2008年6月 |
6日
スーパーに行ったら季節が始まったばかりの枇杷などを見つけたので買っちゃいました。枇杷といえばふと高校時代の修学旅行を思い出してしまったのですが、雲仙や熊本の話は前もしたかと思いますが、行程は別府、雲仙、阿蘇、熊本、長崎、吉野ヶ里とまわったんですね。まだ吉野ヶ里遺跡も本当に遺跡だけだった時代です。で、長崎に行った日にいろいろと観光に回っていたのですが、お土産ってなった時に何故か、とっても美味しそうだった枇杷に目が行ってしまったのです。
あの時は路地物だったのかハウス物だったのか記憶にはありませんが、ずっしりと並んだ枇杷が本当に美味しそうでして、3,000円だかの枇杷の箱詰めをクール宅急便で実家に送った記憶があります。とってもみずみずしくて美味しかった記憶があるのですが、よくよく考えたら、修学旅行で美味そうな枇杷を見つけたからって送る高校生、あんまり初々しさとか可愛さが無いよなぁ。。。というわけで今回も、長崎の枇杷でした。
ところで佐倉の国立歴史民俗博物館が出している『歴博』に小文を書いたので、プロフィールに追加しておきました。3ヶ月を過ぎたら勝手に転載等をして良いとの事ですので、大学のリポジトリーを通じて公開する予定です。8月末を予定しています。
9日(月)
秋葉原での無差別殺人事件ですが、日曜日の昼過ぎの秋葉原っていったら、本郷にいた時ならば僕もふらっと自転車を走らせて、現場にいた可能性もあるようなぁっと思いながらニュースに見入っていました。研究の合間の気分転換といったら、上野か秋葉原にどちらもチャリでですけど坂を降りて行って、美術館へ行くか電気街で物色するか、っていうのが多かったですからねぇ。被害者を見ていても、いつ自分があの中に加わっていてもおかしくないっていう恐怖が沸き起こってきます。
犯人は25歳の派遣社員っていうことで、格差社会の話だとか色々言われています。格差社会は格差社会で問題で、特に正社員であってもおかしくない人たちが、派遣社員の立場に置かれてしまっている現状は政策的に解決するしかないと思いますが、しかしそこから大量無差別殺人っていうのはかなりの飛躍がある訳で、すべてをそこに帰結させてしまうのは危険でしょう。どんなに他から見て幸せだって、犯罪を犯す人は犯すでしょうしね。
しかし、今回の犯人がどちらかは僕には分かりませんが、現在の日本社会は、幸せな生活を送っていれば犯罪に走らないような人を、苦境に追い込んでいる側面が多分にあります。労働者の使い捨て社会、しかも日本人が再生産できなきゃ、外国から安い労働者を入れてさらに酷使しようっていう、なんだか100年くらいタイムスリップしたような発言をする経営者や政治家までいる始末です。まさに本末転倒でしょう。
若年者の雇用を不安定化させたことが、少子化にしろ、消費の減退にしろ、無気力にしろ、日本経済のみならず日本社会の大きな問題なのは明らかなんですから、とっとと派遣業法を昔に戻し、企業が好き勝手に若年労働者を使い捨てできないように戻すことこそが、まず第一歩だと思うんですけどねぇ。高度に専門的な知識を持つ者のみの高賃金での派遣だった話が、いったいどうして一般の社員まで使い捨てにするなんていう話に変わってしまったのやら。。。
11日(水)
関東・東海・近畿よりも北部九州の入梅が遅れるのは13年ぶり、ここ60年間で5回しかないという珍事だったらしいですが、無事に福岡も梅雨入りをいたしまして、蒸し暑くジメジメした陽気になっています。福岡に来る前は、福岡は水不足の心配が強いという話を聞かされていたのですが、3年目の今年も水はちゃんとダムに貯められていきそうな気配です。降ると鬱陶しいですが、降らないとまた困る梅雨時です。
さて今日は訃報ですが、映画評論家の水野晴郎が76歳で逝去されたとのことです。淀川長治が亡くなってから、あまり映画評論家で好きな人っていうのもいないのですが、水野晴郎はまたいい味出していた一人だけに惜しまれます。個人的には映画評論家っていうよりも、日本を代表するB級映画である〈シベリア超特急シリーズ〉の監督としての方が印象深い人物です。ラーメンとか居酒屋というB級グルメが日本の食文化の裾野を担っているように、B級映画っていうのは映画文化に欠く事ができない存在だと思うんですけどね。シベ超シリーズはまさにそんな楽しさを持った作品群でした。
それにそんな作品を、晩年にかけて本人自身がとっても楽しんで作っていたのは有名な話でして、どんな方面でも同じですが、楽しんで手がけることっていいですよね。マジョリティの圧倒的な支持を受けることは無くても、本人自身が楽しんでいればマニア的な共感っていうのは生まれるものでして、そういうのを体現して若い者達に見せてくれたのも素敵ではないでしょうか。あの世では名優たちにB級作品への出演交渉を始めた頃でしょう。ご冥福をお祈りします。
13日(金)
霞ヶ関ではタクシー券でタクシーに乗るとキャッシュバックがあるなんていうことでニュースになっていますが、要するに公金を巡っての汚職事件なわけでして、数百人もやっていたという話しでなんでこんな事になっているんだと呆れ果てるばかりです。九州大学も国立大学法人として多額の税金が投入されているわけですし、研究費も税金から捻出されてきているわけですが、もしこれらの資金で購入・取引する事項に関してキャッシュバックを受けていたなんていう話になったら、僕個人が懲戒免職or依願退職になるだけに終わらず、九州大学自体が処分されることになっています。
そういうお金の使われ方に慣れている身としては、どうして霞ヶ関で小銭の汚職事件が平然と発生しているのか、しかも九州大学の収入の大きな部分を占める国からの資金を管理するおおもとの、財務官僚がそのキャッシュバック汚職の中心にいるということで、はらわた煮えくり返るばかりです。大学の研究者は研究費に関する様々な文科省ルールを守るように心掛けているのにもかかわらず、また守るように厳しく指導監督されているにもかかわらず、財務官僚をはじめとした霞ヶ関の官僚は、数百人もがキャッシュバック貰ってやりたい放題っていったい何なんでしょう。
大学と同じ程度のルールに基づいて、ちゃんと懲戒免職or依願退職してもらわなきゃ納得できませんよ。ほんと。
15日(日)
岩手・宮城の大地震のニュースが流れているなかで、ふっと犠牲者の名前に目をやったところ、岸由一郎という名前を目にして体が凍り付いてしまいました。2年超まえのとある機会にご一緒したことがありまして、当時はまだ交通博物館でしたが、交通博物館はJR東日本が中心でやっているおかげで、同じJR関係であってもJR九州のものとかだと基本的な資料類も揃ってなく、本当はそういうのも含めて研究者が利用しやすい網羅的な施設にしていきたいなんていうお話をされていました。
日本経済史・経営史関係の研究者ですと、鉄道博物館(旧交通博物館)の史資料類を利用する方も多いでしょうが、その学芸員の岸さんが駒の湯温泉にて被災してしまわれたというニュースは、耳を疑いたくなるものでした。まさにこれから鉄道博物館の中心として活躍していく、油の乗った時期の被災は、ご本人も無念でしょうし、我々研究者にとっても大きな損失と言わざるを得ません。今回の地震では死者行方不明者が20人以上にも達しています。岸さんを始めとする皆さんのご冥福を祈るばかりです。
23日(月)
昨年だか一昨年に、福岡の美味しい洋食屋さんとして清川の〈七半〉を紹介したのですが、それが今年のゴールデンウィーク前後にキャナルシティに出店したという話を聞いていたので、それでは是非とも一度行ってみるかという事で覗いてきました。B1って書いてあったので床から水が湧き出ているあの噴水の奥を探してみたものの見つからない。B1で飲食店ならあそこだろうと当たりをつけていたのが違っていてMAPで確認してみたところ、なんとホテルエリア側にあるということが発覚。
街の洋食屋っていう雰囲気が良かった七半が、ホテルエリアにあるっていうのをいぶかしんで行ったところ、本当にそこにありました。しかもお洒落なレストランっぽい店構えや内装でして、清川のお店とはかなり違う店になっていました。価格設定は清川の七半と同じですが、ビールでも頼まないと申し訳ないような感じなので、どうしても一人当たりの単価は高くなってしまうことでしょう。というわけだからなのかどうか知りませんが、あまりお客さんの入りは良くなかったです。
味もボリュームも清川のお店とだいたい同じで、床噴水側にあればもっと人気が出ていてもおかしくないはずなのに、ホテルエリア側に入ってしまったのが一番の失敗ではないでしょうか。気軽にジーンズとサンダルででも行ける街の洋食屋の良さが失われていまして、お洒落なのに安いレストランに変わっていたので、客層が清川とは全く違ってしまったためでしょう。とりあえず今のところは、それがあまり成功しているとはいえない状況でした。大学生どころか高校生だって気軽に入れる美味しい洋食屋だったのが、OLがメインターゲットみたいになっていたのは残念でした。アレでは僕もひとりでは絶対に入らなかったな。
24日(火)
最近の我が家でのヒットは、尾羽家です。これでオバイケと読むのですが、別名さらし鯨でして、よく分からないのですが鯨の尾っぽのどこかのようです。これがゼラチン質でして、酢味噌をかけて食べるのがマイブームになっています。前々からスーパーで気にはなっていたのですが、嫁と2人でちょっくらチャレンジしてみるかという事で買ったら、これがとっても美味しくて大ヒットでした。鯨っていっても1パックで298円でして、普通の刺身を買うくらいで買えちゃいます。
ところで話は変わりますが、いや変わらないかも知れないですが、グリンピースジャパンなる団体が、調査捕鯨の窃盗容疑で摘発・逮捕されたことは旧聞に属します。グリンピースというのはクジラを神格化している不思議な団体ですが、自分達の信念のためには違法行為も厭わないかのようなスタンスは恐怖を感じます。アルカイダが911でワールドトレードセンターに突っ込んでいますが、彼らも目的が正しいのだから行為は正当化されると考えていることでしょう。
特に彼らの論理で恐ろしいのは、捕鯨会社の買い取り分なのか横領なのかは分かりませんが(検察の判断は不起訴=犯罪には当たらないという話ですが)、それを私人が勝手に捜査・押収してしまう気持ち悪さです。警察が彼らを逮捕する時には、裁判所の礼状を貰ってから、初めて逮捕も捜査もできるのですが、そういう法的手続き無く民間人もしくは公的機関が勝手に捜査権を行使できるとなったら、恐ろしい恐怖国家が誕生してしまうことでしょう。そういうことに繋がりかねない行為を平然としてしまうという、それが恐ろしくもありまた一番腹立たしい事件でした。
30日(月)
普段はキャナルシティや天神あたりで買い物等を済ませているために、福岡に来てから一度も行ったことが無かったホークスタウンに、ついに遊びに行ってきました。唐人町の駅を降りてから若干方向感覚を失いますが、ビルの陰から見えるドームを目印に到達できます。エリアの感じとしてはこじんまりとしたキャナルシティっていうところですが、ショップなどはキャナルよりも少々若年層向けという印象でして、高校生っぽい二人連れなどもけっこういました。
先週公開されたばかりの〈インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王宮〉を見てきたのですが、ハリソン・フォードがとってもお爺ちゃんになっていました。父親役だったショーン・コネリーは亡くなったことにされていました。時代はさすがに1950年代で前作の時代から20年以上経過した設定でしたから、敵対する勢力もヒトラーのドイツではなく、スターリンのソ連へと変わっていまして、それとともに大学も赤狩りの旋風が吹き荒れ、考古学のジョーンズ博士も何故か赤狩りの対象にされてしまうことになります。地上での原爆実験をやっているところなども、時代性を感じさせますが、さすがにそこまでいくと、日本人としては見ていてあまり面白いシーンではありませんでした。
ケイト・ブランシェットがソ連軍の女性大佐役で登場しまして、黒髪のショートカットのためにガラッとイメージが変わっていたのが印象的でした。しかし、どんな役もこなす器用な女優さんだよなぁっと感心してしまいます。そしてそして、〈レイダース 失われたアーク〉でヒロイン役を演じたカレン・アレンが、なんと56歳にして再びヒロイン役で登場していたりします。65歳で日本なら定年に達しようとするハリソン・フォードとのやりとりは最高でした。
しかしインディ・ジョーンズシリーズを見終えるたびに思うんだけど、日本経済史なんかじゃなくて考古学者をやっていたら、とんでもない世界の神秘に触れられたかもしれないなぁっていう気分になりますよね。