2025年6月 |
3日(火)
先日、大川市の〈えつまつり〉へと行ってきました。エツは普通のお魚とはおろし方が違うらしく、地元でもさばき方を知らない人が増えているということで、エツのさばき方を体験イベントをしていて、カミさんと相談して挑戦してきました。出刃包丁でくいくいくいーっと、知っているか知っていないかだけでして、分かってしまえば簡単に3枚におろせます。我が家はカミさんも僕もエツをさばけるようになったので、いつでもエツを買えますね。っていっても、大川や城島あたりのスーパーへと行かないと手に入りませんけどね。
そんな大川の〈えつまつり〉は、刺身・押し寿司・骨せんべい・南蛮・甘露煮とエツ尽くしで贅沢だったのですが、舞台上ではエイサーがはじまりまして、筑後でエイサーやっている人たち居るんだぁっと感動していたところ、カミさんが気づいてしまったのです。大川、アルファベットにするとOKAWA、ちょっとOKINAWAに似ている。トレーラーハウスにOKAWAと書いてあるのをボーっと見ていると、トレーラーハウスの壁って凹凸がありますからOKINAWAに見えてきます。
筑後川の風に吹かれてエイサーを聞いていると、国際通りで日曜日とかに歩行者天国の日とかありますけど、OKAWAとまで書いてあったらもう完全に国際通りで過ごす休日気分になっていました。日曜日に馴染みのホテルから県図書まで歩いていくと、ちょうど国際通りのエイサーのリズムがいいんですよね。今晩もグルクンの甘酢餡かけを食べたいなぁっとか思いながら歩いていると、南の島の爽やかな風が吹き抜けていきますけど、筑後川の風との違いも分からなくなるのでした。ちなみにこれ、全部しらふでのお話です。
12日(木)
山尾志桜里元代議士が参議院選挙の出馬撤回へと追い込まれましたが、これで国民民主党は最悪からはちょっとだけ戻す感じになることでしょう。これからどんどん支持も票も伸びていくという山尾擁立前にあった勢いが戻ることはないでしょうが、遅かったとはいえ、まぁまだマシだっただろうっていう感じの落着です。これでどのくらい票が戻るのかまでは、ちょっとまだ未知数なところもありますが、最終的に票が行き場を失ったままならば半分くらいは戻るかも知れませんね。
自民党はここで2万円バラマキ大作戦ですが、いわゆる〈独身税〉などの増税をしながらの選挙目当てのバラマキは、言ってしまえば公的な買収なわけでして、有権者をバカにしているよなぁっと憤るばかりです。米の対応でそれなりの評価を得ている小泉進次郎大臣ですが、前回の自民党総裁選での解雇規制の緩和という政策がありますから、こちらも小さく支持が伸ばせるくらいの存在です。
解雇規制の緩和というのは、正規労働者という形で保護されている労働者の権利を、利権だと言って切って捨てる政策です。これを世襲4代目の小泉進次郎大臣が国民に訴えかけるというのは、悪いジョークにしかなっていません。菅義偉元首相は叩き上げの苦労人でしたから、菅義偉元首相のような来歴の人が政策として出すならば考える国民もそれなりにいるでしょう(それでも大きな支持を得られるとは思えませんが)。それを世襲4世が唱えたわけでして、米の値段が少々下がったからと言って、どこまで看板になるのか微妙なところです。
そんなわけで、参議院選挙がどう転ぶかは全く分からなくなってきましたね。
ところで先日は矢部川上流へとホタルを見に行ってきました。チラ、チラと飛んでいるホタルはこれまでも何度も見たことがありますが、タイミングが良かったのか、ホタルを眺めた橋の所から見ると、川面から木の上の方までかなりの量の青白い光が飛び交っている光景を目にしてしまいました。映画かアニメの1シーンに迷い込んだかのような、ちょっとこの世のものとは思えない感動でした。
ホタルの光が見られる時間帯っていうのは夜ですし、だいたい交通の便は悪いですし、足場も悪いし、明かりをつけるとホタルは逃げて行ってしまいますし、大人数で見るには適していませんから、インバウンド客はあまり殺到しません。昨今は、全国どこもインバウンド客が多くて混雑していますから、ちょっと空いていてでも日本の良さを感じられるような観光スポットというのを、ちょこちょこ探していくのが楽しみになっています。そうは言っても、こんなところにまでと驚くようなインバウンド客に遭遇することもありまして、その時は日本通というか日本趣味のリピーターさんなんだろうなぁっと嬉しくもなるんですけどね。
17日(火)
石破内閣による2万円バラマキ政策ですが、1人づつに2万円をばら撒くのにコストはかかりますし、2万円をばら撒いたことを口実に将来的に増税する魂胆なのは見え見えでして、増税への道筋をつけているだけなのに辟易とします。税金と社会保険料を合わせた国民負担率はもう限界レベルでして、特に日本の場合には老後への備えを自分たちでしなければいけない国ですから、現役世代の国民負担率の高さは致命的です。
山尾ショックはさておき国民民主党による国民負担率を下げるという方向性は良いのですが、その財源を赤字国産を乱発させるというのはさすがに少々無責任でして、財政支出で削減すべき部分を考える努力はしなければだめでしょうね。
一番はやはり医療費の部分でして、湿布とか風邪薬とか皮膚用保湿剤(美肌クリーム)とか、それは全額自己負担で買うべきなのではというような医薬品が大量に処方されているのは、一刻も早く改善すべき点でしょう。特に、美肌クリームをはじめとして薬事法違反にもかかわらずアングラで転売ヤーの取扱商品になっていたりもしますし、国内だけでなく海外への転売もおこなわれていたりします。この辺が、医療費がべらぼうに値上がっている理由の1つでして、性善説によってつくられた制度が完全に悪用されてしまっています。
勿論、治療上の不可欠な分量は処方されないと困るのですが、湿布にしろ美肌クリームにしろ、あきらかに処方量が多すぎるのも転売を促しているような気がします。しかも包装やクリームの容器や、市販の物と大差ない密封具合なのも問題です。個人で使用するだけなのですから、非密封型で、転売されたものを買うには躊躇するような容器の方がいい。そういう性悪説にもとづいた制度作りへと、特に医療費の関係は変えて行ってもらいたいものです。それで削減できる医療費、かなりあると思うんですよね。
あとは、選挙への影響でなかなか手付かずですが、高齢者などの医療費の自己負担割合の問題。3割負担ではない人々の負担割合を高めること。少子化対策として子どもの医療費は安くしなければいけませんが、高齢者などそれ以外の人たちの負担割合は、現役並みの3割負担へと少しでも近付けていくべきなのではないでしょうか。うちも親の世代が恩恵を享受しているので何なんですが、現在と将来の人口ピラミッドを考えるに、この高齢者の優遇は止めるしかないでしょう。
24日(火)
都議選は面白かったですが、今の都議会は都民ファーストがあるために参議院選挙へとどのように影響するのかは難しいところがあります。都民ファーストはもともと保守から中道くらいの立ち位置ですから、与党である自民党や公明党へと流れる票と、野党である国民民主党や立憲民主党へと流れる票と、さらには今回の台風の目でもある参政党に流れる票と、パックリと割れるんじゃないでしょうかね。
そういう意味では、都議選で大惨敗をしたほどには参議院選挙では自民党・公明党は負けないでしょうけど、それでも立憲民主党・国民民主党そして参政党へと流れる都民ファーストを支持するような層の票によって、けっこうな接戦を演じてくれるのではないでしょうか。国民民主党は山尾ショックの底を脱した感があるのと、あとは共産党の支持者たちが、立憲民主党などへと動いているのも見られますね。共産党と公明党に共通していますが、高齢者層の寿命による減少分を若年層で埋められていない感じです。
それと東京都の特徴として、とにかく地方発の政治家たちには厳しい結果が待っています。維新は大阪色が強くて東京では受け入れられませんし、石丸伸二元安芸高田市長も都知事選で負けた人です。かつては東国原英夫宮崎県知事・浅野史郎宮城県知事・増田寛也岩手県知事・岩國哲人出雲市長などなど、とにかく地方の首長経験者には厳しい土地柄です。都民の矜持として地方色がついた人たちは排除する傾向にあります。ハイクラス人材といいながら、ワタミやタリーズコーヒーの経営者やホリエモンみたいな候補者ではなく、都民的には普通の人たちを出馬させるなど、感覚が田舎臭いのも石丸新党の敗因だったのではないでしょうか。
ところで大川の方へと温泉に入りに行ったついでに、大川といえば何かと話題になっている道の駅についてもカミさんと話したのですが、大川の周りだと、みやま市の道の駅と大木町の道の駅が結構成功しているんですよね。みやま市の道の駅は、2011年にできた古賀誠による引退直前の地元への最後の大仕事みたいな道の駅でして、言うなれば誠ちゃん道の駅です。フードコートもお洒落で家族連れなんかも集っていますし、産直コーナーはみやま市はセロリ・茄子をはじめとして農産物がてんこ盛りです。ここの集客力がすごい。
大木町の方はキノコで差別化していまして、キノコや地元野菜を使ったバイキングレストランが大人気です。あと、巨大冷蔵庫の中に入ってキノコ収穫をしながらキノコを購入するっというシステムになっていまして、これもちょっとした体験型のキノコ屋さんで面白い。慣れちゃえば何てことはないのですが、人工栽培のキノコを収穫するっていうのは、最初はちょっと恐る恐るではあるものの意外と楽しめます。
そういう周囲をみていたら、大川に道の駅が欲しい気持ちは分かります。ただ、立地が筑後川の中州かぁっという不安と、集客年間100万人計画で巨大な土木工事っていう話になると、それだけ集客できるのかという疑問とともに、それは道の駅じゃなくて単なる無駄な土木工事だろっという気持ちも分かります。
大川は筑後川沿いの昇開橋温泉が閉鎖してしまって、ここに広い用地が余っていますから、この辺で無難な規模での道の駅から始めた方が良いんじゃないかなぁって思うんですよね。エツ祭りの時にも思いましたが、足湯とかもあって、ちょっとした地元産品が買えるようなところが昇開橋温泉跡地にできたならば、久留米からだとみやまと大川とちょうどいいバーターの関係になりますし、土地柄から海産物・水産物なんかも置けるでしょうから、大川に道の駅があればまぁ遊びには行きますよね。
まぁどちらにしろ、大川は道の駅反対派と賛成派が、上手い落としどころを見つけられると良いんですけどね。