2013年5月 |
6日(月)
今年のゴールデンウィークは、5月なのに北の方では雪が降っていたり、福岡で22年ぶりに、長崎では42年ぶりに5月の最低気温を更新とか、涼しいというよりも肌寒い状況でした。福岡に来て彼是8年目になりますが、4月中に冷房を入れないどころか、月末まで暖房を入れて過ごすなんていうのは初めての体験です。ゴールデンウィークも終わりに入って気温も上がってきましたが、昨年もそうでしたが、湿度が低くて過ごしやすい初夏の陽気です。
ところで、ニュースを見ていると平均気温というのが出てくるのですが、あれは、過去30年間の平均気温をもとに算出しているものでして、しかも10年に1回データが更新されますので、現在の平均気温は1981年〜2010年までの30年間の数値から作っているということになります。そして気象庁が〈日本の月平均気温偏差(℃)〉〈日本の年平均気温偏差(℃)〉っていうところで、この平均気温との偏差を1898年から年・月ごとに出しているので面白くて見ていました。
そしてこれを世界の平均気温との偏差のデータと組み合わせたところ、1960年代くらいまでは世界と日本の偏差の伸び(偏差の値じゃない)にあまり大差が無いのですが、1960年代から70年代以降に日本の伸びがグッときます。つまるところ、高度経済成長前半期くらいまでの日本の温暖化は世界標準ベースに近似していたのが、高度経済成長後半期以後は世界標準と温暖化ペースが乖離していっている様子を読み取ることができたりします。
気象学者でも地球学者でもないので、だから何だと言われても困りますが、地球全体の温暖化の問題と、日本の温暖化の問題というのは、果たして完全に一致した問題なのかどうかって言うのは視野に入れても良い論点なのではないか、というようなことを考えつつ、書類作りの現実逃避をしているのでした。。。
16日(木)
ついに福岡市の人口が150万人を超えたということで、福岡市では今年を記念イヤーとして年末までお祭り騒ぎをする事になったそうです。ついこの前、2011年6月の段階で京都市の人口を抜いたばかりだと思っていたのに、そこからさらに3万人ほど増加しまして150万人の大台に到達です。次に目指すのは154万人を数えます神戸市の人口でして、神戸市を目指して福岡市は頑張っていくことになります。100万人到達から150万人到達まで38年間もかかった福岡市ですが、昨今の人口増加ペースはなかなかのものがあります。
しかも、1975年の人口100万人突破は早良町の福岡市への編入に際してのことでしたが、それから38年間、福岡市は市町村合併をしないでここまで人口を増やしてきたことも特筆されます。平成の市町村合併においても、福岡市の周辺市町村が福岡市へと合併されること無く、ただただエリアが変わらないまま人口が増加してきたのはなかなかです。しかしそう単純に喜んでばかりいられない側面もあります。福岡市の人口増加は、一に九州各県からの人口吸収があげられます。九州各地が過疎化していく中で、九州圏内の中核都市としての福岡市だけが富んでいく姿はよろしくありませんので、福岡市の成長をいかに九州各地へと還元するかということが重要になっていくことでしょう。
一方で二つ目の要因として、九州圏外からの移転も見られます。大都市でのせわしない生活には疲れたけれども、田舎へ引っ込んだ生活は不便そうという人たちに、人口百数十万人〜二百万人という規模の都市はちょうど適切なのかも知れません。程よい都会で程よい田舎という感じです。ファッショナブルな街も、田畑も、歓楽街も、漁港も、商店街も、果樹園も、住宅地も、全部コンパクトにあるって言うのはなかなかの魅力です。
28日(火)
僕が担当している大学院が改組となってその書類作りに追われているお話は何度もしているところです。文部科学省での改組の審査では、設置審にかかる〈意見伺い〉での改組と、設置審にかからない〈事前伺い〉での改組というのがあり、今までは〈意見伺い〉ということで書類の準備をしてきたわけです。ところが、文部科学省のほうから〈意見伺い〉ではなく〈事前伺い〉のほうで対応できるという回答が届き、めでたく設置審にかかる手間はなくなったわけであります。というわけで、設置審用に準備してきた〈意見伺い〉用の大量の書類は不必要となり、今度は〈事前伺い〉用の書類の作成と相成ったわけであります。
僕が作成した書類の量だけでも、軽く論文1本分を超えるくらいはある状況でして、当然の事ながらこの間は全く研究も進んでいない惨状です。カミさんと話して合点がいったのですが、定年の時などに自分の業績一覧を解説付きで作って配る人がいるのは、あれは日の目を見なかった設置審の申請書類の再利用だったんだと納得した次第です。確かに、こんなにも時間と労力をかけた文章が、誰にも見られないというのは忸怩たるものがあるのです。。。
そんなことよりも、今度、生まれて始めて結婚式の乾杯のスピーチって言うのを頼まれていまして、単に乾杯だけじゃなく3分くらい話して乾杯をということで、短くオチを付けるという一番苦手な役割に今度は頭を悩ましているところです。いや、長く話してもどうせ僕の話にはオチがありませんが。。。