2014年7月 |
7日(月)
七夕って言うのは雨の日が多いのですが、今年の七夕は豪雨です。ちょっと早めの台風も九州に向かっていますし、被害が少なければと思うばかりです。。。
ところで、萩で買ってきた萩焼が、いい感じに変化を見せています。萩焼は、萩の七化けと言われるように変化をしていくのが特徴ということは知っていたのですが、こんなに早く変化をしていくって言うことに少々驚いています。萩焼は、器本体と釉薬との焼き上がり具合の違いによって、貫入から入り込んだ水分が、器の様相を変化させていくということなのですが、本当に見事に変わっていっています。今の状態が、一化けなのか、それとも二化けなのか、それは良く分からないのですが、とにかく変化しています。
温かい煎茶を飲む器は志野焼を使っていたので、夏に合わせて冷たいお茶を飲む器用に萩焼を用いたのですが、同じ長石釉であるにもかかわらず、志野焼は当然の如く全く変化をしないのに、萩焼は変化をしていくものでして、とにかく不思議な器です。勿論、科学的には説明が出来るのでしょうが、人の体感として、視覚として、器のように硬くてしっかり出来上がっている筈のものが、けっこうな短期間で変化をしていくのを体験できるのは本当に不思議です。そして、面白いことに、その変化で萩焼っていうのは味わいが増していっているんですよね。
11日(金)
マスメディアが大騒ぎしたのが嘘のように並の台風に終わった8号ですが、予定は色々と混乱をきたしております。しかしその中で、台風の合間に予定通り行えたのが、福岡空港でのビアガーデンでした。昨年は、2週間ほど前に予約しようとして頓挫したのですが、今年は準備万端に1ヶ月前から予約して実現できたのでした。
噂には聞いていたのですが、夕焼けが絶景です。空港の夕焼けというのを、日没にかけてのグラデュエーションとしてゆっくり見る時間なんていうのはなかなか作れないものですが、福岡空港は確かに夕焼けの絶好のポジショニングです。台風の雲とその切れ間の晴れ間との真ん中を、真っ赤というか橙色というか見事な夕焼け、しかもゆっくりとゆっくりと色合いが変化していく様子は、ビアガーデンでほろ酔いって言うこともあって絶妙でした。
ただ如何せん、場所が空港の屋上なだけありまして、騒音も結構なものがあります。隣にいる人との会話も、体を寄せてしっかり話を聞かないと聞こえません。まぁ、酔っ払ってくれば自然と大声になるという人はいいですが、軽く歓談するっていうのには向いていません。カップルとか夫婦が2人で密着して話すか、大人数でワイワイがやがや騒音の中で楽しむか、その両極の楽しみ方に限定される感じのビアガーデンでした。今回は団体割引がきくくらいの人数で大規模でやったので良かったですが、数人単位の飲み会にはちょっと不向きかも知れません。
15日(火)
アメリカンスタンダードという問題はどこの世界でも悩ましい問題ですが、日本の大学教育においても2023年問題と呼ばれるように、医学教育の分野でアメリカンスタンダードに合わせろという要求が行われているようです。2023年だから9年先という誤解をしがちですが、医学部教育は6年制ですから、2017年度の入学者からアメリカンスタンダードをどうするかという問題に晒されてしまいます。けっこう喫緊の課題です。
アメリカの医学教育認証評価制度に、全世界の大学医学部を振り分けていこうという、他国民からすればなかなか不快な話ですが、不快だからといって無視できないのがアメリカンスタンダードの難しいところです。勿論、日本の大学としてはアメリカの医学教育認証評価制度なんて無視するという選択も可能ですが、そうすると、日本国内には認証評価を受けた大学と受けてない大学が並存してしまいます。それは、大学医学部の優劣を付けることを意味していまして、優秀な学生を集めたい各大学としては難しい問題なのです。
この認証評価の基準がなかなかの曲者のようでして、カリキュラムをアメリカ流に改めろというものです。日本の大学には当然、長年培ってきたカリキュラムがある訳ですが、それでは認証評価をパスしません。長年の経験や蓄積は色々と捨て去り、アメリカ流の教育カリキュラムに変えなければならないのです。横暴以外の何者でもないのですが、日本の医学教育の経験や蓄積を生かしつつ、アメリカの認証評価をパスするカリキュラムに変えていくという、パズルを解くような作業が各大学には押し寄せていくことでしょう。
今は医学の分野だけですが、これが他の分野にまで広がったらどうなるのでしょうかね?
24日(木)
この7月にミシュランから、ミシュランガイドの福岡・佐賀版が発売されたのですが、そこの中に、この前の3月に荻野喜弘先生の古希御祝会でもお世話になった〈柚子庵 福岡店〉が入っていたので嬉しい驚きです。ちょうど、ミシュランガイドが発売されるって言う話があった頃だったので、ミシュランに掲載されたら良いねぇっていう話だったのですが、まさにドンピシャでガイドに掲載されました。本店は久留米らしいのですが、そちらの方はミシュランガイド掲載されておらず、福岡店っていうところまでドンピシャでした。
柚子庵は、純粋な日本料亭というようりも、和洋折衷の和風よりの料亭でして、ハイカラさを醸し出している名店です。柚子庵の店名にもなっています、柚子を使った和風と洋風の中間のようなグラタンっぽいやつがあるのですが、これが最高です。今のシーズンは柚子は無いのですが、涼しい季節にはこの柚子の料理がコースに入っていまして、是非とも食べていただきたいですね。桜坂の高いところにありまして、博多湾まで見渡せる景色も絶景だったりします。納得の掲載でした。
しかし、ミシュランガイドのよろしくないところは、ガイドに掲載されてしまうと、あまりにも人気が出過ぎてしまいまして、当分の間は予約が取れなくなってしまうというところです。ガイド掲載前から知っていた身としましては、喧騒が落ち着いて貰いたいとも思うのです。