2022年7月 |
7日(木)
参議院選挙のために岸田首相が久留米入りをしていたようでして、僕も普段はふらふらと歩いている六ツ門のアーケード街のところにある久留米シティで演説をしたとのことでした。時間の余裕がなく見学には行けませんでしたが、ニュースでその内容を見ていると、宗像大社や太宰府天満宮を抱える福岡県での観光業の重要性を演説していたとのことです。え?どうして?
それって言うなれば、渋谷のハチ公前で浅草寺や成田山新勝寺について演説をするようなものでして、聞いている方は戸惑ってポカーンとしたことでしょう。岸田首相はあまり演説は上手くないのかも知れませんが、少なくとも日本の首相なんだから、まともなスピーチライターくらい付ければいいのにと思うばかり。久しぶりに〈THEWEST WING〉をみてトビー・ジーグラーやサム・シーボーンの活躍を見たくなったのでした。
コロナが少々落ち着いていたのもあって、一番街から六ツ門にかけてのアーケード街では土曜夜市がはじまっていて、土曜の夕方から夜にかけては驚くほどの賑わいを見せています。それとコントラストにそれ以外の商店街は寂しい時間帯も多く、土曜夜市で街に流れてくる人たちを、いかに普段から街の中を流すのかっていうのが課題でしょうが、せっかく久留米シティの広場で演説するのですから、その辺の話はしたのでしょうかね。もし単にニュースでカットされただけなら気の毒としか言いようがありませんが。
ところで久留米と言えば、先日、チェッカーズの藤井フミヤが地元で爆買いをする番組をやっていたとかで、道の駅などと並んで〈ふかほり邸〉が紹介されてしまったとか。昨年の転居時からすごく魅力的な場所があると目を付けていた旅館でして、しかしなかなかタイミングが合わずに予約一杯で止まれなかった宿ですが、これでさらに泊まれる可能性が下がってしまいました。往年のチェッカーズファンたちが一巡しないともう難しいですよね。。。
〈ふかほり邸〉にかぎらず久留米市は掘れば結構簡単に温泉が湧いてくる土地柄ですし、少し足を延ばせば原鶴温泉も筑後川温泉も船小屋温泉もありますから、久留米で観光業について演説するならば宗像大社や太宰府天満宮じゃなくて温泉や道の駅だろ、と突っ込みたい人は多いことでしょう。もしニュースでカットされただけならば岸田首相には気の毒な話なんですけどね。
12日(火)
安倍元首相の暗殺というのは、あまりにもの事で驚きました。襲撃事件みたいなものが発生することは想定できましたが、実際にその襲撃が成功して暗殺までされてしまうというのは、ちょっとあまりにもあんまりな想定外の事態です。一番の問題は、奈良県警による警備体制とSPを派遣していた警視庁の問題でして、警察庁と警視庁と警察組織があまりにもお粗末だったからでしょう。
最初に、奈良県警の本部長は警察庁の警備畑を歩いてきた人物だといいますが、素人目に見ても普段なら選挙演説をしている人たちの後ろにいるであろう選挙カーが見当たらず、後ろががら空きになっている状況が驚きです。選挙カーが置けないなら何かほかの手段を講じるなり、素人が考えてもやるべき対応があったはずですが、なぜにあんな杜撰な警備体制が許可されてしまったのか、説明する必要があることでしょう。
つづいて、第1発目の銃声が聞こえたときには安倍元首相には当たらずに無事だったわけでして、本来ならばそこでSPが安倍元首相に被さるように、自分が人間の盾となって要人警護をするはずです。ところが、誰も安倍元首相に近寄ることもなく、1人で立っていた安倍元首相はカモ討ちに犯人の的にされてしまいました。SPの活躍と言えば、アメリカのレーガン大統領暗殺未遂事件の映像が思い出されますが、銃声と共に混乱の中ででもSPは大統領の上に乗っかっていました。日本におけるSP訓練は当然アメリカを参考にしているはずですが、一体全体あの何も働かないSPは何だったのか、警視庁も大きな説明責任を負っているといえるでしょう。
しかしそういう警察の大失態はひとまず脇へ置くとして、今回の犯人については母親が宗教にドップリと金を貢ぎ続けて家庭が破壊されてしまったという、宗教2世というか毒親育ちというかそういう面が前面に出ています。しかしより細かく見ていくと、もともとは父親は会社経営者、母方の実家も会社経営者で、母親が宗教に金をつぎ込まなければ、どちらかと言えば恵まれた家庭環境にあった人物です。本人も進学校出身で有能な人物です。
それが父親が亡くなって毒母による自己破産・家庭破壊ということで、一気に貧困へと突き進んでいきます。しかも41歳ということで、まさに就職氷河期世代ですし、派遣先も5月に辞めたとかいうことで、能力はあるのに人生に恵まれず、いわゆる無敵の人へとなっていったわけです。西村博之氏が述べていますが、格差社会の進展によるこのような無敵の人たちによるテロのリスクというのは、高まる一方でしょう。今回は自作銃でしたが、秋葉原のようにトラックが突っ込むケースもあるでしょうし、京アニのようにガソリンが撒かれることもあるでしょうし、格差是正を考えないと今後もハイリスクです。
元首相の暗殺といえば、伊藤博文と高橋是清ですが、それぞれ韓国統監府統監と大蔵大臣の要職にあり、その職故に暗殺された状況ですから、そういう点では単なる派閥のボスとなっていた安倍元首相のケースとはちょっと違います。現役の原敬暗殺もちょっと違うし、ましてや犬養毅のケースととも違う。敢えて言うならば、暗殺未遂の浜口雄幸のケース、さらには首相ではありませんが井上準之助のケースに近いんじゃないかなぁっという気がします。
井上準之助も選挙応援での暗殺でして、暗殺現場の駒本小学校は昔住んでいた千駄木の近くですから見学に行ったのを思い出します。浜口雄幸は統帥権干犯、井上準之助は血盟団ですが、どちらも背景には金解禁による昭和恐慌と貧しい家庭というのがある犯人たちでして、確かに直接の凶行の原因はあるといえども遠因としての貧困問題を無視してはいけないでしょう。
しかも安倍元首相は母方は岸信介、父方は安部晋太郎の父も政治家という両親ともに政治家一家のサラブレッド、昭恵夫人は森永製菓の創業者である森永太一郎の子孫で父親も森永の社長という大金持ちの出身です。母親が宗教へと大金を貢がなければ、父方も会社経営者で母方も会社経営者だった犯人は、どちらかと言えば庶民よりも安倍元首相の境遇に近い人生を送っていたはずです。
それが一転して貧困に苦しむ生活で、しかも頭も良くて、自衛隊に入っていたくらい体力も抜群ときていたら、安倍元首相をターゲットにしたのはまぁ、あるだろうなぁっというところです。小泉―竹中改革の官房長官として頭角を現した安倍首相が、小泉―竹中改革によって規制緩和された派遣社員によって暗殺されたというのは、現代という時代状況をよく表していますね。それにしても、警察さえちゃんとしていたらと思わずにはいられません。
14日(木)
桂太郎を超える最長期間の首相であった安倍元首相が、あんなにも簡単に暗殺されてしまった衝撃はいまだ収まりません。無常観といいますか、命のはかなさを実感します。菅前首相や麻生元首相をはじめとして様々な人たちから思い出話が流れていますが、年のせいかどうも涙もろくなるばかりです。
安倍政権が長期化した理由って何かなぁって改めて考えてみるのですが、森喜朗的なものと小泉純一郎的なものを兼ね備えていたからなんじゃないかなぁっと思われます。目の前にいる人や知った人に対しては森元首相のように、面識のない多くの国民に対しては小泉元首相のように、そういうバランス感覚に長けたところが長期政権の源泉だったんじゃないでしょうかね。
僕らの世代なんかは小泉政権を知っていますが、それを知らない若い世代にしてみれば小泉純一郎的なアピール力があり外交にも長けた安倍元首相というのは、ある種イメージ通りの首相でありまして、それが特に10代や20代の安倍元首相への支持率の高さに繋がっていたような気がします。一方で、森喜朗的な周囲への気配りも忘れないからこそ、小泉元首相ほどの反発を自民党内などから食らうこともありませんでした。そういう意味で、小泉以後と小泉以前を上手く橋渡ししたところが特徴だったのだと思います。
現在の日本社会には、小泉元首相に始まり福田・麻生・鳩山・菅・野田の各元首相がブラッシュアップしていき、安倍元首相で完成された総理大臣の形みたいなものがあります(より正確には細川元首相が出発点かも知れませんが)。安倍元首相が亡くなってしまった今後も、首相の椅子に座った人っていうのは安倍元首相のあり方っていうのが大きなモデルになっていくだろうなぁっと思われます。そういう意味でも、今後の日本社会に大きな影響を残した人物だったと思うのです。
19日(火)
梅雨末期のような大雨だといいますが、まだ梅雨でしょ、絶対に梅雨でしょこれ。梅雨明け宣言が間違っていたと訂正されないとおかしいレベルです。雨が降っていなくても曇天続きで、これが梅雨じゃなくて何が梅雨なんだと思うばかりです。
ところで、トマトとバジルとモッツァレラチーズのカプレーゼに飽きてきたところ、桃に気付いてしまいました。筑後は桃の産地でもありまして、そのために桃が安い。ちょっと熟れすぎた桃や表面に傷がついた桃とかだと、中から大くらいの大きさ3玉で400円とかで売っています。美麗品でも3玉で700円とかなので程々のお値段ですが、料理に使うならば3玉で400円の桃で十二分過ぎるほどです。
3玉400円の桃もフルーツとして食べてもとっても美味しいのが産地の特権ですが、それを料理に使ってしまう贅沢さが嬉しいところです。カミさん自家製のドレッシングに漬けておくと、甘い桃も美味しいですが、あまり甘みの無いタイプの桃も美味しくなって、どちらのタイプもカプレーゼだけでなくサラダとしての相性は抜群です。桃サラダ、安くて美味しいからもっと流行ればいいのに。
はなしを大雨に戻しますが、久留米市は何年も連続での大雨で農地が水没し、せっかくの野菜も駄目になってしまっていましたから、今年の夏野菜こそは水害に遭わずに出てきて欲しい。パクチーにしろ空心菜にしろ何束か入って120〜150円くらいで売っていると嬉しいけど、180円を超えるとちょっと躊躇しはじめますよね。鶏とパクチーの炒め物とか、豚と空心菜とキノコの炒め物とか、夏を乗り切るためには必須ですので、今年は農地が水没しないことを祈るばかりです。
あと夏野菜と言えば、オクラが炒め物にするとかなり美味しい。オクラなんて規格外の特大5本とか入って100円とか150円とかなので、これを何袋か買ってこれまた豚かなんかと炒めると絶品です。ミョウガとかと一緒に炒めてもいいし、オクラがこんなに炒め物で重宝する野菜とは知りませんでした。
どの夏野菜もだいたい福岡市よりはかなり安く入手できまして、生活コストがグッと下がっています。あと先日、A5A4の牛肉の切り落としを100g300円で売っているお店を見つけてしまいました。これは安い。好物の牛肉のローズマリー炒めをカミさんにリクエストしてしまいましたが、100g300円だと気兼ねなく食べられますよね。ミンチだとさらに安くてA5A4の牛ミンチ肉が200円台です。ほんと食品の値段っていうのは、家賃と流通コストが大きくて、それにお金を払っていたんだなぁっと思い知らされる日々です。
しかし石油価格の上昇がありますから、産地でももう少し値段は上がっていくのでしょうかね。。。
21日(木)
新型コロナウイルスはオミクロン株のBA5変異株となり、急速に全国で第7波となっていっています。福岡県も9000人超え、福岡市だけでも5000人超えの新規感染者数でして、人数だけ見るとかなりの数値です。一方で、3回目のワクチンを多くの人が終え、高齢者は4回目のワクチンを終えている人達も出ている中で、重症者や死者はグッと減っています。
こうなってくると怖いのは完全に、新型コロナウイルスそれ自体というよりも、それによる医療逼迫の方でしょう。そして医療逼迫というのは、実際にそれを体験するまでは想像力を必要としますから、コロナ予防の声をかけても従わない人たちが増えてきてしまいます。それなりに人が乗っている地下鉄とかでも平気でマスクを外している高齢者や、電車で会話をする人たちが再登場してきたのなどを見るとゾッとします。屋外でマスクを外してペチャクチャ携帯電話で話しているサラリーマンなどもいます。これでは、自分が気を付けていてもいつウイルスを拾うか最早分からない状況です。
政府が、周囲に人のいない屋外で歩いているだけならばマスクを外してというアドバイスを流すのは熱中症などを考えると順当なのですが、世の中には、マスクを外す屋外や条件とマスクをつける屋内や密集箇所などを判別できる人たちだけとは限りません。宏池会系の人たちや官僚さんたちがよくやる大きな間違いは、日本国民が隅々まで知的水準の高い論理的な行動を採ってくれると考えていることでして、岸田内閣もその罠に陥っている気がします。
低い方へ、楽な方へと、多くの人間が流されてしまう性質を踏まえたうえで、どんな人間でもできる最低ラインを考えるようにすべきじゃないでしょうかね。まったく同じメッセージを発するにしても、屋外の事なんて一切触れずに、例えば「三密ではマスクをつけ、会話は最小限に」等に情報を限定した方が、だれでも理解が可能だったはずです。余分な情報が加わることによって、駅は屋外なのか屋内なのか、プラットフォームは屋内なのか屋外なのか、アーケード街は屋内なのか屋外なのか等、ためにする議論が発生をしてしまいます。それどころか、自宅から出たら屋外だと思っている人も一定数いることでしょう。
小池百合子都知事にしろ、小泉純一郎元首相にしろ、このどんな人間でも理解できる最低ラインを考え出すのが上手かった。勿論詳細を詰めていけば突っ込みどころは満載なのですが、学者や官僚や言論人の議論はさて置き、より多くの国民が理解できるラインを国民に発するというのは重要です。この視点が無いと、緩みまくったコロナへの国民の意識を軌道修正できない事でしょう。
医療逼迫を避けるためにも、もう一度、分かりやすいレベルで国民に伝えるよう、学者や官僚や言論人の議論をさて置いて考えて貰いたいものです。
28日(木)
秋葉原での無差別殺傷事件が起きたのは2008年ですからすでに福岡にいましたが、秋葉原のあの辺りはふらっと訪れていたエリアでして、他人事とは思えずにニュースを見ていたものです。その犯人が処刑されたということで、殺害人数の多さから、それでもやりきれない被害者家族の方々の気持ちが慮られます。
ところで、先日の安倍元首相の暗殺犯のときにもでてきた毒親話ですが、秋葉原のこの犯人の生育環境あたりから、毒親育ちの苦しさっていうのが注目され始めていったような気がします。佐世保の同級生殺害の犯人の少年院収容継続なんて言うニュースも流れていましたが、あれも毒親問題を抜きでは語れません。
勿論、毒親育ちの人たちがみな犯罪に向かうのではなく、毒親育ちだと犯罪に走ってしまう人が出てくる可能性が高まるだけなのですが、だからと言って、それを個人の資質に全て問題を集約化させるのには僕は賛成できません。不幸な家庭育ちの子どもを減らすようにすることで、社会を安定化させられる側面も大きいからです。これは別に貧困の問題に帰するのではなく、豊かで学歴が高い家庭でも起こり得ることを、いくつかの犯罪者たちは教えてくれます。
例え逮捕されるような犯罪に走らなくても、反社会的な行動や反倫理的な行動を採る人たちも、不幸な生育環境に起因しているケースが間々見られます。学者にしろ官僚にしろ財界人にしろ、教育虐待やネグレクトなどを受けて育った不幸な人間が多いために、往々にして反社会的な行動や反倫理的な行動をする人達が登場します。こういう人たちに関わると不幸が感染するので、あまり関わりにならない方が良いと思っていますが、そういう人たちが社会設計をするとだいたい世の中は不幸になります。
官僚とかの条件には、不幸育ちじゃない事っていう条件を付けた方が良いと思いますが、しかしそうなると霞が関は過疎村になってしまうかも知れませんね。同じ条件にしたら、財界も、学界も、永田町も過疎村になるかも知れません。医者も法曹関係者も不足することでしょう。逆に今の日本では、幸せに育った人間ほど官僚やら学者やらを目指しません。それだけそういう業界は不幸が不幸を呼び込む構図になっているのでしょう。真逆じゃなければいけないはずなのに、これは本当にマズい状況です。
たとえ今、教育虐待やネグレクトなどを含む毒親たちがいなくなり、今いる子どもたちが幸せに暮らせるようになったとしても、日本が復活するには20-30年は必要なことでしょう。ほんと、そういう意味でも日本は終わっているのですよ。
29日(金)
ちょっと気になったので外務大臣や通産大臣を歴任した安倍晋太郎の国会追悼演説を調べてみたところ、当時の社会党委員長であった田辺誠が行っていました。あとは新聞などでもよく出ていますが、小渕恵三首相には村山富市元首相、大平正芳首相には飛鳥田一雄社会党委員長、池田勇人元首相には和田博雄元農林大臣、芦田均元首相には片山哲元首相、鳩山一郎元首相には鈴木茂三郎社会党委員長、幣原喜重郎元首相には苫米地義三元運輸大臣でした。
だいたいは野党の党首か元首相、例外の池田勇人元首相の場合の和田博雄は社会党国際局長のポストでしたが官僚出身の理論派で構造改革派の中核、幣原喜重郎元首相の場合の苫米地義三はサンフランシスコ講和に野党代表で送られるくらいの人物でして、それぞれ野党の元一大臣とはいえ存在感がありました。
そこに安倍元首相の追悼演説が話題になっていますが、父親の安倍晋太郎元外相よりも格落ちの人が追悼演説では、あまりにも気の毒っていうもんでしょう。8年以上の長期にわたって憲政史上最長の政権の座にあった人物へ、国会を舞台にして元外相の父親よりも格落ちの追悼演説って、あまりにも酷すぎます。常識的に考えれば、野田佳彦元首相か、野党が多党に分裂している状況を踏まえると菅義偉前首相とか、その辺が追悼演説をするのが死者への礼儀じゃないのでしょうかね。
汚職が話題になって小選挙区でも落選して幹事長も辞職に追い込まれたという議員が追悼演説では、故人もあまりにも浮かばれないでしょうし、国会の品位にも関わると思うんですよね。