2024年10月 |
2日(水)
今回の総裁選今日はおお外しに外してしまいましたね。予想外だったのは、お公家さん集団だと長年にわたって揶揄されてきた宏池会が、一致団結箱弁当の鉄の結束を誇る田中派のように動きまして、これは全く想定外でした。どんな確変をしたのかは分かりませんが、多くの人が読み間違えてしまったのはこのお公家さん集団だった宏池会の激変ぶりによるものでしょう。
その結果として、次の総選挙は裏金を問う選挙になりますから、その責任を石破内閣へと押し付けて短命政権とし、ふたたび宏池会内閣(それは林芳正内閣になるのか、第二次岸田文雄内閣になるのか、それとも上川陽子内閣も有り得るのか、その辺は分かりませんが)を樹立する腹積もりなんじゃないかなぁっと推察されます。まさに田中角栄ばりの権謀術数でして、宏池会らしくないなぁ。でもそんな感じだよなぁ。
ところで、この前初めて矢部川の天然鮎を食べました。この時期なので大ぶりの落ち鮎もいたのですが、これらがめっぽう美味い。いや本当にうまい。九州に来てこんなに美味しい鮎は初めて食べました。僕は長良川の鮎よりも木曽川の鮎の方が美味しいと思っているのですが、その木曽川の鮎と比べても全く遜色がない美味しい鮎でして驚愕です。
あまりにも美味しかったのでカミさんにも食べさせたのですが、あまり川魚を食べないカミさんも美味しく食べていまして、本当に絶品です。8月に船小屋温泉の樋口軒さんと一緒に西日本新聞筑後版に取り上げてもらいましたが、船小屋温泉は明治のころから矢部川の鮎を名産の1つとして売りにしていまして、確かにこれは逸品だわと実感します。
明治の船小屋温泉のガイドブックによると、矢部川の鮎、鉱泉サイダーなどとならんで、温泉は鉄炭酸泉で白血病に効くということも謳われていました。今は薬事法違反になってしまいますから書けないでしょうが、明治時代には鉄炭酸泉は白血病や癌に効くと思われていたのでしょうかね。白血病や癌に効くかは知りませんが、かなり温泉成分の濃度の高い鉄炭酸泉なので、風呂あがりはデトックスされてかなりグタッとする温泉ではありますね。
9日(水)
今回の裏金総選挙のグダグダ感をみていると、その対比で小泉劇場が繰り広げられた郵政選挙を思い出します。財政投融資の見直しのために郵政民営化が必要であったのか否かの政策的な評価はさて置くとして、単純に解散総選挙の面白さだけでいったらあの小泉劇場を超えるものは二度と出てこないのかなぁっと、だらだらとした三文芝居の裏金騒動をみていて思います。
裏金を貰っている人が全員処分されているわけでもないし、金額の多寡で処分が決まっているわけでもないし、何が何だか分からない。安倍派以外だと岸田前首相や岩屋外相などなど裏金があっても処分なしもかなりいて、単純に安倍元首相が暗殺されて消えたから安倍派つぶしの権力闘争だろうなぁっという事は推測できるのですが、それにしてももうちょっと分かりやすい基準でやれよとは思うわけです。
小泉劇場の時には郵政民営化というテーマがあって、その郵政民営化に賛成するか否かが踏み絵であり、公認か非公認かの分かれ目でした。これは分かりやすい。しかし、選挙に受かる可能性が低いから非公認とか、もはやそれって裏金とはまったく何の関係もないですよね。単純に、当選の可能性が低い候補を公認しなかったというだけの話ですよね。自民党内の極秘の世論調査の結果が良かったとか悪かったとか、全てがブラックボックスで訳が分からない。だからといって裏金議員だから同情の余地もないわけでして、誰にも共感できないしまったく納得もいかないのです。
一方で、野党は野党で分裂選挙していて面白みに欠けます。いや正確には、立憲執行部や共産党へれいわが刺客を送り込んでいて、何が何だかよく分からないという失笑交じりの面白さはありますが、ベクトルが違う面白さであって求めているのはそういう面白さではないわけです。野党は野党で真面目にやれよと思うのですが、この点は石破首相による組閣最短解散の作戦が上手くいったためでしょう。
自民党の内閣交代はアンパンマン効果を狙ったためというのはよく言われますが、今回は史上最短でアンパンマン効果の最大化を狙った解散総選挙です。それを、常々アンパンマン効果を党内野党として批判してきた石破首相が行うというのが滑稽ですが、その滑稽なアンパンマン効果狙いがこれまでけっこう上手くいってきたのも事実なわけでして、そりゃ選挙戦略としてはそうしますよね。すべてパフォーマンスの耳に心地良い嘘の言葉にだまされた国民が悪いっていう事ですよ。
15日(火)
裏金問題でアンパンマン効果を狙った自民党もあまり上手くいっていないようですが、裏金問題という形で顕在化しているだけであって、これって基本的には物価高に対する国民の不満だと思っています。大学教員の研究費というのは、大学から支給される個人研究費と、国や民間団体などの助成金などを獲得して得られる研究費と、2種類のお金があります。しかしながら今どき、その研究費で私物を買ったり、酒を飲んだりしたら大問題でして、そんな事が起こらないように領収書や納品チェックなど厳しく管理されています。たぶん、多くの企業や官庁でも似たり寄ったりでしょう。
しかしながら政治資金の場合には、ドリル優子が表の政治資金で高価な子供服やらなんやらを購入していたことは思い出されますが、表の政治資金ですらチェックされないと胡坐をかけば自分達のぜいたくな暮らしのために使う人たちなのですから、裏金だったら確実に自分たちの贅沢のためにも大量に金を使っているはずです。また、政治に飲食費は必要だと言いますが、単にそれを口実にしながら酒飲みながら美味いもの食っているだけでしょっというのが庶民の怒りなわけです。
デフレの時にはスルーされていましたが、物価上昇局面に入っていて、前はカミさんと2人で7-8,000円、贅沢したなぁっと思っても1万2,000円くらいで終わっていた外食費が、普通に1万2-3,000円、贅沢したなぁっと思うと1万7,000円とかいって衝撃を受けることも間々あるようになってきました。そんな中で、政治家たちが表の政治資金や裏金を使いながら、酒飲んで美味いものを食い漁っているという状況は到底許されるわけはないのです。
酒を飲みながらの贅沢な会食だけでなく、色んなところに物価高は出てきています。世界的に物価高は政権与党への批判になっていっていますが、日本の場合にはそれが裏金問題という形で岸田内閣への批判へと向かっていって、その岸田路線を踏襲すると明言した石破内閣は、岸破内閣としてこの物価上昇と、そんな中で裏金で生活費の補填をできる議員たちへの怒りという、ちょっと世界的には珍しい形での批判を受けているのだと思います。
17日(木)
そういえば先日、久留米シティでやっていた筑後の日本酒フェスに行ってきました。60mlの小さなカップを3つもらい、チケットと交換で久留米・八女・みやま・太刀洗などなどの色んな酒蔵のブースを回って、ちょっと味見をしつつ何種類も楽しめるという試みです。昨年度と同じシステムなのですが、昨年度は出来るだけ色々と楽しんで一番おいしい酒を選ぼうと考えてしまいまして、5合だか6合くらい、つまりは15‐8カップくらい飲んだあたりから、最初に美味しいと感じた酒は何だったのかが思い出せなくなってしまいまして、そのままコンビニでワインを買って家飲みしたために、更によく分からなくなってしまいました。
その失敗と反省を生かしまして、今回は多くにチャレンジするのではなく、2合6カップまでにとどめて選ぶこととしました。そのため、すべての酒蔵の多くの酒を味わえてはいないのですが、飲んだ中での美味しいお酒はちゃんと記憶して順位付けまですることができたのです。そんなわけで個人的に今年美味しかったトップは、カミさんとも話し合った結果、〈花の露〉の〈新・冨の寿〉でした。ヒノヒカリを酒米として使用したお酒ですが、キレといい、辛さと言い、飲みやすさといい、ちょうど良い感じに仕上がっていまして、酒瓶を買い込んで帰ったのでした。
2番目は難しいところですが、〈菊美人〉の純米吟醸が今年も美味しい。菊美人は、みやま市のお酒ですが久留米でも時々飲めるお店がありまして、けっこうお薦めの日本酒です。最初に出会ったのはお寿司屋さんででしたが、純米大吟醸もとても美味しいのですが僕は個人的には純米吟醸の方が飲みやすいなぁっとは思います。
まぁ、6種類しか飲んでいないので、定番でスーパーでも手に入るような喜多屋、繁枡、比翼鶴とかは今年は手を出していません。この辺の美味しいお酒も加えて味見を始めると、ほんと何が何だか分からなくなってしまうので、ほんと、1カップが60mlといっても塵も積もれば山となるでして、60mlも15カップ飲むと900mlですよ。酔っぱらいは、このカップの小ささにだまされてしまう訳ですが、そうやってだまされるのは大好きだったりしますから困りものです。ちゃんと味見をするのが良いのか、だまされるのが幸せか、難しいところです。
23日(水)
戦前の立憲政友会と憲政会‐立憲民政党という2大政党が、戦後に合併したのが自由民主党なわけでして、政権交代が起きない55年体制というのは、戦前の2大政党を自由民主党が内包してしまったために生じた事態でした。僕としては、この政友会・民政党という要素に、大政翼賛会的なナショナリズムを付け加えたのが自民党だと感じています。
そして、自民党の長い歴史においては、どちらかといえば立憲政友会的な要素の地方バラマキが長く好まれ、佐藤栄作なり田中角栄なりを輩出してきたわけです。それがガラッと変わったのが、立憲民政党の内閣であった浜口雄幸内閣で逓信大臣を務めた小泉又次郎の孫、小泉純一郎内閣でした。この小泉内閣は憲政会・民政党的な内閣でして、野放図な田舎へのバラマキを止めてそれがそれまで自民党を支持しなかった都市型有権者の人気を博したわけです。
しかし注目すべきは、郵政選挙の時ではなくその前、小泉政権の誕生は田中真紀子議員の貢献が非常に大きかった点です。田中角栄の娘の田中真紀子が立憲政友会色を出し、小泉首相が憲政会・民政党色を出し、自民党は森喜朗不人気内閣から挽回したのです。しかしながら小泉内閣はやがて、田中真紀子をパージし、郵政選挙を行い、立憲政友会色を消して憲政会・民政党色を強くしていきます。その際に、北朝鮮問題なども絡んでナショナリズムへと訴えて人気をさらに高めたのでした。
安倍内閣は、小泉内閣からの反動で立憲政友会的な色合いを強めていきます。しかしながらそのためには、ナショナリズム的な色合いを小泉内閣よりも強くする必要がありました。これにより、憲政会・民政党色を好む有権者の離反を最小限にとどめつつ、さらに支持を拡大して長期政権を維持したのでした。ただしそれでも、みんなの党や維新など、憲政会・民政党色を好む有権者に逃げられてしまいます。
そうみてくると、立憲政友会色と、憲政会・立憲民政党色と、ナショナリズムと、この3つうちの2つを揃えれば自民党は人気を博してきたというのが21世紀の自民党でした。ところが今回、石破政権では地方創生を唱えて立憲政友会色を前面に押し出しつつ、安倍国賊発言の村上総務大臣によってナショナリズムから距離を取る方針を打ち出しました。石破首相自身が外交政策においては極めて左派的な人であり、反安倍の急先鋒であったことからもそうなります。
こうして石破自民党は、憲政会・立憲民政党色もなければ、ナショナリズムにも訴えかけない、立憲政友会のうち地方バラマキに特化して総選挙を戦っています。IFの世界ですが、不人気だった森喜朗内閣の後継を巡っては、小泉純一郎ではなくて橋本龍太郎の再登板が有力視されていました。その時に、橋本龍太郎内閣になっていたらどうなっていたのかという世界線を、見させられているような感覚に襲われます。小泉ブーム無き森喜朗後の自民党という世界線です。
小泉進次郎議員が憲政会・立憲民政党色を中心にしつつナショナリズムを、高市早苗議員がナショナリズムを中心にしつつ立憲政友会色を、それぞれ持ち味としていたのに対して、石破総理は立憲政友会色を中心としつつアンチ・ナショナリズムの立場です。この3人の中で石破総理はあり得ないと僕が思っていたのは、自民党の支持基盤の大半と異なるからでして、それでも石破総裁となってしまうから政治の現場は僕にはよく分からないのですが、結果として何が何だかよく分からないことになっている総選挙です。
もう一方の公明党ですが、今回は裏金議員への推薦が最悪手ですね。そもそも公明党には自民党が図に乗り過ぎた際のブレーキ役が期待されていました。しかし今回、新党首が小選挙区で立候補することもあり、その選挙区が10増10減で裏金議員の支持者たちがいる選挙区だったこともあって、自民党よりも率先して裏金議員たちに推薦を出しまくるという失態を演じています。党利党略どころか、新党首の私利私欲によって、汚職や裏金も大好きに利用する公明党、という構図が出来上がっています。これは酷い。
ここから先は選挙結果次第ですが、自民党単独過半数は下回るものの自公過半数維持で、石破総理と石井公明党代表は嫌だけれども自公政権は続けて欲しいという民意が大きいのか、自公過半数割れでそもそも連立政権の枠組みも変えて欲しいという民意が大きいのか、どちらに振れるかは分かりませんね。
24日(木)
西鉄久留米駅が〈レイリア久留米〉としてリニューアルオープンしましたが、嬉しいのは〈Jupiter〉が入ったこと。輸入雑貨店としてはカルディとJupiterとどちらも良い商品がそれぞれあり悩ましいところですが、カルディは自社製品がいまいち僕の好みとは違っていまして、お店を見ていても落胆するので、カルディじゃなきゃ買えない物以外はJupiterの方が好きです。
これまでJupiterでの買い物は博多駅でしていたのですが、西鉄久留米駅にJupiterが入り、しかも博多駅のJupiterよりも店舗が大きくて品揃えが良いということで、これは嬉しい。僕の家はJR久留米駅側なので西鉄久留米へはお散歩がてらという感じですが、西鉄久留米駅側へ行くのがこれまで以上に楽しくなってしまいます。
現在、JR久留米駅駅側が大規模な再開発の真っ最中でして、西鉄久留米駅の方がそれに先んじて駅ビルをリニューアルオープンした形になっています。JR久留米駅の再開発が終わるまでは、しばらくは西鉄久留米駅にべったりですね。
30日(水)
総選挙は自公過半数割れで、自民党と公明党の連立政権による安定的な政治というものに国民がNOを突き付けた結果となりました。第二次安倍内閣以来の自公政権が12年間続きましたが、ここで国民は嫌気がさしたということです。ということで次ですが、これが少数与党になるのか、国民民主党が参加して自公国になるのか、それとも野党系の内閣になるのか、今のところは分かりませんが、取りあえずは干支一回りして新しい体制へと移りそうです。
ところでアメリカ大統領選の方は、カマラ・ハリスの支持率が下がって来て再びトランプと接戦に戻りました。トランプvsヒラリー、トランプvsバイデンの2回とも、事前の調査と比べて結果は共和党が増やし民主党が減らしていますので、このままだとトランプの可能性が高そうではあるのですが、世論調査会社の方も調査結果への補正のかけたかを修正しているでしょうから、もしかしたらカマラ・ハリスの可能性もあってこちらも分からなさそうです。
一般的に言って、アメリカは民主党政権の方が日本軽視というか日本経済をつぶす方向で動くのに対して、共和党政権の方が反共同盟として日本経済を優遇する傾向が強いです。しかしながらトランプ政権は自国第一主義を明確に打ち出しますから、共和党政権だからと言ってそこまで日本経済を配慮する姿勢は見せません。そのため日本にとってどちらが有利かは難しいところがありますが、まぁ、カマラ・ハリス政権よりはトランプ政権の方がマシなんじゃないかなぁっとは思います。
しかしよく分からないのは、一般的に言ってアメリカが民主党政権よりも共和党政権となった方が日本を利するにもかかわらず、日本の世論的にはアメリカが民主党政権になる方を歓迎する空気があります。これは共和党の政策がキリスト教の影響を強く受けていたり、アメリカ独立以来の伝統を重視しているため、中絶問題とか銃規制だとか社会保障だとか色々と日本に適合的ではないからだと思います。
しかしながら、我々はアメリカ人ではありません。畢竟、アメリカでどんな内政が行われていようと関係ない話でして、日本で行われている報道は、トランプならば日本はどうなるのか、ハリスならば日本はどうなるのか、という視点が極めて乏しいことに不満を抱きます。銃撃直後の民衆を率いるドラルド・トランプみたいな星条旗をバックにした写真でトランプ再選だと思ったのですが、バイデンからハリスへの民主党のルール外れの行動でアメリカの方も最後まで読み切れません。それが楽しいのは分かるけれど、もうちょっと日本の立場で報道して貰いたいものです。
ひるがえって日本の国内政権でも、自公少数与党ならば国民にはどのような影響があるのか、自公国ならどうなるのか、非自公非共産政権ならばどうなるのか、そういう視点からの報道をすべきなんじゃないかと感じますね。