2023年3月 |
7日(火)
東京オリンピックで、お茶くみのスタッフを20万円を雇用していたというニュースを見て、今どきお茶くみだけのスタッフなんていうのを何人も雇用していたら月給20万円だって怒られるよね、と読み流そうとしていたら、え!?日給20万円!?あまりにもの衝撃です。
そしてこの日給20万円の衝撃的な派遣社員の価格、談合とかいうレベルの話ではなくて詐欺事件でしょ。談合事件だと賠償額が少なくなるために、詐欺事件を談合事件としてペナルティを軽くしているんじゃないでしょうか。詐欺事件ならば、詐欺の被害者であるオリンピック委員会、ひいては東京都や国は、被害額全額を返金請求する権利を持っています。それを談合事件として陳腐化させ、ペナルティ金額を下げるようにしている。こんなことは許されては駄目でしょう。
詐欺事件ではなく談合事件として立件するということは、政治家か、検察か、警察か、どのレベルかは知りませんが、キックバックを貰って詐欺事件として立件しないように裏工作しているとしか思われません。日当20万円は、明らかに詐欺事件なのですから、本来的には全額の返金を求めて当然です。
そして、談合事件ではなく詐欺事件として関係者たちも逮捕されるべきでしょう。談合事件ならば5年以下の懲役ですが、詐欺事件ならば10年以下の懲役です。こんな巨額詐欺事件の犯人たちが、5年で釈放され、会社も利益分しかペナルティを払わないとか、犯罪を助長させるほどに軽いとしか言いようがない。
失敗した東京オリンピックですが、どれほどまでに酷い失敗オリンピックだったのか、これは本当に歴史に残る大失敗、大失態ですね。
9日(木)
少子化対策について色々と議論が出てきていますが、霞が関のキャリア官僚たちの婚姻率と子どもの数っていったいどのくらいなんでしょうかね。若手の官僚についてだと、予想としてはかなり低めに出るのではと思います。そもそも中央と地方を定期的に行ったり来たりし、しかも中央にいるときは深夜2時や3時に帰宅するという生活では、なかなか普通の人生設計は難しくなります。
〈時短〉を議論する労働省の官僚たちが深夜まで残業して赤々と電気がついていたという笑えない話が昔はありましたが、その労働省が厚生省と合併したおかげで、官僚たちは家にも帰らず長時間労働をしながら、どうしたら少子化問題が解決するかと悩むという、令和版の笑えない話がそこかしこで頻発していることでしょう。厚生労働省のキャリア官僚たちは、どうやって結婚相手を見つけて、どうやって子育てするのでしょうね。
それはさて置き、少子化問題はどんなに金をかけても短期的に解決することはないでしょう。子育て資金に補助を出すというあさってな対策だけでなく、体外受精や高齢出産への補助だとかしても、良くて更なる悪化を遅らせるくらいにしかならないのではという印象です。さらには踏み込んで若者の賃金を上げるとかするにしても、それは中期的な効果となると思われます。
異次元云々の言葉遊びをするならば、考えるべきは、子どもに勉強を教えるだけでなく、洋服や髪形とかを整えてシュッと見せる方法だとか、デートのしかただとか、恋愛して結婚相手を見つけるための男女関係の構築の仕方だとか、男女関係や夫婦関係を長続きさせる方法だとか、子育ての仕方とか、そういうのを中学や高校あたりから楽しく学ぶ環境を作っていくことへの転換なんじゃないでしょうかね。お洒落をして小ぎれいに見せる方法とかならば、小学生から教えたっていいような気がします。
日本社会においては、お洒落になって恋愛のことを考えていると、受験勉強に差しさわりがあるとかいう面ばかりがクローズアップされてきましたが、受験勉強がうまくいって良い大学行って良いところへ就職して、結婚したくてもできません、結婚しても維持できずに離婚です、子育ても分かりませんとか、不幸以外の何物でもありません。
子育てをするときに、子どもを良い大学へ入れて良い就職先へというところは考えているのでしょうが、それに加えてもっと先まで考える必要があります。子どもから幸せホルモンのオキシトシンが感じ取れなくなっても、次に孫からオキシトシンが手にいられるということを考えれば、自ずから子育ての仕方も変わってくるはずです。進学や就職に特化した教育っていうのは、今や家庭生活における大事な部分を失っているように感じるんですよね。これからの社会を生きていく子どもの人生設計を考えたときに、勉学や就職だけに向けた教育というのはバランスを欠いてしまっています。
いまから50年前ならば、子どもを良い大学へ入れて良い就職先へ入れることが、子どもの結婚や孫へと繋がったのかもしれません。亭主関白な夫と、職場結婚で寿退職して専業主婦になる妻という、この半世紀前の理想形ならば上手くいったのでしょう。しかしながら、時代は急速に変化してきてしまいました。その結果、かつてならば〈利己的な遺伝子〉として合理的な行動だったものが、時代状況の変化について行っていない気がするのです。我々の〈利己的な遺伝子〉が時代に合った合理的な行動をはじめるまで、ちょっと頭で考えて意識的に行動する必要があると思うんですよね。
人々がオキシトシンの虜になり、〈利己的な遺伝子〉が正常に作用して動くような社会を作ること、それができていないから少子化していくのでしょうね。
15日(水)
福岡でイチゴといえば〈あまおう〉ですが、最近〈よつぼし〉なる絶品のイチゴを発見してしまいました。六ツ門のアーケード街にある果物屋さんは、かなりの目利きでして、こちらで買うと大体どんな果物も絶品のために頼っているのですが、ここで出会った〈よつぼし〉が本当に美味しい。やっぱり専門店の果物屋は偉大です。〈あまおう〉と〈よつぼし〉の食べ比べとかやってみると、春を存分に感じられます。
果物は同じブランド品種でも、生産者やロットによってかなりの味の違いがありますからね。久留米はフルーツ大国ですけれども、それでもよく選ばないと生食用と、デトックスウォーターかジャムとかにした方が良さそうなのまで千差万別でして、イチゴに限らず柑橘類でもブドウでも桃でも、なかなか難しいです。僕はそこまで果物の目利きができる訳ではないので、目利きできる人のお薦めに素直に従うのでした。
ところで、ちょっと気を付けてこまめに電気を切るようにして、浴室乾燥とかも使わなくして、電気代の節約の効果が出てきていますが、4月からまた電気代を値上げするなんて言う案内が届いていますから、まぁ腹立たしい限りです。電気代の上昇などを受けた物価上昇も止まりませんし、4月からの値上げもまた色々と大きいことでしょう。その辺をうけて大手企業を中心に賃上げの満額回答が続いていますが、本来的にはもっと前から賃上げ余力があっても上げられなかった賃金が、このタイミングで上がっているだけという話もあります。
トリクルダウンという話は嘘八百だったわけでして、労働者の権利を削って中間層も消失させているんだから常識的に考えればそりゃそうだろと思うわけですが、頭のいい人たちの考えることはよく分からないのです。当時からよく分かりませんでしたが、今もってよく分かりません。がめつい大金持ちたちはさらに金が儲けられたのかなぁ。高度経済成長期とは真逆の政策でした。
これだけ賃上げの流れとなると、来年度に所得税の税収増は間違いありません。そして物価上昇と賃上げを受けて消費税の税収も上振れすることは間違いないでしょう。こうなってくると岸田内閣が目的化している増税の大義名分というのが消えていく一方です。賃上げと比べて年金生活者とかは苦しい状況ですし、賃上げも名目賃金が上昇しているだけで実質賃金まで上がっている人は限定的でしょうから、こんなときに増税したら大変な事態になります。トリクルダウンどころではない狂いっぷりになるでしょうね。
23日(木)
先日、渡辺美里のコンサートへ行ってきました。昨年の〈みんなのうた〉で〈愛がお仕事〉という曲が流れていて久しぶりに渡辺美里を意識するようになっていたのですが、それが久留米に来る、しかもうちから徒歩15分の所に来るということで、いてもたってもいられずチケットを購入してしまいました。渡辺美里といえば中学から高校の頃に盛んに聞いていた中の1人でして、めっちゃ懐かしい。永井真理子、岡村孝子、松任谷由実、中島みゆき、ドリカムなどなどと並んでよく聞いていたものです。そもそもコンサートに行ったのも、ゆず〈体育館ツアー〉以来か。
渡辺美里も50代後半ですが、声を50代でも維持していて声量もすごく、プロって凄いなぁっと感心しきり。こういう素敵な年齢の重ね方をしている先陣を見ると、もっと頑張らないとなぁっと元気が貰えます。2時間半のコンサートを続ける体力と声量って並大抵じゃないと思います。僕なんて90分の講義をしていると、だんだんと肺活量に限界を感じてきますが、2時間半のコンサートって2コマ続けての立ち講義よりもハードなわけでして、いや本当に凄い。
最初に渡辺美里を知ったのは小学生の頃に〈セーラー服通り〉というドラマの主題歌で〈My Revolution〉という曲が流れていたからでして、小堺一機が出ていた以外は何も覚えていないドラマ(そもそも曲だけ聞いてドラマは見ていないかも)なのですが、これを契機に中学生の頃からどっぷりと聞いていましたねぇ。大学に入ってからあまり聞かなくなってしまったので、アルバム〈BIGWAVE〉までが僕の渡辺美里のピークだったのですが、セトリを見て久しぶりに古いアルバムを引っ張り出したり、YouTubeで検索したりと準備しながら参加してきました。
まぁ、僕が平均年齢よりも若い部類のコンサート会場だったので気楽に行けたのですが、久留米シティのグランドホールの前から3列目、1列目は警備上の問題で空席なので実質的には前から2列目のしかも真ん中の2個隣という、嘘みたいな最高の座席が取れてしまいまして、周りの全国を回っていそうな方々を見ながら必死についていきました。ほんと目の前の数メートルの所に生の渡辺美里がいて、〈恋したっていいじゃない〉〈君の弱さ〉〈10years〉などなどを歌っていくのは圧巻。しかも今回はアルバム〈Flowerbed〉のアナログ盤再発売を記念してそこからの曲も多く、深夜にベッドに潜って聞いていた頃が懐かしく思い出されました。
ちなみに良い席が取れた理由は、石橋文化センターの会員になってそちらの先行予約を利用したからでして、その余波で青木繁・坂本繁二郎の2人展もカミさんとお得に行ったのですが、この石橋文化センター会員はけっこう特典だらけでしてお得です。今までで最も良い座席っていうのは、大学生の頃に先輩が一緒に行く友達にキャンセルされてただで連れて行ってくれた〈ポケベルが鳴らなくて〉の国武万里が前から5列目くらいだったくらいでして、前から2列目のチケットは凄いの一言です。
久留米は30万人都市だけあって、多治見とは来る芸能人の多彩さが違いまして、この後は梅沢富美男に久本雅美と続きますし、去年はウエンツ瑛士に生田斗真、SOPHIAの松岡充などなど、けっこう豪華な顔ぶれが来ていて驚きます。コロナ下で久留米に来たためにあまり意識していなかったのですが、ハイカルチャーだけでなくポップカルチャーにも触れられるのは貴重です。
それにしても、4日たっても筋肉痛がとれないのは何とかならないかな。。。
31日(金)
ちょっと那覇まで調査に行ってきましたが、日本人観光客はコロナ前まで戻っているようでして、あとは外国人旅行客の戻りを待つばかりといった感じに賑わっていました。ただ町の感じはかなり変わっていまして、特に国際通りのお店の変わりっぷりは激しいですし、コロナ下での撤退と入れ替わりでの出店がかなりあった事が窺われます。あと面白いところでは、他が撤退したいい場所へ別の店舗が移動したりしていまして、自分の居場所を勘違いしてしまいます。
このコロナ下で大きく変わったのは、仮設店舗で営業していた牧志公設第一市場が新しい建物での営業を開始していたところでしょうか。これも、店舗が微妙に動いていました。旧市場の頃の配置と似ているんだけれども、それとちょっと違って、また仮設店舗の時の配置とも微妙に違って、なんだか3重の店の配置が頭の中でグルグルして不思議でした。そのうち慣れるのでしょうが。
那覇も何回も行っているとリピートしているお店が多く、新しいお店の開拓というのは常にテーマになるのですが、今回は沖縄そばで新しいお店に挑戦してみました。県立図書館がある旭橋駅から1駅。徒歩でも10分ほどの所でしたが、壺川駅から少しの所に〈こどら〉さんというお店を見つけたのです。
ここの豚肉は、ラフティのようにしっかりと味がついているのが特徴でして、ソーキも良いですが三枚肉が絶品です。沖縄のラフティというより中国の東坡肉の方が近いかも。中国人旅行客が大量にやって来ていました。沖縄そばはあっさりとした味わいのお店が多い中で、〈こどら〉さんはちょっと方向性が違って面白い。
あとはフレンチ惣菜&レストランの〈シェ・ノリ〉さんの豚肉と鶏レバーのパテなんて言うのも最高。牛ミンチのラザニアとともにワインに合わせれば、沖縄に来ていることを忘れてしまいます。〈りうぼう〉のグルクンのあんかけもいいし、〈上原パーラー〉のもずく天やよもぎ天もいいし、〈上原ミート〉のあぐーメンチカツもいいですし、ちょっと久留米ライフとは違ったグルメを満喫してしまったのでした。