2015年8月

3日(月)
 昨今の大学事情では、8月に入っても試験ですし、さらには採点から教授会から山盛りの日程になっていまして、いっこうに夏休みの研究モードへと突入できないのが悩みの種です。そもそも15コマの授業を必ずやってプラス1日の試験日を設けるというのに無理がありまして、試験の日程を15コマ目と数えるいわゆる教場試験に統一しても良いんじゃないかと思っています。試験っていうのは、授業で教えたことを最も復習する場でもある訳ですから、この試験日を15コマの中に含めることに、何ら矛盾は無いと思うんですけどねぇ。

 ところで、昨年に九大の総長が交代したのですが、総長が交代して以降は九大の制度作りが急に先進的になりまして、今までは全国的にみたら後進的だったものが、全国水準の研究・教育環境へと脱皮していっています。例えば、ハラスメントに関しましても、ハラスメントの申立者に対する教職員からのセカンドハラスメント行為を罰するルール作りを行ったり、研究費に関しましても、換金性が高い備品について登録するルール作りを行ったり、急展開で行われています。

 また、人事制度のポイント制も、学内共同施設で不可欠な部署は対象外となる事となりまして、記録資料館もそれに含まれることとなりまして、この4月から新しい助教を採用できていたりします。大学っていうのは、大学の特性を踏まえつつ、世間の動向も受けつつ、改革すべきところと改革すべきでないところの見極めが大切なんだと思いますが、新しい総長体制の下で九大はそれが上手く回転するようになったような気がしますね。

11日(火)
 福岡市美術館へとカミさんと一緒にふらっと行ってきまして、〈肉筆浮世絵の世界〉を堪能してきました。なんと!170点もの肉筆浮世絵が見られるという、ここは上野か浅草かっていうくらいのラインナップの数々でして、福岡にいながら大量の浮世絵が見られることに感動でした。しかも、菱川師宣、鈴木春信、喜多川歌麿、葛飾北斎、渓斎英泉、歌川広重といった錚々たる顔触れが並んでいまして、その企画力に驚くばかり。こんな企画展を東京とかでやったら混雑しきりで大変だろうなぁっと思いながら、ゆったりとした空間で優雅に楽しんだのでした。
 
 さらには、同時に春画展をやっていました。ついこの前、大英博物館で春画展をやっていて春画の美術品としての再評価が始まったばかりなのですが、その最先端の波を受けての意欲的な展示です。こちらは肉筆画だけではなく版画もですが、歌麿をはじめとした作品群でして、約30点100枚弱の春画はなかなか壮観です。でも、カミさんと春画を見るというのも微妙なもんですよ。それにしても春画の所蔵者に旧大名家が多いのは、お世継ぎ作りのための性教育に用いられたからなのでしょうかね。

 とこで話は変わりますが、オニギリ用にギコギコした山椒味噌が残っていたのですが、これを使ってカミさんに肉野菜炒めを作って貰いました。単なる味噌で作った肉野菜炒めとは違い、舌への刺激がなかなか強く、キャベツも、モヤシも、タマネギも、黒豚の上品な脂と山椒味噌の混ざり合った汁によって、完全にご飯のお供へと化けてしまうのです。あまり毎日同じものを食べるのが好きではない僕としては珍しく、連日の山椒味噌での肉野菜炒めをオーダーしてしまったのでした。

24日(月)
 〈大英博物館展100のモノが語る歴史〉が太宰府の九国博でやっていたので、カミさんとふらっと行ってきました。東京都美術館と神戸市立博物館と太宰府の三ヶ所だけっていう、ちょっとお得な気分のイベントでした。大英博物館が持っているコレクションの中から100点を選んでっていう企画でして、やはり統一性の無さは否めないのですが、一度に様々な展示物をつまみ食い出来る的なお得感はありました。

 ただ、展示物の隣に目を移すと、頭の中の情報も次の情報へと一新し、その次へ目を移すと、さらに全く違う情報に頭の中を更新しということが連続しますので、めちゃくちゃ見ていて疲れました。展覧会系は、もっと統一したテーマがあった方が、頭をフル回転させること無くスムーズにいくので見ていて楽ですよね。あと、101点目のモノを九国博で考えましたという出し物をやっていたのですが、あれは完全に蛇足でした。無かった方が、大英博物館のメッセージ性もよく伝わったのではないでしょうかね。

 それにしても夏休みとはいえ、太宰府の人出がかなり多くなっていることに驚きです。あの賑わいでは菅公も京都に戻ったと錯覚するのではという賑わいでして、まぁ京都は京都で菅公が見たら洛陽か長安かという賑わいになっていますから、何処も彼処も大混雑です。僕が福岡に来た頃の太宰府は、これで参道のお店は大丈夫なんだろうかと心配したくらいだったのに隔世の感があります。

 福岡へのあまりにもの観光客の多さに、博多駅は再開発の一貫として1階お土産物売り場〈マイング〉の26年ぶりの全面改装に突入します。ちなみに、26年前の改装が行われたのは1989(平成元)年11月のことでして、まさにバブル経済の真っ最中の出来事だったのですが、そんなバブル経済以来の改装です。来年春には丸井の博多駅店も誕生しますし、博多の街も移り変わっていきますねぇ。