味しかったです。七味も置いてあったので、一切れは七味で食べてみたのですが、やはり鰻は山椒だよなぁ。
ところで今年度になってようやくと知ったのですが、博多と福岡っていうのは元々は別物なんですね・・・大雑把に言うと、中洲より博多駅側が博多(現博多区の一部)でして、中洲より天神駅側が福岡(現中央区の一部)って言っていたみたいです。そんなわけで中間の中洲が昔は一番栄えていたんですね。最近は、博多駅−キャナル−中洲−天神−大名と、街が連続しているので何処も楽しい限りです。ちなみに僕が住んでいるのは博多区ですが、博多区でもはずれなので昔ながらの博多ではありまんで、どちらかというと郊外の住宅地型なんですよねぇ。残念。
10日(金)
8月の頭は、原稿の〆切がいくつかあってぜんぜん遊んでいられなかったので、それも終わったことだしとちょっくら直方まで足を伸ばして花火大会を見てきました。吉塚から50分くらいだから、本郷三丁目から考えると南与野に見に行った花火大会くらいかな。何のたとえか良く分からないけど。。。
直方は地名としては最近良く知っているんだけど、実際に行ったのは初めてで、それだけでチョッとアゲアゲでしたが、とっとも地元の花火大会っていう感じでよかったなぁ。観光地化された大花火大会もいいけど、じもてぃ(もはや死語かな)が楽しむ花火大会はまた別の風情がありますよね。
遠賀川の河川敷で見たのですが、いやぁこれは近いは。花火の発数は7,000発とまぁそんな程度なんですが、頭上に打ちあがる花火っていうのは東京ではなかなか味わえない贅沢ですよね。大きな玉になると、こっちへ来るんじゃないかと錯覚してしまうくらい、近くで味わえます。柳みたいに火の粉が枝垂れるタイプの花火なんかも、自分へと降りかかって来るようでとっても幻想的でした。怒涛の10万発という花火大会も嫌いじゃないですが、郷愁を誘う花火大会っていうのもいいなぁって思った一夜でしたね。
さぁて、しばらくオリビアに会いに帰省することとしましょうか。昔とは反対の上りののぞみで。
16日(木)
実家に少々帰省していたのですが、オリビアの老化が更に進んでいて切ない限りです。自分ではトイレに立ち上がるのも困難なので、オムツ生活になっています。犬用の介護オムツがあることにちょっと感動しつつ、点滴をうつのが上手くなった母親に驚く日々でした。静脈注射は危険ですが、皮下注射くらいなら素人でも出来るもんなんですねぇ。しかし1日150ccも点滴されるなんて、チョッとつらいなぁ。
で、獣医さんの所への定期診断に僕もお供して行ったのですが、なんとかあと1ヶ月くらいはもたせたいねぇって言う事でした。腎臓の数値も、心臓の数値も驚くほど良く、癌の再発も触診では見つからないのですが、なにせ老化によって足腰が弱って体重も落ちてきているので、このまま老衰へ向うのではと言う感じらしいです。まぁ、腎臓や心臓で苦しむより、老衰で静かに最期を迎えるのが幸せかもしれません。ボケてよく分からなくなって、静かに老衰って、人間でもけっこう幸せな死に方だよなぁって思ったりもします。
で、もう老衰が近いって言うことで、いまさら腎臓や心臓のために食事規制をしても意味が無いので、最期は思い残すこと無く何でも食べてくれって、生クリームも、唐揚げも、豚の角煮も、小豆も、何でもかんでも食べ放題になっています。僕がお土産で福岡から買って行った、シャンテレザンやどら焼なんかもパクついていました。人間だって、もう死期が近いと悟れば無理な食事療法とかするより、好きなものを食べて、好きな音楽でも聴きながら、エアコンの効いた部屋でボーーっとするのが一番ですよね。
と言うわけで、永い間幸せをいっぱい分けてくれてありがとうというお別れを、今回は本当にして来てしまいました。腎臓と心臓がやばいので余命3箇月といわれてから早3年、食事療法や抗生物質に頼ってここまできましたが、そろそろ限界が来たようです。3年前に覚悟は決めているとはいえ、いざ現実に迫ってくるとなかなかセンチメンタルになってしまいますねぇ。
ところで小池百合子防衛相を見ていて思うんですけどね、あれは完全に総理狙いで突っ走り始めましたねぇ。事務次官4年で防衛省の天皇などと裏口を叩かれるようになった、ヒール役としては適任の守屋事務次官を相手に、官僚と戦う大臣のパフォーマンスですから。敵役としてこんな適任の人物もなかなかいないでしょうし、目の付けどころは流石です。安倍内閣も長くないと見越して、存在感をアピールしに来ているのが良くわかるのですが、いったいどう転んでいくでしょうねぇ。
小池百合子といえば、細川護熙の日本新党に始まって、小沢一郎、小泉純一郎、安倍晋三と上手く泳いできた人物ですし、刺客騒動やクールビズなんかでも政治的な勘の良さは人一倍ですから、塩崎官房長官レベルが太刀打ちできる相手ではないですね。小池百合子の政治センスは、小泉純一郎に並ぶと思います。政治的なセンスの欠如した安倍首相は、見ていてパッと気が晴れないですし、国民の審判も貰っていない首相ですし、勝負所としては間違っていないでしょうね。これから次々と色々な話題を振り撒いてくれそうです。
ただ昨今の世論調査を見ていると、国民が望んでいるのは、自民−民主の大連立なんですよね。小池百合子だと大連立は難しいでしょうし、だといって参議院が少数の中で小泉時代みたいなパフォーマンスも難しいでしょうし、小池百合子がどう動くかは見ものだよなぁ。
17日(金)
そういえば帰省中の話をもう一つ。しばらく実家にいたんだけど、なんだか妹がいないような気がする。9月に結婚式なので、色々と彼氏と出歩いているのかと思っていたら、母親に新居の方へ行っているよという話をされ、なるほどって納得していたんですよね。まぁ,家に妹やチェリ造さんたちがいないと静かでゆったり静養できるなぁっなんて話していたら、よくよく聞いたら既に入籍していたらしい。んん???ビックリ。9月に式だから、てっきり9月に入籍だと思っていたのに、とっとと籍は入れていたとは。。。
ご祝儀を渡そうにも、郵便局のカードが壊れて現金を引き落とせない自分的には、ご祝儀は先送りに^^;ご祝儀のクレジットカード払いとかが出来るようになれば、世の中便利なのになぁなどと考えつつ、そのためにはクレジットカードに熨斗袋をどう組み合わせるかが、大問題なことにはたと気付く。引き落とし金額によって、熨斗袋も変えてくれるなんていうシステムを開発したら、けっこう面白そうなのになぁ。あ、福岡に戻ってきたら、ちゃんと郵便局のカードを入手できました。ほんと2週間もカード無いとツライね。
ところで今日は、お土産に貰った〈二十世紀梨プリマ〉を頬張りながらつらつらと。いやぁ、梨のクリームっていうのもなかなか美味しいもんですね。紅茶のお茶請けには、ミルク・バター系やフルーツ系がよく合うのですが、これもなかなかいけてます。でも何でプリマなんだろ???プリマドンナから来ているのか、プリマハムから来ているのか、他にも何かあるかなとウィキペディアで調べたら、イタリアのダルド級駆逐艦なんていうのもあったけどよく分からん。英語でいうとprimeなのかな。
22日(水)
キャナルシティをぶらついたついでに、久しぶりに映画を見てきました。ハリポタの最新作を見ようかなぁっとも思ったのですが、夏休みということもあって子どもがワンサカといて混んでいましたので、〈オーシャンズ13〉の方を見ることに。こちらの方は、それなりには空いていました。〈オーシャンズ11〉〈オーシャンズ12〉に続いてスティーブン・ソダーバーグ監督作品です。ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、マット・デイモンらの競演は楽しい限りですが、今回は今まで敵役だったアンディ・ガルシアが仲間に加わって13人目です。そして、新たな敵役として登場したのがアル・パチーノ。もう、キャスティング見ているだけで身震いがしてしまいます。
総評としては、ポップにまとまっていてなかなか小気味良い感じでした。しかし、妙な日本趣味が流行っているようでして、日本人として見るともう突っ込みどころ満載で、チョッどころではなく笑えるツボがいくつもあります。ちなみに、カジノでやっている興行の相撲には、曙が登場していたりもしますし、VIPの日本人客相手に久保田が振舞われています。萬寿だったのかどうかまでは分かりませんでしたが。ルーレットの玉を置く場に、でっかく○に玉と書いてあったり、日本趣味の演出を探すのも楽しいかも知れませんねぇ。ドーバー海峡を掘った掘削機も、日本趣味といえば日本趣味かも(笑)あと日本とは関係無いですが、セリーヌ・ディオンがちょい役で出演していたりもします。
前作は、ジュリア・ロバーツとキャサリン・ゼタ・ジョーンズが出ていて豪華だったのですが、今回はエレン・バーキンくらいしかいなくて華はなかったです。ただ、作品としての面白さは不評だった12よりはいいですよ。前半部のテンポがイマイチなのですが、次第にソダーバーグらしい軽快な流れに変わってきまして、一気に敵役であるアル・パチーノをやっつけるシーンにまで流れていきます。今回一番いいのはアンディ・ガルシアですね。今までの敵役から、味方の1人になるわけですが、その中途半端な位置付けをいい感じに演じています。アル・パチーノも勿論いいですけど、アンディ・ガルシアが格好いい。
格好悪い未熟な坊やを演じているマット・デイモンはともかくとして、ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットなんかよりも、完全にアンディ・ガルシアとアル・パチーノの存在感が沸き立っています。役者が違うというか何というか、誰が主役なのかよく分からない作品なので多分良いのでしょうが、いやまぁ贅沢ですよ、ほんと。12の後に出演した〈ホテル・ルワンダ〉で一気に名声を高めたドン・チードルなんかも、また戻ってコミカルな演技をしていますし、こういうなんかご褒美みたいなキャスティングはやっぱり単純に嬉しいですね。
で、これ以上詳細に書いてしまうとネタバレがどうしても起らざるを得ないので止めておきますが、個人的には11・12よりも良かったんじゃないかな。ジュリア・ロバーツが出演していればもっと良かったんだけど、まぁ仕方ないとしてそれは諦めよう。
24日(金)
昨今世間を賑わしている相撲の話でも。天神をブラブラ歩いていたら、〈Dining若〉の前で店員さんが、道行くサラリーマン達に割引チケットとかを配っていたんですよね。夏場だし、ちゃんこは暑くて夏は大変なんだろうなぁっとか思いながら、ボケボケと僕も前を通ろうとしたら、サッと割引チケットを引っ込めやがった。。。なんだと!?いや、別に割引チケット貰ったからって、若乃花の店へちゃんこを食べに行こうとは思わないけどさ、若いサラリーマンですらチケット貰っていたのに、どうして俺無視されちゃうの?確かに、穴の開いたスニーカーに、ハーフパンツはいて、Tシャツ1枚でぶらついてはいたさ。だからと言って、これ見よがしにチケットを引っ込めるのか?胸糞感じ悪い・・・雨振ると水が靴下に浸み込むし、そろそろスニーカー買い替えよかな。。。
あ、その話じゃなかった、朝青龍ですよ朝青龍。公傷扱いで地方巡業を休んで、モンゴル帰国していた時に、中田とサッカーやっていたのがバレて、大騒動になっているんですよね。中田に巻き込まれて気の毒という面もありますが、朝青龍としてもチャリティ活動がバッシングされるという発想は全く無かったんでしょうね。怪我を押してのチャリティ活動だと、持って行き方によっては美談ですからね。ただ、美談にするためにはあまりにも普段からの朝青龍の行動はモンゴル流過ぎですし、白鵬という優等生的横綱の誕生によって、1人横綱時代とは彼の意味合いが違ってきていますし、世界旅行を満喫している最中の中田との組み合わせというのも最悪でしたね。
とまぁ、チャリティサッカーに関してはそのくらいですけど、日本に帰国後の騒動はいただけませんねぇ。26歳の横綱が、メンタルが弱くてフラフラしていますって、あまりにも情けない。勿論違う国にいるというストレスや、横綱という地位にいるプレッシャーや、マスコミからの執拗でいやらしいバッシングや、そういうのは分かるんですけど。でも、やっぱりなぁ。貴乃花騒動の時も思ったんだけど、相撲協会は各部屋に任せるんじゃなくて、もっと協会全体として力士達の社会教育も含めてやっていくべきなんじゃないでしょうかねぇ。部屋とタニマチだけで過ごしてきた貴乃花、朝青龍、そんなの見せ続けられていたら一層衰退していくだけのような。。。
とまぁそんなわけで、暫くアメリカ南部へ行ってきます。