2025年11月

18日(火)
 しばらく忙しかったのとインフルエンザにかかっていたりとで、日誌を書く暇もありませんでしたが、なんとか回復もして週末には大分市まで社会経済史学会の九州部会にも出かけられたほどでした。大分ではちょうど車いすマラソンの大会が開かれていた関係で、どこもかしこも大混雑なうえにホテル代も暴騰していまして、なかなか大変でした。しかし大分はどこでも温泉が湧いていまして、当然にホテルにも天然温泉がついていまして贅沢な気分にひたれます。しかも貸し切り状態で大満足だったのです。

 ところで、中華人民共和国が台湾を実効支配するようになる際には平和裏に行われることを期待するし信用しているというのが、田中角栄や大平正芳の日中共同声明でも、福田赳夫の日中平和友好条約でも貫かれていたラインですし、高市早苗内閣でもそれは踏襲されていることでしょう。そして、それらを期待し信用しているとはいっても、主権国家としていざという時のために防衛力を保持しておくというのも、田中角栄以来まったく変更がなされていません。

 そういう意味で日本側のスタンスが何か変更された訳ではないのですが、日中の対立がエスカレートしていっています。ある種これまでの政権が曖昧にしていた部分を明示してしまったのが高市政権ですが、中国側も現在の時点で日本のスタンスが変わった訳ではないことはよく知っていることでしょう。

 ということは中国側としては、高市政権にこれまでの政権のスタンスから一歩踏み超えていく可能性を感じ取り、その可能性に対して大きく反応をしているのではないか、というように見えます。高市政権が具体的に政策を転換するのに先んじて、大きく圧力をかけることでその可能性を潰しておこうと言う事なのではないでしょうか。

 しかし日本側からすると、高市政権が果たしてそんな政策変更をする意図があったのかどうか、あるのかどうか疑わしいところでして、中国側の情報把握が少々ズレているんじゃないかと思わされます。たぶん、高市政権に対して分析をしている中国側の分析官が、いまいち正しい情報を得られていないのでは無いでしょうかね。公明党が政権を離脱してしまったこともありますし、中国側も、日本の情報を集めるルートを見直した方がいいと思います。

 そういう意味で、日本の台湾政策なりが別に何も変更されないと言う事が伝わっていけば、少々時間はかかるかも知れませんが、ゆっくりと事態は解消するのではないでしょうかね。

20日(木)
 佐賀関は友人の実家があった関係から、大学院生の頃に遊びに行ったことがありまして、きれいな港で夏にちょっと泳いだのも良い思い出です。しかも学会で大分へ行ったこともあり昼食に関サバ関アジ定食なんかを食べていまして、ちょうど佐賀関の幸を堪能したばかりでした。その佐賀関の大火。つらいなぁ。港近くの家々が燃えてさらには山火事へということで、地形的なものもあるのでしょうが家事は本当に怖いです。

 一気に冷え込んで晩秋らしくなってきましたが、乾燥と強風ですから火事の危険性がグッと上がるシーズンでもあります。昔みたいに石油ストーブを使わない関係から、ついつい火事への意識っていうのは低くなってしまいますが、石油ストーブは使わなくても他にも火元は沢山ありますもんね。

 しかし石油ストーブを使っていた頃は、各家庭には灯油の買い置きがあったわけでして、今から考えるとなかなか危険性の高いものが各家庭にあったんだなぁっと思わされます。熱効率という観点から言えば、今でも石油ストーブの方が良いでしょうから使っている家庭も多々あるでしょうけど、安全面からだと割高でも電気系なんですよね。実家で老犬が亡くなる少し前、足腰が弱って石油ストーブに寄りかかって毛が焦げていることがありましたし、まぁ高齢化社会において石油ストーブというのは昔以上に注意をする必要がありますよね。

 などと石油ストーブの話になってしまいましたが、佐賀関の火元については全く分かりませんので、どんな火元でも気を付けておきたいものです。

27日(木)
 ちょっと肌寒くなって鍋の美味しい季節になってきました。今年は鍋の材料がどれもこれも安いのが嬉しい。大根なんてめっちゃ大きくて立派なのが1本130円とか、おでんをやれと伝えているようにしか見えない。おでんといえばコンニャクも必須ですが、八女に美味しいコンニャクを作っているところがありまして、だいたい我が家のコンニャクは八女産です。大根にコンニャクに卵に練り物にと、これに岐阜から送ってもらった味噌ダレをつけて食べると絶品。

 久留米に住んでいて唯一困るのが、岐阜の味噌が簡単には手に入らない事でして、これはもう実家から送ってもらうしかない状況なのですが、これが本当に困りもの。まぁ愛知県の味噌ならば久留米でも手に入るのですが、岐阜の味噌はさすがに久留米でも博多でも売っていません。加藤清正がいた関係か熊本でも味噌は作っていますが、熊本の味噌はこれまたちょっと違いますし、常々これだけは悩みのタネなんですよね。

 福岡の味噌ダレはそれはそれで美味しく、焼肉の時とか蒸し物の時なんかは福岡の味噌ダレで十二分に美味しいのですが、おでんにかける味噌は岐阜の味噌が良いな。豆味噌と甘みのバランスが僕の味覚の源泉でして、おでんはどうしても豆味噌と甘みとシイタケ出汁が欲しいのです。

 ちなみに、我が家のおでんはカミさんのニーズで牛スジや馬スジが入れられるのですが、こちらは知ってしまうと確かに美味しいです。ただしスジは1日目にはまだまだ固いので、2日目までゆっくり煮込む必要があります。昔は石油ストーブの上にのっけて煮込めたのでしょうが、我が家にはストーブがないためにガスコンロを使うしかなく、けっこうガス代はかかってしまいます。しかしながら、ガス代をそれなりにかけても良いかなと思えるほどに、十二分に煮込んだスジっていうのは美味しいんですよね。