2008年7月

3日(木)
 福岡の市営地下鉄のプリペイドカードの割引率が高いっていう話は前にしたことがあると思いますが、5,000円以上だと18%、つまり5,000円券は5900円、10,000円券は11,800円分使うことが出来ます。で、話がそれだけならとっても単純なのですが、福岡の市営地下鉄は1日券も安かったりします。平日で1日600円、月に何回か金曜日を中心に1日500円の日もあります。東京の地下鉄は710円、名古屋はバスと共通で850円とかだったので、初乗り運賃の高さも加味すると福岡の割引率の高さは図抜けています(まぁ、元々の運賃が高いのと路線が少ないという話は置いておいて)。

 話はここから細かくなるのですが、僕の研究室がある箱崎から六本松とか西新とかへ向かう時は、片道料金が290円、往復にすると580円かかってきます。というわけで、普段の一日券ではペイしないですが、1日券500円デーの日だとプリペイドカードと割引率が同じになります。さて、そうなると290円区間を往復するだけならば500円の一日券も、プリペイドカードも同じことになるわけです。ところが、せっかく一日乗車券が使えるのにプリペイドカードを使ってしまうと、仮にどっかへ夕方から出かけるってなった時の臨機応変に使えないので、そうなることはまぁ少ないのですが、取り敢えずは一日券を買ってしまったりします。

 以上を踏まえた上で、福岡の空港線と七隈線の接続は、天神駅と天神南駅の間を10分間くらいかけて地下の商店街を歩かせ、そこで消費して貰おうっていう作りになっています。そのために、天神-天神南間の乗り継ぎをする場合には、乗り換え専用改札口を通ることになります。けれども、1日乗車券を持っているときには、乗継じゃなくて普通の改札を通っても大丈夫になるんですね。天神‐天神南で乗降しても乗り継いでも、まったく料金が同じになるのが1日乗車券なのです。というわけで、1日乗車券を買って、乗継じゃなく乗降してしまうのが、最近気に入っている、とっても優雅な僕の時間の過ごし方です。この充実感を是非とも皆さんと共有したいところです。

7日(月)
 なんだか鉄道の話ばっかり続いて何なんですが、今日も鉄道の話です。週末ぶらりと東京へ行って来たのですが、そのついでに先日出来上がったばかりの営団地下鉄副都心線に乗ってきました。都営大江戸線の車体が小ぶりだったので、営団も新しいのは小ぶりにするのかなと思っていたのですが、ちゃんと他の路線と同じ規格の地下鉄のようでした。大江戸線にしろ福岡の七隈線にしろ、大柄な僕にとってはちょっと窮屈なものでして、普通の規格で地下鉄を作ってくれているのは嬉しい限りです。

 で、池袋から渋谷までの路線を乗り切ってみることにしたのですが、運賃が190円で所要時間が17分でした。あれ?山手線が運賃160円で所要時間が15分とのことなので、なんでこんな路線なのかといぶかしんでいたのですが、どうやら渋谷―池袋を11分で駆け抜ける急行があるとのことです。それに乗らないと池袋と渋谷のアクセスは山手線のほうが便利だったんですね・・・いやはや調査不足でした。また今度東京へ行った時に挑戦してみたいものです。あと、渋谷の地下が凄いことになっていまして、迷宮状態です。サミットに乗じたテロを警戒する警察の多さと相俟って、なんだか不思議な空間でした。

 ですが、路線はなかなか面白いところを通っていまして、池袋-西早稲田-新宿三丁目-明治神宮前-渋谷とかなんですね。で、西早稲田に実家のある後輩から聞いたのですが、最近は高田馬場界隈から早稲田生が消えていて、週末でも歩道の混雑がなくなってしまっているとか。確かに、池袋でも新宿でも渋谷でもどこでもアクセスし易くなって、一番環境が変わったのは早稲田の学生なのかも知れません。今後高田馬場の街はどうなっていくのでしょうかねぇ。

14日(月)
 先週東京へ行ったときの話しで、重要な話を書き落としていました。久しぶりにオリジン弁当に入って、昔好きだったガーリック唐揚げを買おうとしたのですが、なんとなんと、昔は100gで157円だったはずなのですが、いつの間にやら100gで178円に値上げがされていました。ガーリック唐揚げのみならず、他の惣菜も押し並べて100g178円に値上げされていまして、あまりの驚愕する事態に茫然自失となってしまいました。

 その後、100g178円出すのならば、もうちょっとお金を出して別の店で買うよなぁっていう事で、店の中でしばし立ち尽くした後に、他へ買い物に出かけてしまいました。昨今の物価上昇はなかなか切実なものがありますが、収入が劇的に上昇していない中での、2割近い値上げっていうのは、惣菜に関して言えば購入を躊躇させるに十分すぎるほどの状況ですね。どうせ値上げをやるなら、85gで157円とかの方が、ショックは小さかったのではないかと思います。量り売りの店の分かりやすさが、値上げを如実に実感させることになったのは、なんとも気の毒なことと思いますが。

 他の食料品もだいたい同じなのですが、スナック菓子系は内容量を減少させることで値上げをしているようでして、ダイエットには良いかもしれませんが、なかなか合点がいかない感じです。物価上昇に合せて、消費者の給与は上がっていくことになるのでしょうか。長らくデフレ経済が続いていて物価上昇というのが久しぶりの感覚ですが、オリジン弁当の100g178円はやっぱりチョッと高いよなぁ。。。

17日(木)
 大分を皮切りにした、公立学校の教員採用試験の汚職問題が世間を賑わせていますけど、前々から田舎の先生の一部はコネで入っていたっていうのは、結構よく知られた話だったわけです。ところが、そこにコネだけではなく多額の金品の授受が伴っていたということが、この事件の一つ目の大きな衝撃でしょうね。しかも、100万単位のお金が動いていたなんて、ただただ驚くばかりです。

 しかも驚くべき2つ目の点は、金とコネで合格する奴を作り出すために、本来合格していた人物の点数を不当に減点して、わざわざ不合格に貶めていたということになっては、損害賠償に発展する問題なのでしょう。税金からではなく、個人の資産から賠償して貰いたいところですが、まぁそうもいかないでしょうし、納税者はまた二重の意味ではらわた煮えくり返る問題です。

 そして驚くべき点の3つ目は、なんとそんな金とコネでの底上げ合格者が、3割にも達している点です。極めて単純に考えると、今教鞭を取っている3割は、教師のレベルに達していないにも拘らずコネと金で教壇に立っているということになります。日本の教育の質がどうの、詰め込みだ、ゆとりだ、といろいろ大真面目な顔して議論をしているわけですが、無能な教員3割抱えていちゃ、詰め込みもゆとりも関係なく、何をやろうとマトモな結果になるわけが無いでしょう。

 大分だけじゃないであろう事は、国民の多くも感じていることですし、金品の授受があった場合には逮捕、無かった場合にも該当者の退職等、適正な処置をしていくしか、日本の教育が向上するのは無理ではないでしょうかねぇ。

23日(水)
 僕らの世代というのは〈ドラゴンクエスト3〉が人気を博し、行列を作って社会現象になった世代なのですが、ドラクエのように復活の呪文を唱えると主人公が生き返るようなゲームは、生命の軽視に繋がると盛んにテレビの中で叫ばれていたのを思い出します。ザコキャラを次々と倒していくことによって、弱い者イジメの風潮が強まるなんていう論調が見られたのも懐かしく感じます。当時あのような主張をしていた方々っていうのは、20年ほどたった今となっては、どこでどんな顔して何をやっているんでしょうかねぇ。

 ドラクエに代わって当世は、〈ひぐらしの鳴くころに〉というソフトコンテンツが槍玉に上がっているようでして、ゲームシナリオ、小説、マンガetcといたるところでブームになっている関係上、そのうちのなんらかが最近の若い世代の自宅なりを捜索すると発見されるようです。そのためにまたテレビやら新聞では、〈ひぐらしの鳴くころに〉が犯罪者宅から発見されたと面白おかしく騒いでいます。そりゃ、百万部単位で売れているんだから、犯罪者宅にもちょくちょくあるものでしょう。我が家にだってありますよ。

 ドラクエやひぐらしが切っ掛けで犯罪を犯すなら、僕も何人の人を殺していることやら。こういう、因果関係も相関関係もなさそうなものを、老齢世代が理解できないからという理由だけで、また面白おかしく騒ぐスケープゴートが欲しいという理由だけで、祭り上げるっていうのはいかがなもんなんでしょうねぇ。いま大真面目な顔して、RPGは人殺しを生み出す危険な物だという論調を、ドラクエの頃と同じように叫んでみればいいですよ。周りからどんな眼で見られることやら。ひぐらし原因論で声高になっている方々は、あと20年くらいしたらどんな顔して暮らしているのでしょうかねぇ。

27日(日)
 善光寺が拒絶した北京オリンピックの聖火リレーで、チベットに混じって東トルキスタンの国旗が振られていましたが、昆明でのバス爆破について、東トルキスタンの独立を目指す勢力から犯行声明と、オリンピックに合せた更なる攻撃の予告がなされているみたいです。イスラム教を信仰する2,000万人もの人口を擁する民族でして、なんで中国領なのかの方が不思議なくらいですが、石油・天然ガスが大量に埋蔵されていますから、独立への道は遠そうですねぇ。オリンピックでは日本の選手団は、是非とも被害に巻き込まれること無く帰って来て貰いたいものです。テロ予告地域に観光で行かれる方は自己責任で。

 ところで話は全然変わりますが、箱崎宮で行なわれていた夏越まつりに行ってきました。でっかい茅の輪が神社にありまして、穢れを祓うために、このでっかい輪を左回り、右回り、左回りと3回くぐる行事です。輪をくぐる前に人形(ひとがた)に名前やら生年月日を記入しまして、頭、胸、両腕にこすり付けて、3回息を吹きかけてから初穂料とともに袋に入れて、それを持って輪をまわります。箱崎宮のお祭の中では小さなお祭なので、けっこう箱崎の地元の人が多かったです。

 そのお祭の最中に、わらびもちが売っていて、食べながら嫁と話していたのですがビックリ。元々のわらびもちって、本当にわらびからデンプン質を取り出して、それで餅にしていたんですね。。。確かに冷静に考えれば葛餅は葛のデンプンからなんだから、蕨餅は蕨のデンプンからつくるんだろうけど、わらびからデンプン質を抽出するっていう発想がありませんでした。かなり手間がかかるため、わらびからのデンプンでわらびもちを作っているというのは今は少ないみたいですが、昔はそうだったんですねぇ。てっきり「わらべもち」が訛って「わらびもち」なんだと思い込んでいました。