2009年4月 |
1日(水)
先日の話になるのですが、大きな荷物もあったしタクシーに嫁さんと一緒に乗ったら、運転手さんから、お客さん大学の先生でしょと言われてしまい仰天してしまいました。身なりはいつも通りに、若乃花がやっているちゃんこ屋だったらビラも渡して貰えないような格好(2007年8月24日参照)で、タクシーを止めてトランクに荷物を詰めて、後部座席に乗り込んで行き先を告げたら、即座にそんな反応ですよ。別に大学のまん前から乗ったのでもなく、自宅の近くからの乗車でした。まぁ、タクシーの運転手さんっていう職業は、そりゃ色んな人を見ているだろうけど、大学の先生だと速攻指摘されてしまうくらい、僕は大学の先生っぽくなってしまったのでしょうか。とってもショックです。
2月に沖縄へいった話は前に書きましたが、沖縄の時も乗ったタクシーの運転手さんに、大学の先生をしているって指摘されてしまいました。沖縄だからかなと思っていたのですが、そうじゃなくて僕に何かしら原因があったんですね。東京で指摘されることは今でも絶対にないでしょうから、まぁ、一つの原因は標準語を喋っていることなのは分かりますが、多分それだけが理由じゃないんでしょうねぇ。いい年して、真昼間から学生みたいなだらしない格好でタクシーに乗って、標準語で行き先を告げる客なんて、他にもいっぱいいると思うんだけどなぁ。。。
2日(木)
2009年度の科学研究費補助金の連絡がきまして、無事に若手研究(B)に採択されたとのことです。昨年度単年度の補助金として、中部電力を中心とした財団である、中部電力基礎技術研究所からの助成金を貰って、絶縁体である碍子と電力業との関係を経済史的に考察していたのですが、そこで蒐集した史料をもとに目途をつけて行った申請が、科研費の方でも採択されたわけです。ひとえに中部電力基礎技術研究所の助成金のおかげでして、本当に感謝してもしきれないほどです。これで、これから3年間は、碍子関係の史料を漁ってやっていけそうなので、ひとまずは一安心というところでしょうか。しかし、最初はよく分からなかった碍子ですが、これがなかなか奥深いものでして、最近は電柱見上げてにやけたりしています。というわけで、プロフィールに研究費の項目を付け足してみました。
しかし、飲食器の陶磁器に関する研究を、取り敢えずはまとめたおかげで、結構気ままにいろんな研究ができているのが幸せです。やはり、博士論文を仕上げてっていう過程で、陶磁器業以外には極力脇見をしないようにやって来ましたけど、その枠が取れたのは気分的に楽ですね。もうすぐ経済の方の紀要から十七銀行という、福岡銀行の前身の銀行の一つに関する小論を出しますし、9月〆切なのに取り敢えず書き纏めてしまったのは絹織物の博多織に関する拙文ですし、炭鉱関係もボチボチやっています。碍子はまぁ陶磁器業の延長で研究するものですけど、かなり戦線を拡大しているなぁっていう気もしますが、これがこの先どうなっていくやらは僕にも誰にもよく分かりません。でも、ゴールが見えないまま手探りで研究するのは楽しいもんです。
13日(月)
先日、東京から福岡へと飛ぶ飛行機に乗って、ふと座席に座ろうと思ってみたところ、僕の確保していた座席の真左を、経済のとある先生が確保されていまして、奇妙な縁でご一緒して福岡に戻ってくることになりました。50代の先生ですが、未だかつてすぐ隣の席に偶然知り合いが座るっていう経験は無かったということで、初めての経験だと驚いていらっしゃいましたが、僕が30代も半ばにして経験できたのは多分かなり貴重です。ほんと、目を疑うくらいビックリして、飛行機が落ちるんじゃないかと心配したくなるくらいです。他の先生達と話していても、近くに知っている人が、と言うことはしばしば耳にしますが、真横に偶然席を取ってしまうというのは、流石に聞いたことがなかったですからねぇ。
ところで、この前とっても魅力的なことを頼まれてしまいました。佐倉にある国立歴史民俗博物館、つまりは歴博にいるある先生から、明治期の陶磁器やら陶磁器製造のための道具類を、歴博が蒐集していくっていう話になっているらしく、それに協力しないかっていうお声をかけて頂きました。なかなかこういう魅力的な雑務の依頼っていうのは少ないものでして、二つ返事で引き受けてしまいましたが、確かに明治期の物っていうのは、今残さないと残らない道具類や、今集めないと価格が高騰してしまう製品類など、集めるにはうってつけの時期なのかも知れません。ちょうど不景気ですし、いい焼き物や道具類がお手ごろな価格で集められれば良いんですけどねぇ。
16日(木)
何やら夕方にテレビをつけたら、19時を回っているにもかかわらず民放でニュースっぽい何かをやっていて、あれ、まだ18時台なんかな?と錯覚をしてしまいましたが、どうやらこの4月の番組改編で19時からも民放がニュースをやるようになったみたいです。今年新年のところで、今年は民放や新聞社で倒産するところが出るかどうかが楽しみだと書きましたが、生き残りをかけたコストカットで、番組製作費が安い生放送をゴールデンタイムにやることになっているみたいです。でも、NHKがニュース番組をやっている真裏で、ニュースバラエティーみたいなのはあんまり需要がないと思うんだけどなぁ。
などと思っていたところ、TBSが終日かけて一度も視聴率10%を超えない日々を連発しているとのことで、迷走に迷走を重ねて、最早どうしていいかもわからなくなっているようです。夕方に再放送した水戸黄門が、一日のうちの最高視聴率だったとかで、あまりの悲惨さについつい笑ってしまいました。昔は報道のTBSとか、ドラマのTBSとかいわれて、1980年代くらいまでは日本を代表するテレビ局でしたが、今やめっきり斜陽ですねぇ。TBSは赤坂に広大な不動産を持っているので、TBSが倒産することはまぁないと思いますが、TBSからの番組提供で成り立っている、TBS系列の地方局辺りが一番経営的に苦しいところでしょうか。
17日(金)
そうそう、3年前に九大へ来て驚いたことなんですが、九大には教員であることを証明するものは何もありません。職員証みたいなカードですね、あれが無いんです。ですから、不審な行動を街中でとっていると、警察官とかに職務質問をされても、出せるものは免許証だけで自分の職を証明することは不可能な状況でした。それが、九大の伊都キャンパスへの移転と並行して、順次教職員へも職員証みたいなカードが配布されるようになっていっています。既に伊都キャンパスに移転した部局などでは、カードを貰っているところもいくつかあるようです。
で、遂に我々も平成22年度ですから、来年度には自分に職があることを証明するカードが配布されるということになったみたいです。あれがないと、他の大学の図書館とかを利用する時に、いちいち証明書を出してもらったり、色々と不便だったのですが、これで一気に便利になります。とはいっても、財布の中のいろいろなカード類もパンパンでして、本当に便利になるのかどうかは一概に言えませんが、まぁ現代の社会で生きていく上においては、それなりに便利な部類に入ると言って良いのではないでしょうか。っていうわけで、来年度にカードが発行されるのを、ちょっと楽しみに待っています。
24日(金)
SMAPの草なぎ剛(なぎは弓ヘンに「剪」)っていうのは、1974年生まれでして、僕の同年だったりします。ちなみに草g剛とちゃんと書けます。泥酔して深夜の公園で全裸で叫んでいたということで、公然わいせつ罪の現行犯で逮捕されて、たっぷりお灸をすえられたようですが、問題はこれからの賠償金になってくるでしょうね。総務省の地デジ普及に加えて、トヨタやP&Gが宣伝用に使っていたということで、それらの損害賠償金額は、ちゃんと払ったら数十億円になって来るだろうという話です。覚醒剤とかみたいな重罪ではないですが、破廉恥な罪っていうのはイメージを大切にする企業にとっては最も嫌なものですからね。全裸で咆哮している宣伝塔じゃ、企業名に泥塗って歩いているようなもんです。
しかし、34歳にもなれば、自分がトラブルを起こした時に、周囲に与える影響力の大きさっていうのは、そろそろ理解していいお年頃ではないのかと思うんですけどねぇ。僕も何かをやらかせば、すぐに九州大学の准教授がこれこれの犯罪をして、何それの不祥事を起こして、ってなりますから、それがフッと頭をよぎって、残念ながらついつい慎重な行動になってしまうわけです。ましてや、自分の顔と名前で数十億円、数百億円の仕事をしているとなれば、僕だったら怖くて普段は家に引き籠って生活してそうな気がします。実際、引き籠り体質の芸能人とかちょこちょこ見かけますが、あの気持ちはとっても良く分かります。
ニュースなどで目にする、ジャニーズ事務所の建物っていうのが、僕のイメージしていた芸能事務所と比べてはるかに小さかったのが印象的ですが、あぁ、そういえば二月の沖縄旅行で見た沖縄アクターズスクールもとっても小さくて驚きましたが、事務所を上げて返済に追われることになるんでしょうねぇ。
ところで、そんなバカニュースよりもより大きな問題ですが、デジタル家電やATMや制御装置やなどなどのIT技術情報を、中国政府が強制開示せよと迫って来ているようです。情報を無料で提供しないならば、一切の中国への輸出なり現地生産なりを禁じるという、世界に驚愕を与える通告を出してしまっています。多額の投資をして開発してきた、知的財産として保護されるべきものであるのに加え、安全上の問題からも公開されたら困る情報の数々です。日本メーカーだけじゃなく、世界中のメーカーに対して、想像を絶するこんな無茶振りをしているようでして、中国の経済状況は公開されている情報以上に危機的なのかも知れません。どうなっちゃうんでしょうか。
26日(日)
メキシコで豚インフルエンザの人への感染が見られているということで、それも数千人規模で感染者が、数十人規模で死者も発生しているということです。アジア発の鳥インフルエンザの人への感染ばかりが危惧されていましたが、メキシコ発になるとは思いもよりませんでした。しかし、1910年代末に発生したスペイン風邪とよばれる鳥インフルエンザからのパンデミックですが、これも一説にはメキシコ発だったのではと言われているようです。ちなみに、同時期の第一次世界大戦での死者数が2000万人だったのに対して、スペイン風邪の死者数は4000万人〜1億人(感染者は6億人)と言われていまして、戦争よりも多くの死者を出す可能性があるのがパンデミックです。
しかもこの鳥インフルエンザなり、豚インフルエンザなりからの人への感染で深刻なのは、20代〜40代の死亡率が著しく高いという点でして、ドンぴしゃな自分としても嫌なデータです。その理由もまだ断定されてはいないようですが、よく言われるのはサイトカイン・ストームと呼ばれる、免疫系の過剰反応でして、若くて健康な人ほどこの防御反応が過剰に振れてしまって、アレルギー反応のような多臓器不全となってしまうようです。今回のメキシコ発の感染でも、青年や壮年世代の死亡率が高いようでして、スペイン風邪と同様の状況になってしまっています。
ちょうどGWに入っていく時期ですので、海外渡航が増える時期ではありますが、メキシコでは学校の閉鎖などが始まっているようですし、GWに出国した人々は帰国できない可能性も出てくるでしょう。また、アメリカの西海岸やメキシコとの国境沿いでも、感染者や死者が出ているというニュースがありますから、今後どうなっていくのかというのは非常に要注意な状況です。ただ1ツ幸いなのは、タミフル耐性が付いてしまっているような鳥インフルエンザとは違い、今回の豚インフルエンザからの感染は、タミフルが効果を上げているようでして、副作用とかで問題になっていましたが、タミフルが活躍する場となりそうなところです。でもまぁ、何はともあれ、君子危うきに近づかずということで、極力は人混みを避けた方がいいことに違いはありません。
30日(木)
新型インフルエンザについて、思ったよりも早く、WHOからフェーズ5の認定が出てしまっています。ちなみに先日は豚インフルエンザと書きましたが、豚フルだと誤解を与えかねないということで、軒並み訂正されていっていますね。うちの母親なども、豚肉を食べて良いんだろうか云々と心配したメールが来ていましたが、豚から感染するのではなく、人から人へと感染するインフルエンザです。渡り豚かなんかが飛来しており、さらには家で飼っている豚を殺して食べる食生活ならば、豚からの感染を心配した方がいいのですが、幸いにも豚は飛びませんし、豚の飼育も近くでしていませんからねぇ。飛べない豚はただの豚だ、とほくそ笑んでいたら、色んな意味で冷たい視線を嫁から投げかけられてしまいました。
その新型インフルエンザですが、GWに入って日本人の出国と入国が激しくなってきますから、このまま日本国内に新型インフルエンザを持ち込ませないなんて言うのは、なかなか難しいところでしょうね。遅かれ早かれ発見されることにはなると思いますが、インフルエンザウィルスは高温多湿を嫌う関係から、少しでも先延ばし出来ればっていうことでしょう。そうすると、冬季の乾燥する時期までにワクチンやらの製造もフル回転できる訳でして、この若干の時期の差は大違いになってきます。あまり、蒸し暑い梅雨や夏を待ち焦がれるっていうことはないのですが、今年ばかりは一日でも早く梅雨になってくれないかと、そんなことを願ったりしています。
あと先日来の懸案でした、中国におけるITソースの強制開示という方針が、取り敢えずは1年の延期というニュースが入ってきました。また対象品目も、政府調達品に限定するということです。世界的な大反発を喰らったことへの対応ですが、政府調達品とはいっても重要な企業秘密がそこから中国の民間企業へ駄々漏れする可能性も否定しきれませんし、この先もまだまだ一悶着起こりそうな感じがしますねぇ。政府調達品に限って無理強いすると、単に10年だか20年遅れたシステムを納入されるだけで、これまた何もメリットはないんですけどね。
話は全然変わりますが、政治経済学・経済史学会から依頼された書評を書き上げてしまいました。木山実『近代日本と三井物産』
ミネルヴァ書房でして、なかなか面白かったので気合いを入れて書いて添付ファイルで送ったのですが、書評が溜まっている関係で掲載されるのは2010年の1月号以降になることでしょう。書評っていうのは、ある程度の新鮮さが重要だと思いますから、出来るだけ早く載せて貰いたいところですが、なかなかそうもいきませんからねぇ。来年になったら何を書いたか忘れちゃっいそうですが(苦笑)