2020年9月 |
5日(土)
台風9号は大したことなく過ぎ去っていったと思っていたところ、台風10号はかなりの規模で迫ってきていますね。どうやら940ヘクトパスカルよりも大きい台風は、九州では観測史上は初めてのようでして、ちょっと意外です。
沖縄あたりですと940ヘクトパスカルとか、最大瞬間風速80メートルとか、時々聞く話でして、タクシーの運転手さんとかのいい持ちネタになっていますが、確かに僕が福岡へ来てからもそんなに台風に遭遇した記憶はありませんね。僕が福岡へ来てから遭遇した台風としては、那覇へ調査へ出かけていた時に、台風がちょうど来襲してしまって飛行機がストップし、ホテルを1泊追加したり、代替の帰る飛行機の予約をとったりと、その時が960ヘクトパスカルくらいだったでしょうか。それが最大体験です。
沖縄あたりが台風に備えて頑強なコンクリート造りになっているのに対して、九州は木造が多いですから、台風の進路近くの人たちは大変です。また、台風の中心部から離れていても、大雨もあれば、高潮の危険性もあるし、なかなか悩ましいところです。ちょうどGOTOキャンペーンが実施されていることもあり、ホテルへと避難している人たちが出ているのが、今回の新しい特徴でしょうか。でもこれ、GOTOキャンペーンが無くても、危険なエリアの人たちは常日頃から、頑強なホテルとかへと避難するのは良いアイデアですよね。
九州で940ヘクトパスカルより大きい台風は初体験らしいですが、伊勢湾台風は和歌山への上陸時に929ヘクトパスカル、名古屋では958ヘクトパスカルだったと言います。しかし名古屋は満潮時とバッティングしてしまい、高潮で大量の死者を出してしまったのは有名な話です。そう考えると、多治見は960ヘクトパスカル強くらいだったのでしょうかね。
この伊勢湾台風の時には、父はまだ子どもだった頃ですが、寝ている時に祖母、僕からすると曾祖母ですが、そこに揺すり起こされたとのこと。なんと起こされてみると、1階で寝ていた父の布団は水びたし。地面から何10センチも水が溜まっていて1階は床上浸水で、さらに水位が上がりつつあるということで、水をかき分けて急いで2階へと逃げていったのでした。高潮とは違いますが、近くの土岐川が溢れてしまいまして、この時が、うちの父親が死にかけた1回目にあたります。
今回の台風10号は、九州北部の五島列島近辺に中心があるときに940ヘクトパスカルくらいの予想ですから、このままだと福岡もそれなりの被害は出そうですね。停電のリスクがかなりあるということで、我が家では冷凍庫・冷蔵庫の中を急いで消費中です。保存食料などで要冷蔵・要冷凍のものを、次々と贅沢に消費していっています。
しかしながら九州北部もかなり大変ですが、九州南部は925ヘクトパスカル予想など出ていまして、これはかなり危険です。浸水で土台が弛んでいる建物などは、突風で飛ばされるリスクも高くなりますし、心配な限りです。少しでも被害が少なく収まることを祈るばかりです。
8日(火)
台風10号は、台風9号が海水を冷やしてくれていたとかで、当初の想定よりは規模が小さくなっていましたが、それでも僕が福岡へ来てからは最も強風が吹き荒れた台風でした。深夜から早朝にかけて暴風の音で、何度も目を覚ますなんていう経験は初めてでして、近所の工場の屋根が突風で剥がれてしまい、ニュースに取り上げられるくらいでした。ちょうど、暴風で目が覚めてしまった時間帯の出来事だったようです。突風に飛ばされた物体も、我が家の窓を襲うこともなく、ホッと一安心でした。
確かに暴風は怖いのですが、その突風・暴風を逃れると、何てことない状況です。台風が強すぎて雨雲が蹴散らされ、我が家のあるあたりは雨がさっぱりだったこともあり、100年に1度の台風という状況とは程遠かったですが、それもまぁ、近所の工場の屋根が剥がれ飛ばされているので、運が良かったとも言えるでしょう。
停電に備えて、冷凍・冷蔵してあった保存食をかなり消費してしまいましたので、これもまぁ結果論としては、贅沢に消費をしてしまいました。しかし結果論は結果論であって、鹿児島や長崎の停電状況などを見ていたり、近所の工場から飛ばされた屋根がもし多くの電線にかかっていたらと思うと、消費しない訳にもいかなかったですしね。台風の備えなどは、やり過ぎくらいでやるしかないので、まぁそんなものでしょう。
これから台風シーズンも本格化していきますが、あまり大きいのは御遠慮願いたいですよね。
11日(金)
GoToキャンペーンが10月1日から本格化されるということで、35%分の宿泊費補助に加えて、15%分のクーポン券も発行されることになっていきます。しかしそれと同じく始まる大学の後期授業では、遠隔授業を行うようにという通達が来ておりまして、遠隔授業の準備をしている最中だったりします。
半年前には想像だにしていなかった、ZoomやSkypeやTeamsを状況に応じて使い分けるというライフスタイルになってしまっていますが、それと同時並行でGoToキャンペーンが行われているのを見ていると、何のための遠隔授業なんだろうかという疑問もわいてきます。まぁ、感染防止と経済振興ということで、ブレーキとアクセルとを同時に踏み込まざるをえないところでしょうから、矛盾しているものを矛盾していると指摘しても仕方が無いのですが、それでもやはり気になりますよね。
どちらにしろ、10月1日からのGoToキャンペーンの本格化に伴って、人々の往来はそれなりに戻るはずですが、秋から冬にかけてのインフルエンザのシーズンとも重なりますから、それが新型コロナウイルスにはどうなんだろうかというのは未知数です。すべては神のみぞ知るという結果論でしかないですから、吉と出るか凶と出るか、本当に分かりませんね。
20日(日)
自民党政権で親が政治家じゃなかった総理大臣が誕生するっていうのは、写真館が実家だった海部俊樹(首相在任期間は1989年〜1991年)以来でして、親が国会議員じゃなく地方政治家だとしても森喜朗(首相在任期間は2000年〜2001年)以来ですから、菅義偉首相の誕生っていうのはかなり珍しい事態です。逆に言うと、宮澤喜一・橋本龍太郎・小渕恵三・小泉純一郎・安倍晋三・福田康夫・麻生太郎とすべて親も国会議員です。ともに自民党に籍のあった過去がある新生党の羽田孜と民主党の鳩山由紀夫も親が国会議員ですから、菅義偉首相の誕生は今や珍事と言って良いくらいの出来事です。
まぁ、中選挙区制から小選挙区制になったために、庶民に近い政治家が減ってしまいましたが、菅義偉首相は珍しく庶民の時代を経験したことがある政治家です。親が国会議員であった岸田文雄や親が地方政治家であった石破茂ではなく、一般庶民の家庭からの叩き上げである菅義偉が首相になったところに、時代の不思議さを感じます。そういう意味では安倍前首相とは真逆の存在でして、結果論としてですが壮絶なアンチテーゼになっているのが面白い。存在はアンチテーゼですが、政策的には継承になるのか、独自性が出てくるのか、楽しみなところです。
ところで、新型コロナウイルスによる移動自粛が若干緩和されてきていることもあり、近くのスーパーで北海道物産展が復活しています。北海道物産展というと、うちのカミさんはマルセイのバターサンドに目がなく、毎回これを楽しみにしています。僕もマルセイのバターサンドは好きですが、それにも増して六花亭のホワイトチョコレートがあると至福でして、北海道物産展の復活は嬉しい限りです。
このまま新型コロナウイルスが落ち着いてくれればと思うばかりですが、海外では再流行を見せています。日本国内では比較的抑え込めているのにもかかわらず、海外での再流行っぷりをみていると、変異によって別のウイルスタイプになっているのか、生活習慣の違いだけでこれほどに違うのか、まぁ分からない事だらけですね。
28日(月)
先週、坂道ハイキングをして非常に健康的で清々しく過ごしたのですが、家に帰って2日ほどすると腰に激痛が。この痛みは、20年以上前に経験した椎間板をやらかした時と同じで、これまマズいと思いながら倒れ込んだのでした。取り敢えずは、カミさんに湿布と塗り薬を買ってきてもらい、それを塗って貼って眠り込む。これで回復するかどうかを、しばし待つしかありません。
すると、ゆっくりゆっくりと2日間くらいかけて腰の痛みが和らいできまして、何やら違和感に気付く。これは椎間板の時の痛みではない。。。背骨を触ってやっても椎間板の歪みも感じませんし、痛みの範囲が小さくなるにしたがって、椎間板の時とは痛みの中心部の場所が違うことに気付いたのでした。カミさんが、それは酷い筋肉痛なんじゃないかと指摘する。
痛みの範囲が小さくなるに従って、確かにこれは筋肉痛みたいな感じがしてきます。とすると、非常に酷い腰の筋肉痛というのは、椎間板の痛みと同じということでして、これは怖い。筋肉痛を少々軽んじ過ぎていましたが、40代になっても短期的には体が動いてしまいますから動かしますが、それが筋肉にえらい負担をかけていたのだなぁっと実感したのでした。福岡の街は平面が多いこともありますが、ちょっとした階段くらいしか、普段は勾配を歩いていないなぁっと思うのです。これ、長崎あたりに住んでいると、もっと腰の筋肉が鍛えられそうですけどね。
ところで、先日の菅義偉首相の出自ですけど、父親は町議さんだったとか。イチゴ農家の出身で法政大学夜間を卒業した苦労人だという話だったので、てっきり一般庶民から政治家を目指したのだとばかり思っていました。間違いを修正です。しかし、実際には秋田のイチゴ農家の組合長をするほどの大きな農家で、農業大学校を出て家業を継げというのが嫌で、東京へと飛び出したという話のようです。
町議の父親の助けを借りず、自力で国政を目指したという点では、村長さんであった祖父や父親に推されて永田町の名町長へとなった森喜朗とも違うタイプです。一般的に世襲というのは、地盤・看板・鞄の3バンを継ぐという意味で有利性があるわけでして、菅義偉首相の場合には選挙区は地元とは全く違う神奈川県からですし、やっぱり叩き上げと言えるのではないでしょうかね。安倍首相が世襲のサラブレッドゆえの人気があったのに対して、菅義偉首相は叩き上げの苦労人ゆえの人気があるのですから、国民世論というのは移り気ですね。
30日(水)
今年は5の倍数年ですから国勢調査の年でして、しかもインターネット調査などがはじまっていますから、やってみました。紙媒体でやっている時と、インターネット調査では、調査内容は似たり寄ったりなのでしょうが、回答をしていての感覚が何となく違います。ネット上での様々な作業が増えているせいでしょうか、ネット上で回答をした方がじっくり考えられます。
そんな中で見付けた違和感なのですが、国勢調査では、仕事を行うことと家事をすることとが、相反する概念として提示されています。これまで全く気付かなかったのですが、仕事をしている人は家事をしていないし、家事をしている人は仕事をしていない、という大前提での調査内容になっています。昭和の時代はそれで良かったのかも知れませんが、平成も終わって令和になっているのに、働く人と家事をする人という、そういう役割分担が想定されていることに愕然としました。
これ、仕事をしている人が、働いていない時間に家事をやっても、それを全く評価しないというメッセージも発しています。勿論、仕事の有無などを聞きたいだけだということは重々承知しています。しかしながらそれにしても、家事をする人は仕事をしない、仕事をする人は家事をしない、なんていう読み方が出来る調査を、2020年にもなって国がやっていることに驚きます。勿論、調査項目の連続性という問題もあるのでしょうが、国の調査はメッセージ性もあるわけでして、これは酷いなぁっていう感想を抱いたのでした。
紙媒体でペラっと回答している時には、あまり調査項目の詳細なんて気にならなかったのですが、インターネット調査は怖いですね。調査する側の意図する「普通」が読み取れてしまいます。