2013年11月 |
10日(日)
島倉千代子さんが亡くなりましたね。僕の中学生の頃に〈人生いろいろ〉が大ヒットしていたのが思い出されます。東海の中学の時の音楽の定期試験で、自由課題で好きなことをやって評定って言うのがあったのですが、その時に島倉千代子〈人生いろいろ〉を歌うと高得点が取れるという情報が流れまして、みんなが順々に〈人生いろいろ〉を歌っていたのが懐かしい思い出です。ちなみに、そのとき流れた情報は真っ赤な嘘でした。何はともあれ、ご冥福をお祈りいたします。
ところで話は変わりますが、政府は減反政策を終わらせる方向で話を進めているようでして、長らく続いた方向性からの大転換が行われるようです。コメの関税に関しても引き下げが議論されていますし、農家を取り巻く環境がこれから急変していく予兆が感じられます。価格を優先して外国産の農作物を食べるも良し、少しくらい高くても国産の農作物を食べるも良し、そこら辺は消費者の選択に委ねられることとなるわけです。
個人的には、輸入菓子とか大好きなので輸入品を購入することも多いですが、日々の食生活という点から見ると国産を選択をすることが多いです。確かに価格だけ見ていると輸入品にも心が動きますが、やっぱり食っていうのは人間が生きていく根本でして、単に経済合理性だけで判断しては駄目だろって言う気持ちも働くんですよね。スローフードの運動とかにも結構共感しているのですが、大量生産の食っていうのは若い頃はそれで良かったですけど、40に手が届こうという年齢になってくると嗜好が変わっていくのです。勿論ケンタッキーやコンビニの肉まんなんかも食べますが、ご飯におかずに味噌汁にという食生活がホッとするのです。
24日(日)
結婚記念日のお祝いに、清水焼の香炉をプレゼントしました。これが、青緑がかった釉を下地に混じりきらない深い藍色の釉薬と透明釉が重なった絶妙な釉薬で、しかも姿かたちがホッコリと丸みを帯びた可愛らしい香炉でして、カミさんもなかなか気に入っていたようなのでプレゼントに選んだのでした。で、買ってから暫くカミさんが使ってくれていたのですが、ある時突然、なんか色合いが茄子に似ているっていうんですね。確かに、照明を落として色合いを眺めると青緑色の部分よりも深い藍色の部分が強調され、茄子っぽい色合いに見えるんですね。そして、その色合いの話を聞いていて、ホッコリとした丸さをした形が、無性に賀茂茄子に見えてきてしまったのです。清水焼だって言うこともあって、見れば見るほど賀茂茄子に見えてしまうのでした。
そんな話を、飲みに言った際に香炉の姿形を思い出しながら2人でしていたところ、たまたま隣に座った、年のころは良く分からないけれども結構年配のお爺さんがその話に入ってきまして、賀茂茄子、賀茂茄子っていう話をさっきから我々がしているんだけれども、人生って言うのは〈可も為す〉ような人生ではいけない、〈不可も為す〉ような人生が好ましいんだっていう事を言うんですね。なかなか茶目っ気のある笑顔でそんな話をしてくれまして、香炉のおかげで年輪を刻んだ話が聞けたのでした。