2022年12月 |
1日(木)
東京地方裁判所で、同性婚について現在の婚姻制度は合憲であるが、同性婚を望む人たちのパートナーシップ制度などを国が作るべきであるという判決が出たことは、なかなか良い落としどころなんじゃないかなぁっと思います。現在の婚姻制度は、ある程度は前時代の遺物である家制度の延長にあるものでして、それはそれでニーズはありますから異性間だけに限った婚姻制度を否定しするのはハードルが高いのでしょう。
一方で、同性婚のニーズもまた高まっていますから、彼ら彼女らへも婚姻制度と同様の待遇を法で定めるべきだというのも、これまた時代に合った判断かと思います。病室への立会とか、さまざまな契約の保証人とか、あとは財産分与の問題もあるでしょうし、色々な面で現在の婚姻制度に付随しているサービスなり待遇なりがありますから、そういうのを同性のパートナーたちへも認めるようにというのが時代の流れだと思います。
問題は、一度現在の婚姻制度を利用した人が、同性とのパートナーシップ制度を利用できるのか否かでしょうね。子どもがいたりしたら、相続の問題なども絡んで大騒動になるのが目に見えています。現状でも、再婚相手への相続と子どもへの相続で大混乱が起きる事例などは見られるわけでして、それが高齢者の同性同士のパートナーシップなどになると、本人の意思が尊重されているのか詐欺なのかマインドコントロールなのか見分けがつきづらくなります。この辺の問題さえクリアできれば、制度づくりを急ぐべきですよね。
6日(火)
誰しも、食べられはするんだけれど別に大して好きでもないし、自分から積極的に食べたりはしないっていう食べ物っていうのはあると思います。僕の場合にも幾つかありますが、その中の1つがチンゲン菜でした。中華料理などで入っていますが、若干の癖のある香りのために、それほど触手が伸びる食べ物でもなく、でもまぁ食べられなくもないから、何かに入っていれば食べていました。
ところが先日、肉野菜炒めの野菜を何にしようかなとスーパーマーケットをブラブラ歩いていたところ、これまで見たことが無いくらい瑞々しくて美しいチンゲン菜に目が行ったのです。とはいえ、これまでチンゲン菜を食べてとても美味しいと思ったことが無い身としましては、かなり逡巡します。でもまぁ、カミさんは実家で昔チンゲン菜を作っていたらしいですし、嫌いじゃないので、たまには良いかなっと遊び心で買ってみたのでした。
だいたい我が家の肉野菜炒めは、僕が野菜とキノコと肉を炒めておき、最後に我が家の総料理長であるカミさんが味付けをして完成となるのですが、チンゲン菜ということで中華風の味付けで肉野菜炒めを作って貰ったのでした。すると、チンゲン菜の味がしない。というか、僕がチンゲン菜の味だと思っていた味や臭いがしないのです。瑞々しくて軽くサッパリと美味しい。
どうやら僕がチンゲン菜の味だと思っていたものは、チンゲン菜の鮮度が落ちた後に出る臭みみたいなものだったようでして、鮮度の良いチンゲン菜にはイメージの中のチンゲン菜の臭いはありません。そんな大発見に驚きです。久留米市内も御井(みい)という、カミさんの職場の近くで採れたチンゲン菜でしたから、まぁ収穫から消費までの時間も短く、これだとチンゲン菜って絶品の美味しさです。そっか、チンゲン菜のあの臭いっていうのは後から出てきていたのですね。
やはり特に青菜系は、収穫から消費までの時間が短いと、食べ物として全く別物みたいな味になったりしますので、ちょっと侮れませんね。カミさんからの、この美味しさを知らなかったのかよという冷たい視線を浴びながら、採れたてのチンゲン菜の美味しさを堪能したのでした。
13日(火)
防衛費を上げるのは、中国が台湾へ侵攻するのと軌を一にして、ソ連が北海道への侵攻をすると、アメリカが日本の防衛を行っている余裕が無いために、日本の防衛力を上げざるを得ないという話でしょうから、国際状況の変化はよく分かります。ウクライナではなく日本侵攻の計画があったというニュースがちょっと前にありましたが、この辺に繋がってくるのでしょう。しかしだからと言って、一足飛びに増税の話はおかしい。
現在の日本では、資源価格の高騰と円安によってインフレが進行中です。そして今回のインフレで生じた物価上昇分は、たとえ資源価格が落ち着き円安から円高に振れても、物価下落にはつながらないと思われます。ということは単純な話として、物価にスライドする消費税の税収額がそれだけ増加するはずです。現在の消費税の税収は22兆円くらいですので、物価上昇だけで1兆円くらいは簡単に税収が増えます。
つまり、法人税や所得税を増税する必要が無いだけでなく、赤字国債すら発行する必要もありません。物価上昇による税収増加は一時的だという錯覚があるかも知れませんが、長らく物価を上げられなかった企業や商店が、このタイミングで価格を上げているのですから、今回の物価上昇による税収増加は永続的なものになるはずです。この数値を組み込まないのは、増税が目的化しているとしか言いようがない。
そもそも論として、財務省の官僚の評価システムが、新たな税を作ったり、税率を上げたりすることに成功すると、官僚として評価されて出世をするというメカニズムに問題があります。財務官僚はこの出世ゲームのルールの中で動かざるを得ないので仕方ないのでしょうが、政治の側が財務官僚の評価システムを変えてやる必要があるんじゃないでしょうかね。岸田首相がすべきは、近しい財務官僚の出世の手伝いをすることではなく、この財務官僚の評価システムを変えることだと思うのですけどね。
15日(木)
再びチンゲン菜の話ですが、チンゲン菜って炒め物に使う先入観がありましたが、鍋に入れてもかなり美味しい。白菜とともに入れても良いですし、チンゲン菜をメインにして鍋にしても美味しい食材だということに気が付いてしまいました。新鮮なチンゲン菜は青臭さが無いために、驚くほど上品な中華スープが出来上がる具材になりまして、チンゲン菜と鶏でも、チンゲン菜と豚でも、チンゲン菜とベーコンでも、何でも相性が良い。
あまりにも瑞々しいので、切れ端を生でかじったら美味しい。今まで発想だにしませんでしたが、新鮮なチンゲン菜はサラダでも食べられますね。チンゲン菜ってこんなに万能な野菜だったのかと、苦手意識があったのが嘘みたいにチンゲン菜好きになってしましました。ただし今でも青菜臭がしたらイマイチなので、本当に鮮度が良いチンゲン菜だけですが、最高の食材です。
21日(水)
日本における少子化の問題は、婚姻数の減少による影響も大きいことはよく知られています。そして、若者の婚姻数の減少については賃金の安さが原因の一つであることも良く知られています。ということは、若い世代の賃金が増えれば、それなりに婚姻数も維持されて出生数も増えることが予想されます。これに対して、出産費用の援助とか、高校や大学への奨学金の増加というのは、それはそれで大切なことではありますが少子化対策としてはあまり意味がありません。奨学金などは、生まれた後の子どもたちの教育の量と質を増やすためであって、子どもを産ませる目的ならば無意味です。
ところが岸田内閣は(それ以前からだけれども)、この少子化対策には無意味な部分を少子化対策と主張し、そのための予算確保のために増税をしたいとか。馬鹿でしょ。消費税にしろ何にしろ、増税をしたらその分の若い世代の賃金水準は低下してしまうのですから、更に少子化を進めることになります。本当に少子化対策をしたいならば、社会福祉費を削って増税しないことを明確化し、できれば減税することで若者たちの収入を増やして婚姻数を増やしていくのが王道です。せめて婚姻数を上げるために重要な20代の所得税だけでも減税してあげればと思うのです。財務官僚にコロコロに騙される状況では難しいかも知れませんが。
ただし社会福祉費を削ることは老人世代の怒りを買いますから、確実に選挙に負けることになるので、日本では本来必要な少子化対策は全く行われないまま推移してきているわけです。戦後のGHQの改革なかりせば、もっと国全体を考える、内務省みたいな省庁が財務省への対立軸としてあったら、もっと違っていたのかも知れないと想像してみるのですが、逆に厚生労働省系の利権を増やすために、もっと酷い事態になっていたような気もします。イフで考えても終わっているな、この国。
安倍内閣は酷い面も沢山ありましたが、こと税制に関してだけは岸田内閣よりは遥かにまともだったなぁっと思うのです。
28日(水)
増税について防衛費の詳細が出はじめていたのでカミさんにレクチャーされたのですが、核兵器を搭載できないトマホークというのは無用の長物のようでして、どうしてこんなものに支出するのか怒りが湧いてくるとのことでした。核を搭載したトマホークは撃墜できない。撃墜したら国土が汚染されますからね。これが抑止力として重要らしいです。核を搭載しないトマホークは簡単に撃墜できるので、無意味とのことでした。
まぁ、サラリー生活を始めてしまったカミさんにとって、12月の2回の給与明細で税額を確認するというのは、ゴジラ級の怒りを感じるらしく、年末の忙しい時期にもかかわらず熱が入ります。世の中に同じような感想の方も多いでしょうから、12月に増税の議論をした岸田内閣は大失敗だったなぁっと横目で感じるのです。
それはさて置き、核兵器を持っていない日本がなぜにトマホークなのか。可能性は2つあります。1つは、アメリカに騙されているだけで、防衛省の意見も聞き入れずに岸田内閣は馬鹿な消費者だという理解です。しかしもう1つは、岸田内閣は宏池会ですから、もともと戦力としてはまったく意味をなさないトマホークをアメリカから購入し、アメリカの歓心を買いつつ、中国に対しても軍事力の支出は無駄な金ですよとアピールできる、対中外交も意識しているのではと思うのです。
そうすると、アメリカが民主党政権だということもありますから、日本国民さえ犠牲にするならば、アメリカにも中国にも日本はまったく意味のない軍事力の支出をしているというアピールができ、翻って防衛省はこんな意味のないトマホークで戦争する気にもならないでしょうから、平和にも有効であるというこんな感じじゃないでしょうか。ただただ、日本国民だけが被害にあえば外交的に丸く収まるし、財務官僚も増税点取り合戦で得点できるという、国民を馬鹿にした話です。いけ好かない。防衛省と自衛隊を国民を害する悪者にしつつ、外務省と財務省がニンマリ、という構図ですね。
来年は統一地方選挙があるけれど、岸田内閣はそこで負けて、広島サミットで退陣するつもりだとしか思えないです。統一地方選挙は与野党の交代は生じないので、国民も気楽な気分で岸田内閣にノーを突き付けることができるイベントです。増税に反対なら、自公以外へ。これが統一地方選挙のテーマになることでしょう。岸田首相は政治センスの欠片もありませんね。聞く力とかアピールしていたくせに、誰の何を聞いているだけなのかを問い詰めたい。それほどに酷い。息子の実績作りを急いだら、情報漏洩の失態づくりになったという馬鹿話までついてきていまして、何ていうか終わっています。末期臭がぷんぷんします。
だからといって、東京オリンピック汚職がテーマの中で、菅前首相の返り咲きなんて言うのもセンスがないですし、パソコンの基盤にドリルで穴をあけて逮捕を免れた小渕娘が再浮上というのも国民を舐め腐っていますし、安倍長期政権で人材を育ててこなかったツケが来ている気がするのです。
コロナも第8波だし、なんとも先行きが怪しい年末年始ですね。しかしまぁ、何はともあれ良い年末年始をお過ごしください。