2008年1月 |
10日(木)
松の内も過ぎて早10日となってしまいましたが、遅ればせながら明けましておめでとうございます。実を言いますと、昨年の12月25日にクリスマスなので引越し屋も暇だろうということで、転居をしてしまった関係上、ようやくとネット環境が従前通りに復帰する今日まで、サイトの更新も滞っていたというわけです。電気・ガス・水道・電話・郵便・大学・区役所と色々な転居手続をやっていたつもりなのですが、ついついODNの転居手続を失念してしまったためにこんな事態になっています。
さて、新居は2LDKとなりまして、九大宿舎時代よりも若干は広い部屋になったのですが、そんな事よりも一軒家の借家になったことの方が驚きです。東京にいたら一軒屋を借りようなどという発想自体が起らなかったことと思いますが、福岡ならばこんな住環境も可能です。ちなみに、東京で1Kのアパートに払っていた家賃と大して変わりませんので、無理して借りているわけでは全くありません。そういう意味でも福岡は人間らしい生活をするのに適した街かも知れません。
今年の抱負も多分毎年と大して変わらないので、過去ログを探して読み取って頂ければいいのですが、なんだかんだ言って年頭には予想がつかないことが年末には起っていますので、人生っていうのは多分そう言うもんでしょう。生きていれば良いことはあるので、死なないように心がけるつもりです。
あと毎年恒例の今年がどうなるかっていう予測ですけど、福田内閣が年末まで持っている可能性は低いでしょうね。次に来るのが小沢内閣なのか麻生内閣なのかはたまた別の内閣なのかは知りませんが、昨年初めの安倍内閣と同じように、今年初めの福田内閣も年末まで続くような活力がありません。外交は票にならないっていうのはアメリカでは有名な話ですが、日本でも内政をほったらかして、外交・国防だけでままごとしている安倍−福田という変化もどきは、全く票にも支持にもならない自己満足に終結することでしょう。良いか悪いかはさて置き、内政あっての外交っていうのが時流というか民心ではないでしょうか。
財政のバランスと、再分配をどうするのかという、古くて新しいこの2つの課題こそ、少子高齢化社会にあたって国民的な了解を作り上げるべきなんですが、なかなか難しいのは衆目の一致するところでしょうし、手を付けようという人はいないもんなんでしょうかね。火中の栗はただ焼け焦げていくだけの観もあって、鈴をつけない猫が走り回っています。こっちの見通しを立てられる指導者ならば、従来通りの対米追従路線なのか、米中等距離外交なのか、どちらでも牽引できると思いますけどね。内政への指導力がなくちゃどちらへも駄目でしょ。小泉首相の求心力は、政策が良いか悪いかはさて置き、内政での指導力を基に外交での指導力も生み出されていたわけで、それがいまだに小泉人気を維持している理由じゃないですかね。
ともあれ、ポスト福田によって日本が良い方向へと動くことを望みつつ、年頭のご挨拶に代えたいと思います。今年もどうか、よろしくお願いいたします。
11日(金)
今年の初詣は、福岡に戻ってきた後に箱崎宮へと出かけました。お御籤は小吉っていうことで、今年はほどほどの1年になってくれれば幸いです。「勢いが強すぎるのが難点。力まかせに押し進むと、ともすれば失敗を招く恐れがあ」るので「何事も八分目のところで行なえば無難」とのことですから。ちなみに隣で嫁は、大吉が出るまでおみくじを引き続けて、最後に望みどおりの大吉を勝ち取っていました。でも、確実に金運だけは落ちていると思うんですけどねぇ。
そういえば僕には一つ金運のお守りがあります。大学受験で東京に行った時に、何か買って帰ろうかなぁっとデパートをぶらついていたら、とってもステキな財布があったので、初めて自分で財布を買ったんですね。このお財布を持っているときはとっても金運が良かったので、それもあって気に入って使っていたのですが、でも3-4年をしてついにその財布もボロボロになって来てしまいます。でもなんだかとっても惜しくて手放したくなったので、財布の一部を切り取って次の財布の中に入れたんですよ。そうしたら、まぁなんだかんだ言ってもなんとかなるくらいの金運は続いたので、財布は世代交代を繰返しますが、一番最初に買った財布の切れ端だけは、そのままづっと持ち続けているんですよね。もう切れ端もボロボロですけどね(笑)
13日(日)
そういえば、サイトの更新が停滞している間に、米朝関係で大きな動きがありましたね。ライス−ヒルラインによる北朝鮮との外交交渉が、いつもの北朝鮮による瀬戸際での撤回によって、暗礁に乗り上げています。北朝鮮の過去の外交を見ていれば分かりそうなものなんですが、とてつもないIQを誇るライス女史にも全く予想だにつかなかったようです。北朝鮮は、ここまでやったんだから援助をよこせば、次のステップへ進んでやると、交渉内容より一歩手前で援助の要求を又やっているようです。日本人としては見慣れた光景なのですが、アメリカ国務省っていうのはクリントン時代の失敗も教訓として残らないのかと、何と言うかいやはやといった感じです。
ちなみに北朝鮮情勢といえば、金大中−盧武鉉政権の後を受けた政権が、ハンナラ党の李明博によって担われることが決まったようです。現代建設の社長にまで上り詰めた、韓国版サラリーマン出世街道の成功者でして、日本にも知己が多いという話です。反米反日で政権を維持した盧武鉉時代とは異なり、日韓関係も改善されていくのではないかという期待も持てますし、6カ国協議で北朝鮮の代弁者の役割を果たしていた時代からの脱皮も望めそうです。
日本政府としては、北朝鮮崩壊時か、拉致被害者問題&核問題の完全解決時には、難民を日本に越させないためにも、紐付きODAによる北朝鮮支援はやるべきだと思いますが、基本的には北朝鮮瀬戸際外交に翻弄されること無く、放置しておくのがベストでしょうね。そういう意味で福田外交でも、小泉−安部路線が貫徹されているのは、数少ない評価ポイントではないでしょうか。国際的に意思を表明してしまえばそれを履行する国と、いつでも発言を撤回して灰燼に帰させることを平気でする国では、対応の仕方が違って当然ですからねぇ。誰かIQがどえらい高いと評判のライス−ヒルラインにも教えてやって欲しいものです。
14日(月)
そうそう、箱崎宮で冬ぼたん展をやっているという幟が立っていたので、行こう行こうと話していたのですが、ようやくと嫁とちょっくら見に行ってきました。以前のシーズンオフに箱崎宮の庭園を見に行ったことはあったのですが、入館料が100円から500円に上がっていて、入り口に巫女姿のお姉さんもいました。前回は、缶からが置いてあっただけだったんですけどね。企画展の時だけ、そういう体制になるシステムのようです。
で、冬ぼたんなんですが、寒風が吹き荒ぶ中で懸命に咲いている様子は、色んなものを耐え忍んでいるようで、痛々しさと健気さが、大輪の花に漂っていました。色や形状も千差万別なんですけど、植え替えをされて雪ん子みたいな藁で覆われて、庭園ですから自然じゃないのがチョッと可哀想でもありましたね。花自体は美しかったんですけどね。あとは、百合の花がなかなか見事でして、本来ユリは初夏の花ですから、どこかで調節してわざわざ咲かせているんでしょうねぇ。
自然に庭園に生えている花としては、梅がほころび始めているのと、福寿草が芽を出しているのが春めいていました。もう暫くすると、苔の間に福寿草の黄色が咲き乱れるのではないでしょうか。そうそう梅と言うと、九大の箱崎キャンパス内の梅の花もほころび始めていまして、あと僅かっていう感じですね。しかしやはり梅というと本場は太宰府天満宮なので、余裕があればそこまで足を伸ばしたいなと思いつつ、去年は結局行けなかったんだよなぁ。。。
17日(木)
引越しを行なってしまうと、色々と登録していた公共料金のカード支払いを、再び登録し直さないとカードで支払えないため、面倒だなぁって思いつつも各種手続きをしていたんですよ。そんな中でふと登録の一覧を見ていたら、東京都水道局、横浜市水道局、三重県玉木町上下水道課、兵庫県猪名川町建設部上下水道課、香川県丸亀市上下水道部の合計5つの欄がありました。どうやらいつの間にか、地方公共団体の水道料金もカード支払いが出来るように移行しつつあるようです。
しかし、東京都と横浜市は分かるものの、玉木町?猪名川町?丸亀市?どうしてこの3つも先陣を切ってカード支払いの手続を整えたのかはよく分かりません。とっても革新的な町長さんか課長さんか何かがいたのかと、興味深くながめていました。でも残念ながらまだ福岡市はカード支払に未対応のようでして、口座引き落としにしてしまうか、しばらくはコンビニで支払いつつ、カード支払いになるのを待つか、どちらにしようかというのを思案中です。でもまぁ、東京や横浜が変えたということは、暫くすれば全国的に水道料金もカード対応するようになるでしょうから、待ってみましょうかね。
でも地方公共団体の水道料金までカードで支払えるようになったとすると、残すは税金くらいでしょうか。とっても21世紀らしくなってきましたねぇ。
19日(土)
昨年後半にタクシー料金が値上げされたことによって、東京ではタクシー1台あたりの売上高も、タクシー会社の全体の売上高も低下しているようです。基本的には需要の低下見込みを補える分の値上げをしたつもりだったのでしょうが、タクシーを利用するか否かの選択で、タクシーの値上がりをしすぎてしまった場合には、今までとは異なった要因が入り込むことになります。タクシーが程々に値上がっている時は、終電や終バスまでに飲むのを止めて帰るという客だけを想定すれば良かったのを、タクシーの値上げ幅が多くなると、ホテルに泊まって次の日に帰るという客も出てきてしまうためです。
特に、昨今の24時間営業の漫画喫茶の普及によって、ビジネスホテル自身が値下げ傾向にあるために、タクシーが値上げをし過ぎた時に競うべきホテル価格が、以前よりも遥かに値下がってしまったためです。さらには背景としてタクシー台数の激増で、これ以上タクシー台数を増やせない水準にまで近づいてしまっていることがあります。このために、タクシー会社の思惑を外れ、タクシー1台辺りの売り上げどころか、タクシー会社全体の売り上げすらも落ち込むという、もはやどうしようもない事態になってしまっているようです。
僕の場合は12月のタクシー値上げに続いて、天神・博多エリアに近い場所に引っ越してしまったために、帰宅時のタクシー利用時の値段は3割ほど値下がりすることになりました。いや、距離が短くなっているんだから値上がっているんだけれども、帰宅のためのタクシー代というカテゴリー的には安くなってしまいました。というわけで、あまり値上げの影響は出ていません。というよりも、嫁と2人で帰るときなどは、地下鉄を使っても2人で500円のところを、タクシーを使っても2人で1200‐1500円とかなので、地下鉄が動いている時間でもタクってしまっています。
昨夜も春吉あたりの〈ビストロホルモン〉っていうお店で韓国風のモツ鍋を食べた後、雨も降ってて小寒い感じなので、まだ電車が動いている時間なのにタクって返ってしまいました。ホルモン美味しかったですよぉぉぉ。豚足のパリパリ焼きと、ジャガイモとアキレスのグラタンも絶品でした。ほんとはもっと食べたかったけど、2人で食べるには量が多くて・・・で、タクシーって1人で乗るとけっこう贅沢な気がしますけど、2人で乗っているとリーズナブルな気がしてくるから不思議です。でもまぁ、地球環境的には地下鉄やバスを使った方が優しいよなぁっていう反省もしてしまうので、もうチョッとエコロジカルに生きなければですね・・・
22日(火)
なにやら九大の記録資料館前、正確には旧応用力学研究所で映画の撮影をやっています。2009年に東宝系で公開される予定らしい、〈怪人二十面相〉の撮影のようでして、ググってみたところ主演は松たか子と金城武のようです。田中麗奈か堀北真希でも出演するのならば頑張って深夜まで待っていたのですが、松たか子では来るか来ないかを待ち続けるのは微妙なところです。
しかし4階建ての旧応力研よりも遥かに高いクレーン車を2台も並べて、いったいどんな撮影になるのでしょうか。スタントシーンとかも撮影するようですが、怪我も無く無事に終わって貰いたいものです。ちなみにこの旧応力研は、僕が福岡に来る前に起った福岡県西方沖地震のときに甚大な被害が出まして、退去勧告が大学から出されて8割方は退去済の建物です。大正の終わりか、昭和の頭の建物らしく、構造計算的にも姉歯建築よりも酷いみたいですね。でも、デザイン的にはレトロな感じが味わい深いですし、入り口のステンドグラスも素敵ですし、撮影する方はよく見つけたもんだと感心します。
しかし、国立大学での映画やテレビの撮影っていうのは、基本的に昔は許可されていなかったはずです。〈東京大学物語〉の撮影をするっていう話の時に、試験シーンの撮影で瀬戸朝香だかが駒場に来ていた時には、駒場の正門の外でしか撮影が出来なかったはずです。あと色々な番組でよく本郷の赤門の映像も利用されますが、あれも赤門を道路側から撮影しているだけで、キャンパス内から撮影しているのは、僕は見たことがありません。
そういうのは全て、国立大学として特定の営利企業を利する行為を防ぐためと聞いた事があったのですが、国立大学法人になることによってその枠組みは無くなってしまったようです。昨今色んな国立大学で、テナント料を徴収したコンビニやファーストフード店の経営、大学自体がお土産ショップを大々的にやったり、色んな経営努力が見られます。多分、映画の撮影にキャンパス内を提供するっていうのも、その一環なのかなぁっと勝手に推測しているのですが、どんなもんでしょうか。確かに色んな大学には、色んなスポットがありますので、映画やドラマにバンバン貸し出しをすると良いと思うんですけどね。
26日(土)
個人的に、占い師の類っていうのは全く信用していないですし、テレビとかで見かけるのも嫌いで、すぐに消してしまうくらいなんですが、世間的にはどうやらそう言うようなものに興味を抱く人々というのも一定数いるようでして、しばしばゴールデンタイムなどにも放映されるのを見かけます。やらせの一環として、プロレスを楽しむ感覚で視聴しているのでしょうが、そのやらせもいき過ぎで、色々とトラブルを生じさせているようです。
先日フジテレビが放映したらしい、江原啓之っていうスピリチュアルカウンセラーなるよく分からない職業の人物が、美容院を本業でボランティア活動をしている人物に関して、番組内で色々と先祖の霊だか、守護霊だか、背後霊だか、死神だかと話したらしいのですが、美容院が経営難だという話をしたところ、実際は美容院の経営は順調なのに、えらい迷惑を受けたということでトラブルになっているらしいです。しかも、フジテレビは江原の熱烈な信者だとして江原に依頼したらしいのですが、実際は信者でもなんでも無い1視聴者だったらしく、トラブルが更に大きくなっているとか。
また他の番組では、死んだ父親のメッセージを娘に伝えるという話だったのが、死んでいたのは義父で、遺伝子的な父親はピンピンして生きているなんていう話も伝わってきます。まぁ、履歴書の類だけを見てみると、間違い易い項目ではあることでしょうが、さもありなんというところでしょうか。
まぁこう言うのは、個々人でやっていれば自己責任の類だと思いますが、公共の電波を使ってこういう低劣な番組を放映しているっていうことは、霊感商法の片棒を担いでいるのと大差は無いんじゃないかと思います。被害者はテレビ局や大手出版社へも含めて、損害賠償請求をすべきではないのでしょうか。確かに血液型占いや、星座占い程度ならば、普通の人でも余興や話題の一つとして面白おかしくは取り上げますが、特定の人物に霊能力があるなんていう証明もできていない胡散臭いものを、免許制で特権に守られたテレビ産業が平然とした顔でやっていい行為ではないでしょうね。
ところで、冬学期の課題としてレポートに「講義を踏まえて、あなたが近現代社会にとって重要だと思う経済システムについて、自由に論じなさい。」と課したのですが、経済史のレポートだといっているのに、何だか訳の分からない物が一部紛れ込んでいて困っています。一番の困り物が、ある歴史的な事象を取り上げて、それが良かったか悪かったかという、自分の感想を延々とツラツラと証拠も無く書き並べているタイプのエッセイです。いったい人の講義を聞いていたのかと、疑ってしまいたくなるような内容です。今後のあるべき社会像とかまで書いてあるレポートまであります。未来予想図は恋人と描いていてください。
ちゃんと講義の中でも、「経済史的な時代の変化」を捉えたレポートを書くようにと、わざわざ注意を与えておいたのですが、それでも、これは良い事だ、悪い事だばかり書いているのは何故なんでしょうか。。。僕の意見と一致するか一致しないかは関係なく、感想文みたいなエッセイは歴史のレポートとして評価されません。大学入試の小論文かなにかで変な癖が付いてしまっているのか、ちょっと原因が何処にあるのか分かりませんが・・・ちなみに、レポートの一部に、感想文も添付されているくらいならプラスもマイナスもありませんが、あまりにも多いとこれも減点対象です。まぁ、歴史のレポートだということを踏まえた上でのバランスの問題ですが。
でも大多数は、歴史的な変化を踏まえて色々書いてありまして、個々の学生の興味関心の広がりを楽しみながら、レポートを読んでいます。年金制度に関するレポートが比較的多いのは、日頃から新聞などで取り上げているからでしょうか。ちなみに、大学から与えられた〈人格と制度〉っていう大テーマの中の授業なので、歴史的な変化の中で蠢く人々(庶民という意味ではなく、様々な立場の人々がある)まで描けていると高評価のレポートになりますが、残念ながらそこまで書き込めているものは小数ですねぇ。講義では、経済システムの変化とそこに生きる人々に関して色々と話したつもりですが、もうチョッと授業も改善すべき点があったのかなぁっと反省中です。
しかし中にはすごい出来のいいレポートも紛れ込んでいまして、今のところは佐賀の農協に関するレポートが図抜けて秀逸だったのですが、こういう学生を見ていると、講義をやっていて良かったなぁっていう励みになります。と言うか、路線転換をして経済史の研究者を目指してみないかと三顧の礼で迎えたいくらいですが、そういう優秀な学生って言うのはいるものでして、多分そういう学生はどの分野でも引っ張りだこになるんだろうなぁって思われます。
27日(日)
ティム・バートン監督でジョニー・デップ主演、〈チャーリーとチョコレート工場〉じゃなかった、〈スウィニー・トッド〉を見てきました。暴力的なシーンがあるので、R-15指定の映画です。おとぎ話からホラー映画へと、かなりな変更になっていますが、ティム・バートンとジョニー・デップという組み合わせらしさはよくでている作品です。ちなみにヒロイン役のヘレナ・ボナム=カーターは、ティム・バートンの内縁の妻でして、〈ハリー・ポッター〉シリーズのシリウス・ブラックの従姉として有名なベラトリックスが印象的です。
作品の方はR-15指定だけありまして、凝視できないシーンも多々ありました。R-34にして貰いたいかもしれません。でもまぁ、ブラックユーモアが次から次へと押し寄せてくるところもあり、ティム・バートンらしさが出ていると言えるのかもしれません。ただちょっと、殺し過ぎだろと言うくらいの無差別な殺しっぷりもありまして、後味の悪さも残ってしまうのが残念なところでしょうか。悪役はアラン・リックマン。何気にアラン・リックマン好きな自分としましては、いつどのようにアラン・リックマンが殺されるのかと楽しみにしていたのですが、なかなかしぶとく殺されてくれました。でも、暗い悪役をやらせたら、アラン・リックマンよりも変質的でいやらしくできる役者って、なかなかいないですよねぇ。あの変態的なところが大好きです。
全体的には、セピアっぽいと言うか、すすけっぽいと言うか、そういう色使いの中で舞う鮮血が印象的なつくりになっていまして、血の色はかなりきます。まぁ、理髪師の殺人鬼ですから、やることは分かると思いますが、やる事やった後がシュールです。想像は付きましたが、やっぱりアレは嫌なもんです。自分がロンドン市民だったと思うと、ちょっと鬱になると思われます。
あとトビーって言う子役をやっていた、エドワード・サンダースが良かったのですが、ミュージカル作品であんな子役でしっかりとした声を出していると、とっても聴き入ってしまいます。ジョニー・デップ自身がこんなにいい声だったのかと勘当してしまいましたが、全体的に声質がとってもいい役者さんばかり揃っていて、作品全体の陰鬱さを歌声でいい感じにカモフラージュしていましたねぇ。っていうか、ミュージカル作品じゃなきゃ、あまりにも悲惨で見ていられないって言う話もありますが。。。
30日(水)
ジュリアーニ元ニューヨーク市長がアメリカ大統領選挙から撤退したとかで、9.11が2001年だから、かれこれもう6−7年も経ったんだなぁっていう感慨深さがあります。前回の大統領選挙なら兎も角、ちょっと過去の人になってしまった感もありますね。まぁ例え4年前でも共和党内保守派が推せたかどうかはよく分からないのですが、今回ほど惨めな撤退にはならなかったのではと思われます。
しかし、日本のマスコミっていうのは毎回毎回、アメリカ民主党の選挙事情はこれでもかっていうくらい徹底的に報道するのに、共和党の情勢はおざなりになるのが常でして、全く困ったものです。アメリカでの拠点をニューヨークに置いているせいで、民主党の情報が入り易い為の手抜きだとは思いますが、前回のブッシュvsケリーにしても、あまりにも民主党よりの選挙情勢ばかりで騙されそうになります。
今回の選挙も、確かに女性初の大統領になる可能性があるヒラリーや、黒人初の大統領になる可能性があるオバマがいて、民主党の大統領候補選びの方が面白いのはわかるんですけどね。ですけど、女性が大統領になることや黒人が大統領になることを、アメリカ国内で面白く思わない層も一定層いるわけですし、アメリカの分裂を避けるっていう意味でも共和党に票が流れる可能性は高いと思うんですけどねぇ。マケインとか見ていると、年齢に難があるものの、とってもアメリカらしいんですよね。アメリカ国民はどう判断するのやら。
31日(木)
最近のお気に入りは、宮崎県都城市の南日本酪農協同から発売されている低温殺菌牛乳です。普通の牛乳が120℃とか135℃とかで2−3秒間殺菌が行なわれているのに対して、低温殺菌牛乳は65℃で30分という、まどろっこしい手続を経て加熱殺菌される牛乳です。昔から低温殺菌牛乳があると時々買ってみたりはしていたのですが、この南日本酪農協同の低温殺菌牛乳は図抜けて美味しいです。
しかも近所のダイエーに売っているという便利さでして、買わない手はありません。値段も1Lで通常価格228円とかなので、かなりリーズナブルです。ネットで検索してみると、1Lで500円くらいする低温殺菌牛乳もありますが、そこまでいってしまうと日常的に飲む牛乳としては躊躇してしまいますが、普通の牛乳と大して変わらないこの価格ですと、先ず間違いなくこちらを選択してしまいます。僕が発見したので、すごいだろーっと嫁に自慢しまくっています。
昨日は中国からの冷凍食材で食中毒ということで、JTみたいな大メーカーでもやらかしてしまうのですから、怖いもんです。ちなみに福岡ですと、生鮮食料品の価格が安いので冷凍食品の厄介になる事が少ないうえに、、外国製品どころか九州エリア外の食材さえ、家庭では食べることは減りますから、たまに北海道から秋刀魚やホッケが並んでいると感動することがあります。まぁ、外食する時はそれなりに口にしているのでしょうが。
でも、九州内の近距離輸送だから価格競争力を持っているだけでして、これが関東や関西まで輸送してしまうと、九州の食品とかも競争力を失ってしまうんだろうなぁっていう残念な気持ちはありますが、関東や関西の人間に奪われずに食べられるのも、福岡の消費者としてはメリットですからね。難しいところです。食品が3割、5割値上がりしても、国産品が食べたいという流れが出てしまうと、廉価で地産地消しているわれわれの食費まで値上がってしまうので、関東や関西では今まで通りの食生活を続けて貰いたいような気もします。反面、九州の農業を考えると、域外流通が増えて欲しいようなアンビバレントな気もしますよね。