2017年3月

5日(日)
 福岡は空襲にあっているために、かなりの部分が焼失してしまっていますが、実は寺町エリアが少々焼け残っております。博多駅から博多港方面へ向っていく右手側がそこでして、博多織の創始者である満田弥三右衛門やオッペケペー節の川上音二郎の墓碑があります承天寺ですとか、栄西によって開かれた日本最初の禅寺である聖福寺ですとか、空海が開いた密教のの東長寺には六角堂が残っていますし、けっこう見所も多いのです。

 この辺のエリアは、外国人観光客などがお寺の庭を散策する絶好のポイントとして広まっているようでして、日本人よりも外国人に注目されているエリアでもあります。うちら夫婦もこの辺は散歩コースとしてちょうど良く、博多駅から呉服町まで歩いてから地下鉄に乗ったりと、天気のいい日には清々しくて快適です。山笠のコースである関係から、電柱が真っ先に取り払われてエリアでもあり、空が広いのも気持ち良く散策させてくれる要素です。

 ところで、この時期は校正が次々と襲ってきて肩凝りが酷くなりますが、それも大方の目途がついて年度末の仕事も終わりかけています。論文の校正の方は自分の研究のブラッシュアップなので良いのですが、職場の仕事としてやっている資料復刻の方は、資料と原稿を睨めっこしながらの作業でして、こちらの方が遥かに肩がこります。小林製薬のアンメルツが手放せない状況です。。。

15日(水)
 年度末ということもあり、しばらく沖縄へと資料調査へ行ってきました。沖縄は半袖で心地よい陽気でして、資料調査に出かけやすい3月に陽気が良いのは、研究者には嬉しい限りです。今回は沖縄県立図書館を集中的に攻めていたのですが、県図書がある与儀公園は桜がまだまだ見頃でした。そんなこともありまして、県図書の隣にはカネヒデさんというスーパーマーケットがあるのですが、ここのグルクンの甘酢餡かけや、人参シリシリ、ゴーやチャンプルなどが絶品ということもあり、それらを抱えて早い花見をしながらの昼食が最高なのでした。

 沖縄へ調査へ行く時は、果物を市場で買い込んで食べるのが最高の贅沢でして、スターフルーツやフルーツパパイヤなどを買い込み、何日か滞在しているうちに追熟させてたべるというのがお勧めです。スターフルーツとかは、買ったばかりの色が良い状態だと味は野菜みたいですが、少々色が変色してきたくらいのところが甘みも瑞々しさも増してきます。パパイヤは炒め物も美味しいですが、僕はフルーツパパイヤの方が好きですかね。

23日(木)
 九大の箱崎キャンパスの桜もそろそろほころんで来まして、明日か明後日には開花宣言が出せそうな感じになっております。今年は例年と比べて少々桜が遅い感じでして、冬が暖冬だと桜の開花は遅くなるという、なんだか分かったような分からないような理由です。植物のことはよく分かりませんが、満開が4月まで連れ込むような福岡の桜っていうのは、僕が赴任してきてから初めてのことでしょうか。

 岐阜出身の宮地的には、桜っていうのは小学校の入学式くらいの時期が満開から落花盛んくらいなイメージですが、福岡の場合にはだいたい卒業式シーズンが桜の時期でして、九大の卒業式に桜の開花宣言が出ていないか明日出るのかは知りませんが、なかなか稀有です。今年は那覇で資料調査をした際に、県立図書館前の与儀公園の桜を堪能してしまったので、もうお花見を終えてしまったような気分にもなっているのですが、不思議なもんです。

 そういえば、県立図書館前でランチ花見をした際に、お花見には御餅でしょと、カネヒデさんで〈ムーチー〉も買って来て頬張っていました。餅米っていうと、福岡だと隣県佐賀の餅米が多いのですが、沖縄の〈ムーチー〉はタイから輸入した餅米を使っていまして、泡盛の原料がタイ米ですし、もともと沖縄の米はかなり東南アジアから入っていたんだなぁっと感心したのでした。