2016年2月 |
4日(木)
この度、福岡市が世界水泳選手権大会の2020年の舞台になる事が決定しました。2001年の大会に続いて2度目の舞台でして、なかなかのビッグイベントが待ち遠しいばかりです。しかしながら悩ましい点がありまして、世界水泳自体が2001年に比べて今では2倍弱の規模にまで拡大しています。2001年の頃とは違い、唯でさえホテルや公共交通のキャパがパンクしている福岡市にあって、果して拡大した世界水泳を受け入れた時にどうなるのかは未知数です。
2020年までの4年間でホテルが激増する事は少々考え難いですから、福岡市を拠点として北部九州エリアをつなぐ動脈を作ることが大切になってくることでしょう。北九州市、鳥栖市、久留米市、佐賀市、熊本市などでの宿泊もして貰いながら、新幹線、特急、バスなどで福岡市へと移動して貰うルートをどのように作るのかが、今後の課題になってくるのではないでしょうか。壱岐で宿泊をし、高速艇で1時間かけて福岡っていうルートも結構オシャレなのでお勧めです。
ところで話は変わりますが、先日カミさんと一緒に行き付けの焼き鳥屋さんで飲んでいたとき、〈むっちゃん万十〉なるものがある事を知らされると共に、10年近くも住んでいてそれを知らなかった事に、他の常連さん達に驚愕されてしまいました。翌日、買ったからという誘いの電話を貰って、はじめて〈むっちゃん万十〉なるものを食べたのです。半熟のハムタマゴが一番人気なのですが、ムツゴロウ型のタイヤキみたいな皮にはさまったこれが絶品。色々なB級グルメがありますが、確かにこれは福岡を代表するB級グルメです。ただ、半熟じゃなく完全に火が通っているケースもあるらしく、当たりハズレがあるのが難しいところですが、半熟の〈むっちゃん万十〉のハムエッグは、10年近くいて始めて知った福岡グルメなのでした。
9日(火)
パリのマルモッタン・モネ美術館の名品が、東京、福岡、京都、新潟を巡回していくなかで福岡の番が回ってきましたので福岡市美術館へカミさんと一緒に見学に行ってきました。印象派の名前の由来となった〈印象 日の出〉をはじめとして、モネの作品の数々が福岡で見られるというのは感動的。12月末からやっているので期間もすでに終わり間近ですが、急いでいって来ました。
〈印象 日の出〉がいいのは言うこともないので置いておいて、今回はじめて気付いたのは〈睡蓮〉です。モネが多く描いた〈睡蓮〉は上野の国立西洋美術館とかスミソニアンとか色々と見ているのですが、マルモッタン・モネ美術館の〈睡蓮〉を見ていたら、カミさんとふと一つのことに気づいて意気投合したのです。なんと〈睡蓮〉が浮いています。
睡蓮の浮かぶ水面の透明性を作り出し、それが油絵における絵の具の微妙な立体感によって浮いているのです。写真やテレビなどで見ていると分かりづらいのですが、そして他の〈睡蓮〉を見ていた時にはそれ程気付かなかったのですが、モネの画法っていうのは遠近法を何歩も進めて、今でいう3Dの元祖みたいなことになっているのです。そしてこの3D的な視角からモネの作品を見ていくと、確かにどれもこれも浮いています。モネはこの3Dの実験をし続けた画家なのかぁっと感動し、カミさんと大盛り上がりで美術館を駆け抜けたのでした。
22日(月)
しばらく沖縄へと調査に行っていましたが、今回は春節は終わっているはずなのに爆買い旅行客がまだまだ沢山いましたし、読売ジャイアンツが那覇で春季キャンプやオープン戦をしている関係でファンがいましたし、医学部系の大きな学会とバッティングしていたりと、これまでの冬の調査では味わったことが無い大混雑の沖縄でした。夏は観光客が多いのと暑いので調査する意欲が落ちてしまいまして、冬の沖縄の調査がゆっくり出来て好きなのですが、何やら状況も変わって来ているようです。
福岡市の人口が神戸市を抜いたことが国勢調査の速報値でも確認できたところですが、沖縄もまた福岡に負けず劣らずの人口増の地域でして、那覇周辺も福岡に匹敵するほどの開発・再開発ラッシュの賑わいです。ただ双方の街並を見つつ感じるのですが、福岡市の都市計画よりも、那覇市の方が大胆で上手な都市計画をしているようです。福岡市の方が弥縫策といいますか再開発が部分的に進んで行く「足し算」なのに対して、沖縄はいきなりトータルの見積もりを出してから一つづつ作っているようです。都市の規模としては福岡市よりも沖縄県の方が小さいですが、都市計画の上手さという点では福岡市の担当者達も、那覇市や沖縄県にやり方を学びに行った方が良さそうです。
ところで今回は、沖縄で壺屋焼のいい色合いの丼があったので夫婦丼としてチョイスして購入しました。我が家では、ご飯茶碗が日田焼、面類用の丼が天草の丸尾焼でして、その中間の大きさの御飯用の丼でちょうど良いのが無かったので、この機会に壺屋焼を入手したのでした。壺屋焼というと飴釉が有名ですが、今回入手したのはカミさんの大好きな沖縄の海の色をイメージさせる青釉の丼なのでした。